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必要以上にイメージを作り上げることが逆効果になる

広告の世界も大きく手法を変えていかなければならないのかなと感じます。
それはやはり大衆の価値観が変わったからなのですが、基本的に広告って盛るじゃないですか、そうやっていいイメージを作り上げて購買意欲をそそるのが今までのやり方でした。

でも最近は、アピールしたりイメージを押し付けるやり方が通用しなくなってきていて、イメージを盛りすぎると、優良誤認(不当な表示)とされてしまうような世の中です。
優良誤認とは、「商品の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示す表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択 を阻害するおそれがあると認められるもの」です。

昭和の頃のタレントやアーティストは、イメージを作り浸透させることで有名になり、ヒットが生まれました。
音楽業界では「歌手」よりも、何らかの形で作品の制作に関わる「アーティスト」というイメージをつけるために、作曲もしくは作詞ができるように育てていったし、インタビューでも何を話すのか、答えを用意しておいたものでした。

マスメディアではイメージを作ることが容易にできたし、またそれが効果的だったのですが、メディアがネットに変わり、事務所がイメージを作り込んだとしても、本人が勝手にTwitterやYouTubeで発信したら簡単にバレてしまうので、事務所が管理するというのが一般的でしたが、もうそれも限界がきているのはわかりますよね。
やらされてる感が漂ってると興味を持ってもらえないし、逆に本音で語れば人気が出るケースが目立つのを見ても、時代が変わったことを感じます。

これは個人レベルでも同じことで、プロフィール画像を作り込みすぎて、あまりにイメージがかけ離れてしまうと印象を悪くします。
なんらかの修正を入れることは悪いことではないですけど、やはり限度はあるでしょうね。やりすぎると逆効果です。

アピールしたりイメージを押し付けても興味の対象にならないのは、情報量が爆発的に増え、同時に選択肢も増えたので、自分から情報を探しにいくようになったことも大きいと思います。
つまり、テレビや雑誌などの広告に反応して商品を買いに行くのではなく、検索して品定めをし、そのままポチって購入というように、購入方法も大きく変わったからなんですよね。

レビューや評価などを参考にしつつ、自分自身で判断するようになったので、選球眼が身についてきたのです。
イメージを押し付けられても、簡単に「いいかも!」とか「すぐ買おう!」ってならないし、残りがあと少しとか、今だけお得な価格と煽られても、もうその手には乗らないというように、消費者が変わってしまったんです。

逆にいいものなら必ず評価される時がきます。
それは自分が発信している情報や商品やサービスも同じです。
必要以上にアピールすると、興味の対象にならなかったり、薄っぺらいなと判断される可能性があるので、多少時間がかかっても「本物」だと認知されるまでやり通すことですね。

急に人気が出たものは人が離れていくのも早いし、何か一つのコンテンツが評価されても、飽きられてしまうことがあります。
「多少時間がかかっても」というのは、その時間の中で試行錯誤を繰り返し、幅を身につけ掘り下げることで内容を濃くし、レベルを上げたほうがいいからです。
今は時間が取れる時期だし、それは力を蓄える大切な時間なのですから、焦らずやれることから始めていきましょう。


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