7. 曇りなき精神の７つの輝き -内なる光の育て方-

精神の正しい働きというのは、選択すること、拒否すること、切望すること、忌避すること、目的を持つこと、同意をすること、から成る。精神そのものの歪んだ判断がそれらの正しい判断を汚し、損なう。

エピクテトス『語録』

ストア派哲学は、精神の働きを通じて、より良い生活を送るための具体的な道を提示しています。

以下では、「曇りなき精神の7つの働き」を日常生活における具体的なケースと結びつけながら解説します。

1. 選択：正しく考え、行動すること
例えば、仕事での重要な意思決定を迫られたとき、ストア派哲学に基づく選択は、感情や外部圧力に流されることなく、合理性と倫理的価値を重視することを意味します。これは、短期的な利益よりも長期的な良心と調和する選択を重視する態度です。

2. 拒否：誘惑を退けること
日常生活においては、不健康な食習慣や不必要な消費など、短期的な快楽をもたらす誘惑が多数存在します。これらの誘惑に対して意識的に抵抗し、自己統制を保つことが拒否の実践に当たります。

3. 切望：向上しようとすること
例として、自己啓発のための読書や瞑想の習慣を身につけることが挙げられます。これらの行為は、内面の向上を目指し、知識と自己理解を深めることを意味します。

4. 忌避：よくないものを遠ざけること
ネガティブな人間関係や有害な情報から距離を置くことは、忌避の一例です。これにより、精神的なクリアさと集中力を保つことができます。