短編小説 「相模ーの原罪」
これはフィクションです。
二〇二五年、日本は宇宙人と共存を余儀なくされた。
「ベルヘム、今日はなにを食べたい?」
「マッグの宇宙ハッピーセットが食べたい」
「決まりだ!」
キィィー!
パァァー!
「大丈夫か?」
「うん」
お父さんが運転する車の前に地球人が無茶な割り込みしてきた。
「地球人はまともに運転もできないのか」
キィィー!
「????」
バン!バン!
「ベルヘム、お父さん外に出て地球人と話をするから、お父さんが外に出たら車の鍵を閉めなさい」
「うん」
お父さんは無茶な割り込みをしてきた運転手と同乗者と話をする為に外に出た。お父さん達は二、三分話をしていたがなかなか話がまとまらなくて、ついに地球人が手を出してきた。
「掴むな放してくれ!」
「クソバカ宇宙人がくたばれ!」
「うわっ!」
その時、地球人がお父さんを車が走行してる道路へと突き飛ばした。
パァァァーーー!
ゴウォン!
クラクションが鳴り響くなか鈍く不吉な音がした。
パァァー!
パァァー!
「うっうぅぅ」
「先生、急患お願いします」
「ベルヘムくん、外に警察の人がきてるから話せる?」
「ゔゔぅ」
バタンッ
「ベルヘムくん、ここじゃあ涙しか出ないから、向こうでジュースでも飲もう」
「うゔー」
あの事件をきっかけに宇宙政府と日本政府で協議が行われ、ある法律、ある職業が誕生した。
「ニュース速報をお伝えします。本日、朝から宇宙政府と日本政府で協議行われ、新しく法律が成立されました。その内容はえ〜日本人が所有及び使用者となる相模ナンバーの自動車、所有者及び使用者をえ〜命を奪っても罪には問わないという法律が誕生しました。」
「え〜うぅっう〜え〜失礼しました。え〜それから宇宙政府は相模ナンバーの所有者及び使用者を抹殺した者に対して報奨金五億円を支払いするとの事です。また、相模の希望ナンバー、一番の所有者及び使用者を抹殺した者に対しては、え〜報奨金三十億円を支払するとの事です。ニュース速報を終わります。」
新しくできた法律により相模ナンバーの自動車を所有及び使用者となる者はこの日から、新しい職業、相模狩りの人たちから命を狙われることになった。
たまたま、宇宙人が運転する車の前にマナーの悪い日本人が無茶な割り込みをしただけで、なんの罪もない日本人が相模ナンバーの自動車を所有、使用してるだけで相模狩りの人達から命を狙われることになった。
世間の関係のない人達はこの事件を相模ーの原罪と呼ぶようになった。
終わり。
これはフィクションです。
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