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【バイリンガルの憂鬱な日常】M-1視聴率100%

地元である大阪の友人親子が、わたしの住む関東に遊びにきたときのこと。
当時わたしの息子は小学2年生、友人の息子くんは小学6年生でした。
我が家に着いた途端、息子に話しかけまくる友人の息子くん。
会話を聞いてみると……

「彦太郎、給食おかわりしてる?」
「してない」
「せな、元取れへんで」

……大阪で育つと、子どもの頃からすでに「元を取ろう」とする意識が育つのか。

年明けだったため、年末に行われたM-1グランプリの話も始めました。

「ジャルジャル最高やったな」
「……?」
「国名わけっこ、学校でみんなやってるで。やってへんの?」(国名わけっこ=2018年のM-1決勝でジャルジャルがやったネタ)
「……?」

何のことかまったくわからない息子を、わたしがフォローすることに。

「Sくんよ、関東の小学生はM-1を見てないの」
「えええ!マジか!」

びっくりした友人の息子くんは、続けてこう言いました。

「ボクのクラスのM-1視聴率、100%やで」

わかるわかる。
たしかにわたしも関東に引っ越してきた当初、周りの人たちがぜーんぜんM-1を見てないことに衝撃を受けました。
大阪にいたときは、M-1前後なんて職場でもM-1の話ばっかしてましたからね。
M-1明けの月曜日はその話で持ち切りだし、「見てない」なんてまぁ考えられない。
何なら美容院でも、「ことしはチュートリアルがいくでしょ!」とか「笑い飯、どのネタしますかね?」「アリのネタするかな?」とか話したりしてました。

ちなみに友人の息子くんはママに、
「ラップの芯を捨てずに置いといてくれ」
と言うらしい。
何に使うかというと、学校で「乳首ドリル」をするのに使うのだそうで。。
※乳首ドリル=新喜劇ですっちーと吉田裕がやるギャグ(合わせ技?)なんだけど、関東にわかる人いるだろうか?
大阪の小学校では、お楽しみ会で先生たちがコンビを組んで漫才したりもするそうで、
「全然、ちがうよなぁ~」
「そりゃこれだけ育ちが違えば、違う大人ができるよなぁ~」
と、友人と夜な夜な話していました。

この友人の息子くんも今では高校生。
野球部に入っているそうですが、M-1の日は部活も早引きして帰ってくるんだとか。
というか、部活自体が早く終わるらしい。
「大阪はどの部活もそうやで」
って、、「……ほんまかいな?」て思うけど、まぁたしかに先生たちもM-1を見るだろうし、さもありなん、かも。

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