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決断の数だけ人生が満たされていく 2023-2024

2024年1月1日。能登半島で最大震度7を観測。
2024年1月2日。空港で火災が発生。
被災にされた皆様、心よりお見舞い申し上げます。

エピローグ

2023年は「第三者の大人」に育てていただきました。
感謝も、迷惑も、挫折も
喜びも、悲しみも、怒りも、無力感も
色々な感情を味わい、成長させてもらえました。

2023年をストーリテリング的な形でまとめ、新年の抱負を述べたいと思います。

諦めた教育の分野へ

2023年7月から半年間、人口6,000の町女川町に移住した。

https://onagawa-kikkake.jp/

女川町では、大学入学のタイミングで諦めた「教育」の分野に巡り巡って携わらせてもらった。教育機関ではない幅広い教育を通して、高校生・大学生・社会人とつながり、考え、走りきった。

人が変わる瞬間に立ち会えるのが教育であり、人を変えるきっかけになるのも教育である。

じっくり色々な人と対話をして、見えてきた教育分野の魅力。

確かに、教育以外にも人が変わる瞬間をつくる機会はある。SNSの発達で個人の発信する力は高まったし、マッチングアプリで結婚する人も最近知った。科学技術によって生活水準は大きく上がった。

しかし、「変わりたい」「成長したい」という潜在的なニーズに真正面から向き合えるのは、人と関わり続けることを強いられる教育だけだと思う。

全ての悩みは対人関係である

岸・古賀(2013)「嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え」より

どんなに「成長したい」「変わりたい」と思っても、1人で変わることはできない。全ての悩みが対人関係ならば、悩みを解決するのも対人関係である。つまり、「成長したい」「変わりたい」という気持ちは人との関わりのなかでしか解決できない。人は人で磨かれていく。

そうならば、教育は1番人と近く関わることができ、人の成長を応援できる分野である。

やりたいことが見つからなかったからこそ、挑戦しようとする人たちを応援したいし、伴走したい、という就職活動を通して見つけたありたい姿と教育の魅力が合致し、いつかライフワークにしたいとも思った。

稼ぐ力とはなんだ

けど、満たされない感覚もあった。その正体は、誰かが稼いだ利益をただ消費している感覚だった。教育は投資事業なのは理解できる。効果は10数年単位で現れてくる。

でも、今の自分は金食い虫になっている。続けていくには「稼ぐ力」が必要だった。稼げないと自分が後悔する。

やりたいことと、お金の交差点を探し出せ

成田修造(2023)「14歳の時に教えてほしかった起業家という冒険」

この言葉も思い出し、「これで良いのかな」という迷いが生まれた。同時に「稼ぐ力がついた、と自信があると断言できる状態にいつになるか」という問いに答えられなかった。

言い切った人に共感する

半年お世話になった職場で、最後にもらった言葉。なんと前向きな言葉なのだろうと思う。

想いの後にスキルはついてくる、だからこそ伝え続けることが大事

振り返ると、卒業研究も取り組みたいテーマを伝え続けた結果、形になった。

大学生活の集大成としてNPOに関する卒業論文の作成に結構な時間を費やした。おかげさまで30ページに及ぶ大作が生まれた。よくこんなにもエネルギーと時間を費やせたと驚きが大きい。

なぜ、非営利団体の活動に関わった若者が、就職や転勤などで一度組織から離れても、またその組織に戻ってくるのか

1年間自分に投げかけた問いであった。例えば、学生時代とあるNPOに関わった学生が、就職のために一度組織から離れても、何かのきっかけでもう1度その組織に戻ってくるなどである。NPO現場によく見かける現象であるので、ただそれを明らかにしたかったという気持ちで研究を進めた。

その時、常に言い続けてきたことが「かつて組織に関わった人が大きく成長して戻ってくるのは即戦力が求められるNPO現場にとって希望です」という言葉であった。

就職か退社の2択しかない民間企業の働き方とは違うユニークさに面白さと希望を持っていた。柄に合わないことを言っていたと思う。でも、それを応援してくれる人が多かったのも事実であった。インタビューからアドバイスまで数えると30人以上の方にお世話になった。

