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【世界幸福度レポート #1】「世界の幸福度ランキング2024: トップ国の秘密と日本の現状」

こんにちは!
幸せって、実は測れるんです。いや、正確に言えば「測ろうとしている」んです。World Happiness Reportという、世界中の研究者たちが毎年発表している報告書があって、2024年版が出たので、その中身を掘り下げてみましょう。

※参考
World Happiness Report 2024


トップ国の顔ぶれ、意外とサプライズなし?

まず、上位10カ国を見てみると:

  1. フィンランド

  2. デンマーク

  3. アイスランド

  4. スウェーデン

  5. イスラエル

  6. オランダ

  7. ノルウェー

  8. ルクセンブルク

  9. スイス

  10. オーストラリア

北欧勢の強さが際立ちますね。フィンランドに至っては7年連続の1位。でも、ここで注目したいのは人口規模です。

人口1500万人以上の国で上位に入ってるのは、オランダとオーストラリアだけ。これ、単純に「小国だから幸せ」って結論づけていいんでしょうか?

実は、そう単純じゃないんです。人口が少ないから全員幸せ、なんて話じゃない。むしろ、これらの国に共通するのは「社会システムの質」。そして、その質を維持できる「国の規模」があるのかもしれません。

幸せの方程式、その複雑さ

研究者たちは、各国の幸福度を決める要因をこんな風に分解しています:

  1. GDP per capita(一人当たりGDP)

  2. Social support(社会的支援)

  3. Healthy life expectancy(健康寿命)

  4. Freedom to make life choices(人生の選択の自由)

  5. Generosity(寛容さ)

  6. Perceptions of corruption(腐敗の認識)

一見シンプルに見えるこの6要因、実はかなり奥が深いんです。

例えば、GDPと幸福度の関係。確かに、ある程度の経済的豊かさは幸福度を上げます。でも、それには限界があるんです。年収が1000万円から2000万円に上がるのと、100万円から200万円に上がるのでは、幸福度への影響が全然違う。つまり、お金の効果には逓減性があるんです。

そして、もっと興味深いのが「社会的支援」や「自由」、「寛容さ」といった、お金じゃ買えない価値観の重要性。これらは、実は経済成長以上に幸福度に影響を与えているんです。

北欧モデル、その真髄

北欧諸国が強いのは、これらのバランスが取れているから。高福祉・高負担で有名ですが、それだけじゃありません。

  1. 強い信頼関係:政府への信頼、他人への信頼が高い。

  2. 汚職の少なさ:透明性の高い社会システム。

  3. 自己決定権の尊重:「自分の人生は自分で決められる」という感覚。

特に注目したいのが、「高福祉」と「自己決定権」のバランス。一見矛盾するようですが、実は相互補完的なんです。社会の安全網があるからこそ、個人はリスクを取れる。新しいことにチャレンジできる。そして、そのチャレンジが社会を豊かにする。この好循環が、北欧モデルの真髄なんです。

日本の現状、その複雑な事情

さて、気になる日本の順位は...47位です。

GDPも高いし、治安もいい。健康寿命だって世界トップクラス。なのになぜこんなに低いのか。実は、日本の弱点は「社会的支援」と「人生の選択の自由」なんです。

日本社会の特徴として、「迷惑をかけたくない」「自分で何とかしなきゃ」という価値観があります。これ、一見美徳に見えますよね。でも、これが逆に幸福度を下げちゃってるんです。

社会的支援の弱さは、単に制度の問題じゃない。むしろ、支援を「受ける側」の意識の問題かもしれません。支援を受けることを「甘え」と捉える文化が、実は社会の柔軟性を奪っているのかもしれません。

そして「人生の選択の自由」。終身雇用が崩れつつある今でも、転職はまだまだハードル高いですよね。でも、これって単に雇用システムの問題?それとも、「こうあるべき」という社会規範の強さの問題?

実は、この「あるべき論」が、日本の幸福度を押し下げている大きな要因かもしれません。「普通はこうだよね」という暗黙の了解が、実は個人の自由を縛っているんじゃないか。そんな仮説が浮かんできます。

幸せのパラドックス

ここまで見てきて、ある種のパラドックスに気づきます。

幸せって、個人の問題のようで実は社会全体の問題。でも、社会を変えるのは結局のところ個人なんです。

北欧諸国の例を見ると、「個人の自由」と「社会の連帯」がうまくバランスを取っている。一見矛盾するこの2つの価値観が、実は相互に支え合っているんです。

日本企業の経営者の方々、ここに大きなヒントがあるんじゃないでしょうか?「働き方改革」って、単に労働時間を減らすことじゃない。社員一人一人が「自分の人生を自分で決められる」と感じられる環境づくり。そして、それを支える「お互いさま」の文化。これこそが、これからの日本企業に求められるものなのかもしれません。

幸せを考える、その先にあるもの

World Happiness Reportが投げかけているのは、単なる国別ランキングじゃありません。むしろ、「幸せとは何か」という根源的な問いかけなんです。

数字で測れない幸せはたくさんある。でも、だからこそ数字で見える部分にも目を向ける必要がある。なぜなら、そこには社会全体の課題が映し出されているから。

日本の課題は、おそらく「個人の自由」と「社会の連帯」のバランス。でも、これって簡単に解決できる問題じゃない。むしろ、日本社会の根幹に関わる問題かもしれません。

だからこそ、一人一人が考え、行動を起こす必要がある。でも、それは「さあ、明日から幸せになろう!」みたいな単純な話じゃない。むしろ、「自分の幸せ」と「社会の幸せ」をどうバランスを取るか。そんな難しい課題に向き合うことなんです。

個人的には、こんなことを考えています。

  1. 「迷惑をかけない」から「お互いさま」への意識改革

  2. 「あるべき論」からの脱却と、多様な生き方の尊重

  3. 小さな「自己決定」の積み重ね

簡単じゃない。でも、一人一人が意識を変えていけば、少しずつ社会も変わっていく。そう信じています。

みなさんはどう思いますか?「幸せな社会」って、どんな社会だと思いますか?そして、そのために自分には何ができそうですか?

ちょっとだけでも考えてみてください。そうすることが、実は「幸せな社会」への第一歩なのかもしれません。


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