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【離島生活】感性を育てる場所
石巻市網地島に半年間通って感じたことをまとめます。
人口300人、網地島
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夏には多くの海水浴客で賑わう網地白浜海水浴場が開設され、日露史上初の交易地として知られる風光明媚な自然を満喫できる温暖な島です。
不便だけど、不自由ではない
網地島での活動でよく耳にするフレーズです。異国の地に降り立ったように、普段の生活で当たり前となっていることが網地島では当たり前ではありません。
例えば、コンビニやスーパーは1つもない。夜道を歩いても誰にも会わないし、片手に懐中電灯がないと足下も見えません。確かに不便な環境であるかもしれません。
しかし、工夫次第で暮らしは豊かになります。拠点の周りには小さな畑を作り、自給自足をしています。
毎月なにかしら種を植えてみる。自然の力に委ねて、成長を待つ。そして、次来た人へその野菜を届ける。
人から人へ渡すバトンのように、循環する畑をつくっています。
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自然が大先生
また、私たちは「自然が大先生」と島の自然に畏敬の念を込めています。
映画「となりのトトロ」に出てくるような草木の生い茂る道では、少年少女に戻ったような元気と好奇心が生まれます。
息を呑むほど広大で青い海を見ると、何も考えずただ眺めたり、水の冷たさに驚いたりします。
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「もしかしたら、身体は島の暮らしを求めているのかもしれない」と気づきました。
明かりがないからこそ、自然と身体が眠たくなる
時間が来たからお腹がへるのでは無く、お腹がへって時間を知る
暗くなり視界が悪いからこそ、雨の音に気づき、癒やされる
探検してみたい!行ってみたい!と高揚感に包まれる
人工的に作られた時間や環境に身体を合わせるのではなく、自然が身体本来の機能や感性を蘇えらせてくれるような体験を味わえました。
いつもノイズに触れていた
とある人が話した網地島での感想が、まさに自分が感じていた違和感を表現してくれました。
感性の時代
ヒト、モノ、情報に溢れていて、いつのまにか身体の信号が聞けなくなっていたと感じた瞬間でした。
話は少し変わりますが、最近読んだ著書の中で温めたい言葉がありました。
美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。
SDGsに代表される「持続可能性」「循環型社会」を達成するには「感性」がヒントになるかもしれません。
なぜなら、今存在するヒト・モノ・コトの先にある世界を想像する力が、社会貢献の「社会」を考える第一歩になるからだと思います。
センス・オブ・ワンダーに戻ると、著者は子ども時代に「感性」を養うことを主張していますが、ここ網地島はいつでも誰でも「感性」を芽生えさせてくれる場所です。
素敵な場所に巡り会えて幸せだし、自分にとっての居場所はここ網地島だとはっきり感じた振り返りでした。
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