見出し画像

資格取得なら、コーチングかカウンセリングか、結局どちらがいいのか?

更なる相談支援の技術向上を目指していきたいと思っていた私にとって、コーチングスキルを磨いていくのか、カウンセリングスキルを磨いていくのか、悩んでいた時期がありました。

そもそも、コーチングとカウンセリングの違いってみなさんご存じでしょうか?

コーチングとは自発的行動を促進するコミュニケーションと定義しています。コーチングは組織のマネジメントにおける人材開発手法として、多くの企業・組織が、人材開発、リーダー育成、組織開発のために導入されています。

https://coachacademia.com/coaching/

「カウンセリング」の元々の意味は「相談」、「助言」のことですが、こころの診療においては、医師やカウンセラーが心の悩みを聞き、こころの専門家としての視点から指導や援助を行う治療を意味しています。

https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/consultation/counseling/index.html

それぞれの意味を検索して調べてみると、上記のような説明を見つけました。

まぁそれぞれわかると言われればわかりますが、結局のところ何が違うの?と思われている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

私もその中の一人でした。結局のところ違いがわからずで周囲に聞いてみて、一番しっくりくる一言がこちらでした↓↓

コーチングとカウンセリングの違いは、時間軸である。

"一言で"と言われたら、「時間軸が違う」と表せられると考えています。

コーチングは、相談者の現在と未来を行ったり来たりして話を進めていきます。

対してカウンセリングは、相談者の過去と現在を行ったり来たりして話を進めていきます。

それぞれの歴史的背景を遡ると、コーチングもカウンセリングも全く違うものというよりも、カウンセリングから派生してコーチングが誕生、と私は認識しています。
ある先生はコーチングもカウンセリングもぶっちゃけなんら変わらない、なんてお話をされていました。

私の場合、コーチングスキルは本格的にプロの先生から指導を受けたことがないので生憎詳しく説明することはできません。
が、現在と未来を行ったり来たりしている場合、ネガティブな未来を考えることはおそらくなりにくく、今の状態から心身ともにいかにプラスにしていけるかというような、目標に対してどれだけ達成できるかという話でやりとりが進んでいくと思うので、コーチングではネガティブな場面に出くわすことはあまりないのではないかと考えています。

対して、カウンセリングは過去と現在を行ったり来たりして話を進んでいき、相談者は過去に何かしらの悩みや問題から話が進んでいくので、どうしてもマイナスな感情やネガティブ思考に触れざるを得なくなっていきます。

私の場合、一時はコーチングスキルを磨こうと考えて、様々な団体のお話・説明を受けていたりしていたこともありました。ただ、コーチング資格を取得の際にかかる費用が私にとって負担だったのでその時は一旦諦め、キャリアコンサルタントの養成講座で知った、EAP(Emplyee Assistance Program:従業員支援制度)に興味をもち、資格取得にかかる費用もコーチングよりはまだ抑えられるかなという金銭的理由や、現在私が仕事で携わっている業界ではメンタルヘルスの支援の需要は大いにあると考えたのもあり、結果EAPを通じてメンタルヘルス・カウンセリング領域をさらに学んでいくようになりました。

EAPを学ぼうとしたこれまでの経緯については、下記にも述べています。

本当なら相談支援を通じて私自身もポジティブになれるような話ができればいいなと、そうした思いをコーチングなら達成できるかなと思いつつ・・・実際カウンセリング支援を行なっていると、時には私自身もメンタルが疲れてきたり・・・といったこともなくはないので、金銭的余裕があればコーチングスキルも身につけたいというのが私の本音です。(無論、コーチングを実践するにも大変なことには変わりないのですが)

だからと言って絶対的にカウンセリング技術を磨いた方が良い、あるいはコーチングが良いということは一概に言い切れなく、支援者としてどのようにアプローチをしていきたいか、その考えによって極めたいスキルや取得したい資格の優先順位が変わっていくのではないかなと思っています。

相談者に対してコーチングあるいはカウンセリングの支援を一方的に決めつけ提供するというより、支援者は相談者の求めるニーズを正しくキャッチし、時にはコーチング的アプローチ(現在と未来の行き来)で、時にはカウンセリング的アプローチ(過去と現在を行き来)で臨機応変に対応していく柔軟性が、相談業務を極めていく者として、支援者として重要なのかなと私は考えています。

***

ちなみにここまでを読んでいただいた上でも、やはり資格取得ならコーチングか、カウンセリングか、迷われている方もいらっしゃるかと思います。

そこで私がお勧めしたいのが、キャリアコンサルティングです。

キャリコンはキャリア支援の観点から過去の経験から生まれた問題、悩みの把握から、未来に向けてどうしていきたいか、という過去から未来の話までをカバーできる支援だと思っているので(実はキャリコンといっても、受験する協会によってキャリア支援のアプローチが若干異なっていたりすることもあるので、その違いについてはまた追々・・・)コーチングかカウンセリングの資格どちらを取得したいか迷われている方、まず何かを学んでみようと思ったら、国家資格でもあるキャリアコンサルティングを私はおススメします!

ちなみに私の周囲を見ていると、キャリコンの取得の後にEAPメンタルヘルスカウンセラーの取得された方や、あるいはキャリコン・コーチング資格どっちも持っているという話をよく耳にするので、「とりあえずはキャリコン」という考え方も全然悪くないと思います。

またキャリアコンサルタント資格を取得する上で、大半の人に求められる条件があります。それは厚生労働省指定の養成講座を受講しなければならないというものです。すると少なからず受講のための費用がかかりますが、「専門実践教育訓練給付金」という制度を活用すれば一部受講料が支給されるという、金銭的負担が抑えられるという点からもキャリコンはおススメです。そちらについてもぜひチェックしてみてください。


by なっちゃん