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ボクの暗さも明るさも愛すると誓いますか
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#死

幸せのナイフで僕は死んでいく

街を歩く。通り過ぎる人らは自分より幸せな気がするし、実際にそうなんだろう。笑顔、家族、穏やか、楽しさ、恋人、日常、ただ幸福に生きている人たちの通り魔。僕は幸せという名のナイフで刺されている。そう、勝手に。ザクザクと刺された生温い血は止まりそうにないから、このまま失血死できる日を望んでる。
#詩 #創作詩 #自由詩 #現代詩 #死

「お別れの言葉を、」それは最期。頭の中で下書きした御誂向きの単語繋げて発音していくよ。ひとつひとつ…参列者は黒服で見送り、鉛色の空に弔いの煙が揺れて、貴方は逝った。
僕は思った。
ああ、幸せな終わりでしたね、だからみなさん、全員消えてくれないか。いい機会だよ、ちょうど火もあることだし、御日柄も良し。
なーんて、口に出さないまま短い言葉を告げると、涙を拭くフリをして貴方の写真を撫でる。死にたいのは僕

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pray for

はやく死にたいと考える割に
SNSから流れてくる自殺のニュース、
テレビが垂れ流す殺人事件、
と聞けば胸が痛む
周りの死には敏感なんだね
君は優しいんだ
その優しさが報われるといいな、
救いの手が差し伸ばされる世界だといいな

どうか
#詩 #創作詩 #自由詩 #現代詩 #死

ねぇ、その話

死んだら楽になると言うけれど
それは本当かな
誰も確かめたことはない



自我がなくなり
全ての苦しみは消えて
ほんの一握りの楽しかったことも…
忘れて
無になる

本当だといいんだ
すこし胸に希望を抱いて
日々を過ごしてきたんだ
僕ら
#詩 #創作詩 #自由詩 #現代詩 #死

終わりたいだけ

終わりが見えたらな
寿命が知れたらな
諦められたらな
人生に

騙し騙し
生きてる
そんな日々が
積み重なっていく

つらいよ、と
しんどい、と
涙を零したり
涙さえ出ずに
心だけは
生暖かい血を
ちゃんと流して
いたんだよね

あーあ

命が終わる瞬間に
ワープできたらな
全ての苦しみを
鎖を断ち切る
全ての楽しさを
薔薇で飾るように
全てが清純な
物語の終焉を
夢見て
#詩

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幸せの温度

幸せの温度

しあわせ願えないよごめん
あなたが幸せだからごめん

そう言い切ってしまう
潔い心があればなぁ

普段だったら
スッと受け入れられる言葉も

今はノイズみたいだ

幸せの温度を手にしたら
わたしは泣くんだろうな

それが手を離れた時
今度は本当に凍てつく

去っていくなら
持ってこないで

わたしは
心が殺される
何度も 何度も

それならいっそ
君なら答えが分かってる

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色のない血液

ああ、今日で10年か、だとか。
誕生日とか、母の日とか父の日とか。
死んだのか。そうだろう?と街中の広告と友人とSNSは幸福に見せかけたナイフをチラつかせて
ああ僕は殺されていくんだね
ぐりぐりと、尖った先を心臓に当てられて
そう、僕は命が擦り減っていくな

ぽた、ぽた。
色のない血液。

日常を過ぎていくカレンダーを
破って千切って捨ててやろう

こんな気持ちを持って生きることに
何の意味がある

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ぼくの遺書

ぼくの遺書

いつか終点に
着くのなら
この今の気持ちも
消えてなくなる

炎に焼かれて
雲になる
土に還って
眠りにつく日が

それが50年後なのか
それとも明日なのか
分からないけれど

さぁ
瞼を閉じて
カーテンを引こう

0のラインを
命の波が
凪ぐ
その時は
そこが終点だよ

残酷だね、人生っていうものは。

涙の分だけ
花が咲けばいいのに
#詩 #死
遺書のつもりで作った詩集 #ぼく

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