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サイン送らない少年野球監督からの学び。「人は常に《コマ》ではなくて《差し手》であろうとする」

たまたまNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」をみた。少年野球の辻監督という方の紹介だった。”ユーモアある子ども好きな人だな”ぐらいで油断してみていたらやられた。

子どもたちを叱らない、とにかく褒める。試合中、選手である子どもたちに監督としてのサインは送らない。その代わり、子どもたち一人一人が何が最善かを考え、議論する。子どもたちの目は真剣そのもの。心の底から野球が好きで、この瞬間がたまらなく楽しい、その感じが全身から溢れている。

なんて理想的な少年スポーツの姿なんだろうと感動した。監督は、子どもたちを飽きさせない練習法を常に考え、伸び伸びとプレーできる環境を整えようと力を尽くす。子どもを一人格として対等にみてるし、リスペクトがある。

先日手に取った『子どもを本好きにする10の秘訣』という本を思い出した。子どもの成長のあらゆる点で重要なのは「強制」ではなく「自発性」とあった。人をチェスに例えた、心理学者R・ド・シャームの言葉も紹介されていた。


「人は常に《コマ》ではなくて《差し手》であろうとする」

なかなか良い言葉だなと思ったが、頭でわかっても、すぐに実践できるかというとなかなか難しい。だって、大人側が「答え」を持っていると思って疑わないから、ついつい子どもに「教えよう」「指示しよう」となりがちだから。結果、聞く耳よりも、自分のやり方や考えで子どもを染め上げることに熱心になってしまう。

でも、辻監督は違うよう。「子どもの中に答えがある」と信じてる。この差が子どもの力を発揮させるか否かに表れるんだろう。

子どもは良いも悪いも素直だから、育成する大人によって《コマ》的にも、《差し手》的にもなり得る。ただ、意識的な否かは問わず、《コマ》的育成法のチームや組織には、今後より人は集まらないだろうなと思う。

最近、インフルエンザで体調を崩して、平日日中、Eテレにチャンネル合わせて付けっぱなしにしていたんだけどびっくりした。「〇〇らしさに縛られないで」「多様性を考えよう」なんてワードがバンバン出ていて、今の子は子どもの頃からこうした事を日頃、学んでいるんだよね。こういう若い人たちは組織や人を見る目も肥えているはず。

頼もしいす、辻監督のように子どもたちを信じられる大人に成長していきたいな。

あ、久しぶりに投稿しました!よかったらスキしてくださると幸いです笑

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