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STAY TUNED!! 99.9MHz 「SENSE OF MODE」 SIDE-A CAFE:MONOCHROME

緊急事態宣言が明け、引き続き自宅で過ごす人もいる中、外出や人に会う機会も増える人も多いのでは? 家から一歩外に出るために、身も心も引き締めたい。意識を高く、新しいフェーズに移行したい。そんな人たちの心を刺激する映画と音楽を紹介したいと思い、コラボ企画を考えました。

SENSE OF MODE
- V:olta × CAFE:MONOCHROME - 

予てから膨大な知識量と深い音楽愛を持つ大阪・南堀江にあるヘアサロンV:oltaと東京・渋谷にあるカフェCAFE:MONOCHROMEのオーナー2人にお声かけしてスタートした「SENSE OF MODE」。

実験性と独創性、常識を覆す力。ミニマルな姿勢の中にそれぞれの思考と人生が色づき、鋭利な美しさを放つ。モードな世界観を持つ音楽や映画、そしてファッションを愛する2人に、今おすすめしたい作品&モードな魅力を堪能できるとっておきの作品を教えていただきました。

SIDE-AではCAFE:MONOCHROMEのオーナーであり映像ディレクターとしても活躍する川村さんにヒアリング。時間をかけてゆっくり楽しみたい4作品、ぜひチェックしてみてください。

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- BEST CHOICE MOVIE FOR STAY HOME -

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『ブロークン』(2008)

一般的な癒し要素が無く恐縮なのですが、この時期でも映像的な刺激をお求めの方限定のお勧め映画で、ファッションフォトグラファー出身の監督ショーン・エリスが手がけたサスペンスです。「300」や「ゲーム・オブ・スローンズ」のレナ・ヘディの静謐な美しさ、鋭利な画角で切り取られた画面構成など、作品全体がミステリアスなモード系ファッション誌の断片のような映画です。


エドガー・アラン・ポーの「ウィリアム・ウィルソン」という短編が下敷きとなった、もう一人の自分・ドッペルゲンガーものなのですが、内臓逆位、電話、Y38BCY、不審な人々、赤い色、カプグラ症候群、30 St Mary Axe など
散りばめられた記号的暗示が謎を深めます。感覚的刺激が強く、答えのない迷宮に迷い込むような作品に浸るのが好きな自分にとっては、格別な”癒し”映画ではあります。


この作品の前に「フローズン・タイム」というギミックに満ちた青春ものを
エリス監督は手がけており、また違ったベクトルで彼の美学が炸裂していますのでこちらも是非。


- Funs! MUSIC - 

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『What Kinda Music』
Tom Misch&Yussef Dayes

James Blake、Jamie xxに続くロンドンの若き才能Tom Mischが
新進気鋭のジャスドラマーYussef Dayesと組んだ新作。ジャズ、ソウル、ヒップホップ、ディスコ等のジャンルを融合させ、自由に変則的なコード展開をするTomと、エクスペリメンタルなバックグラウンドを持つドラマーのYussef がセッションから生み出したこのアルバムは、ダークでメランコリックな感触の新しいグルーヴを生み出しています。

ロンドン・チルな快楽と才気ほとばしる実験性が共存し、部屋を少し温めながらも、思いっきりオーバードライヴをかけたタイトなドラミングの心地よさが癖になる一枚です。


- MODE ON MOVIE - 

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『リプルション~反撥~』(1965)

『ローズマリーの赤ちゃん』『チャイナタウン』『戦場のピアニスト』などの名匠ロマン・ポランスキーの初期作品です。現実と妄想の境界をさまよいながら狂気に取り憑かれる女性を描いたサイコスリラーの様相を呈した、姉妹の確執の物語。モノクロで切り取られる全ての描写が恐ろしくも美しく、アート系ホラーの走りのような作品ですが、フレンチシック・モードの象徴カトリーヌ・ドヌーヴの存在感が、この映画を特別なものにしていると思います。


この主人公のコンプレックスとエゴと欲望に彩られた負のスパイラルは、占領され支配され続けた監督の故郷ポーランドの歴史にも重ね合せることができるかもしれません。シュルレアリスティックな世界観の心理劇という点でデヴィッド・リンチやコーエン兄弟など後続に与えた影響は大きいようです。


- MODE ON MUSIC -

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『SILENT OPERA 』
LONG ARM 

ベルリンのエレクトロニックミュージックレーベル・PROJECT MOONCIRCLEからリリースされたLONG ARMの新作です。レコードマニアなジャズピアニストがエレクトロをやるとこうなる、といった実験性の高い彼の作品群は、現代音楽の前衛性とフロア視野のエレクトロが奇跡的に融合した音像。通底するミニマル感、時折鳴り響く不協和音の美しさなどは、個人的には孤高のビートメイカーLornにも通じるものがある気がしています。


ジャケットのシュルレアリスティックなテイストは彼の美学を象徴していますが、ブリストル系~アブストラクトなどのジャンルを通過して独特なダウナー感を醸し出すこの最新作を自粛中の深夜の自宅でループした時の覚醒感は絶妙です。


- MODE IS MY PLACE -

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CAFE:MONOCHROMEは、映画・音楽・アートを愛する方々のサロンのような場所になればとスタートしました。オーナー・スタッフはほぼ映画、映像、ファッション、音楽等に携わっており、このカフェ自体もそれぞれの”表現の形の一つ”と考えています。


“モード”という言葉の解釈は曖昧なところがありますが、流行りに流されず”表現”自体の先鋭性・独自性を愛する行為のことだと思っています。(今回のチョイスはそういった基準で全て選ばせていただきました)そういう意味でかなり偏っているかもしれませんが、CAFE:MONOCHROMEは私たちの考える”モード”をキュレートして発信できるような場所であり続けたいと願っております。

by Makoto Kawamura(Director/CAFE:MONOCHROME owner)

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CAFE:MONOCHROMEは東京・渋谷にある映画にこだわった隠れ家的カフェ。近未来的外観・内装で、店内では巨大スクリーンで映画や音楽にまつわるさまざまな映像が常に流れており、モノクロームな店内を鮮やかに彩ります。スタイリッシュな空間で、店内に入るだけでドキドキが増すよう。デヴィット・リンチ監修のコーヒーやあの作品でおなじみのチェリーパイがいただける他、映画とのコラボメニューも必見です。

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ACCESS:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町4-10 渡辺ビル2A
HP / Instagram

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CAFE:MONOCHROME作成の最新プレイリストはこちらから


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