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昼下がりに「うたた寝」できる幸せ

休日の昼下がり。
窓から見える空はとても綺麗な青空が広がっており、今日は絶好の外出日和だと言わんばかりだ。
ただ、だからといって外出する気が起きない。今日はどこにも外出することなく、ゆっくり気ままに部屋でくつろいでいた。
お気に入りのドラマを見ながら、好きなアイスクリームを食べたりもした。

ちょっと横になってテレビでもぼーっと見るか。

ソファーに軽く横になってテレビを見ていると、私の意思とは逆に瞼がだんだん下がってくる。
「ここで寝てはいけない」
「まだ今日はやらないといけないことがある…」と、自分に何度か言い聞かせても、瞼が自然と下がってきてドラマの世界に入り込むでしまうようにまどろんでいった。
瞼が完全に下がった数秒間、ドラマの登場人物たちの声が少し聞こえてきたが、ちょっとしたら目耳鼻すべての機能が充電中に切り替わった。

「あ、まずい…ドラマの続きが…」
と思って、ふと目が覚めたら晴れた空が見えていた窓の景色はいつもまにか暗くなっていて、夜7時を過ぎていた。

こんなに寝てしまっていたのか…。

ウトウトしてしまったと思ったら、いつのまにか夜になっていたから驚く。
ただ、寝不足だった分をここで補って寝たせいか、頭の中が少しすっきりしたような気がする。

ああ、貴重な休日の時間がもったいない。
一瞬思ったが時間は戻ってこないから諦めるしかない。

ああ、とにかく試験日間近じゃなくてよかった。
出勤日でもなくてよかった。
生きていると計画通りに行動したほうがいい日が多いけれど、こうやって身体が少しラクになったような気もするならたまにはスケジュール通りに行わなくてもいい日があってもいいのか。

それにしても「うたた寝」とは、自分の意思とは関係なくいつのまにか寝てしまっているから不思議だ。
寝るのにストレスのかからない良い条件がそろっていたら、大体どこでも寝られる気がする。
「ダメだ寝ちゃいけない」と思って阻止しようとしても、なかなかこの誘惑に勝てたことがない。

しかし、幼稚園に通っていた頃にあったお昼寝の時間では、ほとんど熟睡できたことがなかった。
枕に敷布団に掛け布団と寝る体制は十分整っており、室内の明かりは暗すぎないくらいで、先生たちが我々を寝かしつけようとお腹あたりを優しくポンポンとたたいていたり、寝るためには良い条件が揃っていたけれど、なかなか寝つけなかった。
寝られない時はクラスメートが横で熟睡しているのを見ていて、
「この人、よくこの状況で寝られるなあ」と思ってあれこれ自由に考え事をしていたけれど、幼稚園といえども家以外の外の場所だから、自分にとって安心できる場所ではなく常に何かに警戒していたのかもしれない。

こうやって何かを警戒することなく、部屋の中で「うたた寝」できるというのも幸せの一つなのかもしれない。

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