言葉を変えると思考が変わる

小西利行(2014)「伝わっているか?」

世の中100%で挑めることは絶対ない。「多数決」という言葉がある通り、反対する人も必ずいる。しかし、「人は人で磨かれる」というように、応援してくれる人たちによって成長させてもらえると思うし、その人たちの声を信じていきたい。

逆に、未来志向の人に応援したくなるとも言える。「できない」「難しい」「自信がない」という人より、「大丈夫、ピンチがチャンス」と前向きな言葉に励まされる。

言い切ることも同じで、100%でない世の中に対して信じたことを貫き通そうとする人に共感する。卒業研究を進めていく中で学ばせてもらえたことに感謝でいっぱいである。

決断の数だけ満たされていく

研究は金にならないし、実務的ではない。就職に何の役に立つ

研究が必ずしも金銭的な価値やキャリアアップに結びつかないことはわかっている。それでも、言い切ったことで得た知識やスキルはある。

そのうえ、団体が暗黙に感じている「何か良い」を証明できる言葉やデータがないと動いてもらえない現実も目の当たりにした。なので、「現場の頑張りや成果をアカデミックの分野に落とし込んでデータで証明する」ことが今後自分が貢献できるところであり、これもライフワークにしたいことかもしれないと思っている。

とにもかくにも、研究が大学生活の満足度を高めてくれた。研究を通して「第三者の大人」にたくさん出会い、ときに怒られるも、学ばせてくれた。また、フィールドワークでお世話になった地域は、第三の故郷のようにまた戻ってきたいという気持ちを抱かせてくれた。全てが人生の満足度を高めてくれる出会いだった。

一方、「経済学部なのにどうしてボランティアを学ぶのかわからない」という反対の意見にも直面した。お金のことを扱う学部なのに、どうしてお金にならないことを学ぶのか。いわゆる「普通」から外れているという意見に耳を傾けつつも、学びたい分野だったからやり通した。

そして、「自分」を主語にした決断によって人生は満たされていくのだと確信した。選んだ道に後悔はまったくない。

これは研究だけでなく、普段の生活からビジネスまですべてのことに共通する。

晩ごはんはピザか、チキンか、おでんか

4年ぶりの同窓会に参加するか、しないか

今いる場所に残るか、別の場所で研鑽を積むか

選択できた数だけ自信となり、人生を満たしてくれる。その選択は「起業する」など大きなことでなくていい。「晩ごはんはピザか、チキンか、おでんか」程度のくだらないことでもいい(食事の場合、自分で選んだほうがよりおいしく感じるだろう)。

選択はときに「選ばない」選択をすることもある。残された人の顔を想像すると「選ばない」ことに抵抗感を覚える。

しかし、「言い切った人に共感する」。夢がある人、次なる目標がある人を応援しない人はいないだろう。

今までフェードアウト的なお別れが多かった。素直に気持ちを伝えられずお互い不幸な別れ方をたくさんしてきた。「フェードアウトは癖になる」。だからこそ、想いを語ることができる人になりたいと強く思う。

そのためには、小さなことでも決断する。
そして、それができた自分を褒めてあげる。
その小さな積み重ねが自信につながり、大きな決断をするときに支えてくれる財産になる。
2024年の抱負としてここに宣言します。

あとがき

筆を執ってから、もう2週間が経とうとしていました。2023年年末、1月3日まで、1月8日まで、とどんどん自分で締め切りを伸ばしていき完成です。

最後に書いた「『自分』を主語にした決断によって人生は満たされていく」は実は1年前に尊敬する大先輩からもらっていた言葉でした。

自分が主人公の選択を

点と点がつながり始めていると感じるこの頃。
学生生活、残り3ヶ月。
半年間、地方にいた経験を振り返るとともに、ゆっくり社会人に向けた準備をしていこうと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


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