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音楽だけ切り取っても見つけてもらうのは難しい

長い間音楽ビジネスは、録音した音源を売ることで成り立ってきましたが、世の中がデジタル化したことで、レコードやCDなどのパッケージを売る時代が終了しました。その反面、機材や設備が整ったレコーディングスタジオでなくても、自宅作業でクオリティーの高い音源を制作することも可能になり、クリエイターにとってはこの上ない環境が出来上がりました。

既に名前が全国に知れ渡っているアーティストは、昔ほどの売り上げが見込めなくても、固定ファンがいるのでCDもグッズもある程度の売り上げ予測は立ちますが、新人に関しては音源だけをプロモーションしても、世界中に存在する楽曲の中から選んでもらうのは難しいのも事実です。

音楽ビジネスが大きく変わろうとしている過渡期なので、これから世に出たいと思っているアーティストの人たちは、試行錯誤を重ねながら自分なりの音楽活動の方法を模索していることと思いますが、根底から考え方を改めなければならないのは、楽曲だけをプロモーションしても、なかなかユーザーの耳に届かないという現実を受け入れることです。

楽曲もしくは歌や演奏の素晴らしさだけで評価してもらえるのは、ごく限られた一部の人たちなので、複合的にプロモーションしていくというか、自分の個性を前面に打ち出して、その存在を知ってもらうことが重要です。
それはこの世界にたった一人しかいないあなたという人間が、一体どんな人かを伝えることが必要だということです。

まず人間ありきで音楽はその人の一部じゃないですか。
なのでそこだけ切り取ってアピールしても、あなたが生み出している音楽は、何がきっかけで誕生し、どんな思いで制作されたものなかなど、その歴史や背景が見えないと、なかなか興味を持ってもらえないのです。

数あるサブスクの、億単位の楽曲の中から自分の曲を見つけてもらうことは至難の技ですよね?
これはカタログだと割り切って、サブスクで聴くことができますよってことでOKで、まずあなたの存在を知ってもらい、なにかのきっかけで知ってもらうことができたり、楽曲を気に入ってもらえたら、あなたの情報を探してもらえるのです。

そのためにめっちゃ重要なのはSNSでの発信です。
MVや楽曲だけアップしてあっても、ネット上にはすでに恐ろしい数の動画や音源がアップされているので、自分の楽曲にたどり着いてもらうためには、何かに紐付けされてないと、その楽曲の存在は知られることがないのです。

あなたの個性や能力は、音楽だけではないはずです。
キャラクターや人間性など、自分では「それが何か役に立つのか?」と思っている中にこそ、宝物が眠っている可能性があります。

もう一度言いますが、いくら音楽中心に活動しているといっても、音楽はあなたにとって一部です。
他の才能や個性と融合したときに、それは突然エネルギーを発します。
それが評価されてバズることだって十分考えられます。

自分自身のことは客観的に見れない部分もあるので、信頼できる人間に自分がどのように見えているか聞いてみるのもいいだろうし、徹底的に自分と向き合って、自分の内側にあるものを探し出すのもいいでしょう。
どちらにしても自分をより深く知ることで、解決策が見つかるだろうし、向かう方向が明確になるでしょう。

今日は音楽という切り口で書きましたが、これは音楽に限ったことではありません。あなたの才能を引き出し、その可能性を広げていくことで豊かな人生を送ることができるので、今やろうとしていることに置き換えてみて、今よりもっと自分の能力を生かせないか考えてみてください。
限界は最初から存在するものではなく、あなたが設定したものですから、そこを解除する作業から始めるといいかもしれませんね。


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