色のない血液

ああ、今日で10年か、だとか。
誕生日とか、母の日とか父の日とか。
死んだのか。そうだろう?と街中の広告と友人とSNSは幸福に見せかけたナイフをチラつかせて
ああ僕は殺されていくんだね
ぐりぐりと、尖った先を心臓に当てられて
そう、僕は命が擦り減っていくな

ぽた、ぽた。
色のない血液。

日常を過ぎていくカレンダーを
破って千切って捨ててやろう

こんな気持ちを持って生きることに
何の意味があるんだ

たらたら。
赤になれ。

#詩 #死 #自由詩

亡くなった義父の誕生日、心のそこに思うこと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?