現代詩

〈かくめい〉

あのね
結婚したから

娘は

近くのコンビニに
アルバイトに行くように

しかも

他所(よそ)の家の
敷居さえまたがずに

嫁いだ

とついだ?

トツイダ

という音が

意味を構成しない
くらい

嫁いだ  は
瞬時に
壊れて

見知らぬ
国語
をあらわす


なった

あらためて
国語
と書いてみると

このコクゴ

変だ


この
変だ  は
もっと

ヘンだ



日本語が

壊れる

ということは

漢字が

単に

ひらがなから

さらに

カタカナの

ただの

音の表記に

なるということ

なのかもしれないが

あるいは

これは壊れていく

過程なのかもしれない

そして

この過程の

構造を

分析することが

革命

または

かくめい


むしろ

カクメイ

の端緒


いうことかも

しれないのだ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?