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読書欲と、小説のこと

普段、
「読みたい期間」と「書きたい期間」があって、最近はもっと読みたい期間。


色んな本を同時に読んでる。
書くときは複数の物語を書くことってできないけれど、読むことならできてしまう。

小説もあるし、エッセイもある。
現代社会にまつわる評論もある。
短歌と詩にまつわる本も。

春って、詩や短歌に触れたくなってしまう気がする。
(いつもよりそんな気分になるのは私だけかな)


最近読み始めて、
読み終わらなければと思っているのが『ポエトリー・ドッグス』という本。



カクテルと一緒に色んな詩が出されて、
その紹介の仕方とか、
言葉の解釈がとても素敵。


最初に出てくるのは、T.S エリオットの詩だ。


これはとても好きで、
高校生のときノートに書き写した覚えがある。


さあ、いっしょに出かけよう、君と僕と、
手術台でエーテル麻酔にかけられた患者のように
夕暮れが空いちめんに広がるとき

アルフレッド・プルーフロックの恋歌


この詩の冒頭の響きが、ずっと好きだった。

何でも、
ダンテの『神曲』地獄篇を引用しているのだとか。
(そうだったんだ!って、ちょっと驚きだった)

詩の背景が見えてくると、
知っていた言葉の羅列が違うものに見えてくる。


お酒と一緒に詩が出てくるお店なんて、
とても素敵だ。
(お酒にも言葉にも酔えそうで)

でも詩って、そういうものだと思う。
素面では言えない言葉や日常にまぎれていく言葉が発露していくものだから。

1話ずつが短いから、
これも眠る前に良さそう。


並行して読んでるのは(色々あるのだけれど)
穂村弘さんの『短歌のガチャポン』という本。



色んな現代短歌が出てくる。
穂村さんの解説付きで、それもとても素敵だ。

31字で切り取られた世界の解像度が上がる。

そのなかで寺山修司の短歌が紹介されてて、
とても刺さった。


無名にて死なば星らにまぎれんか輝く空の生贄として

『血と麦』



今日、
ポプラ社小説新人賞の発表があって、




今回も去年に引き続き二次選考どまりではあったけど、その結果が残せたのはひとつの成果かな、と思う。

以前は選考に落ちるたびに悔しかったけど、
(今はなんだろう) 選考に少しでも残れると、
ちゃんと読まれているんだなって安心する気持ちになる。

もちろんプロを目指してるけど、
(プロになること自体よりも)
何より書き続けることがとても大切、という気持ち。

プロになるのはいつでも良くて、
書いてる今現在があれば、(少しでも良いものが残せたら) それで良いって思えるような。



このレベルで二次に残れるなら、
次はもっと良いものが書けるはず。

そんな自分への期待もある。


(何より司書も楽しくて、仕事の合間に書けたら今は充分みたいな気持ち)


3月に大きな仕事があるから、
それに向けて準備もしたいし、
たくさん読んで書きたいと思う。



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