ローマ人への手紙11章13〜29節 契約を守ってくださる神③「神の大きな計画を見上げて」 2022.8.21 守谷キリスト教会礼拝説教

ローマ人への手紙9〜11章は

いわゆる「ユダヤ人問題」について、
(異邦人への宣教が進み教会が拡大する中、
ユダヤ人の立場をどう理解するのか)
扱った章です。


キリスト教には、
ユダヤ人に対して筆舌に尽くし難い迫害に
加担していった悲しい歴史があります。

それはユダヤ人について、
イエスを十字架につけた呪われた民、
福音を拒否した民族という見方が
当時からあったからです。


しかし、
接木された枝(異邦人)は、
根(ユダヤ人)から養分を受けているのだから、
その本来の枝のいくつかが折られたからといって、
根に誇ってはならないと
パウロは語ります。

そして異邦人の救いは、
やがてはイスラエルの悔い改めに繋がるのだと。


この「栽培されたオリーブ」が
植えられた時のことを記録したのが
創世記です。

ある夜、
神はアブラハムを外に連れ出して
満点の星空を見上げさせ、
子孫をこのように増やすと宣言されました。


創世記15:9から見られるのは、
当時のメソポタミア世界における、
契約への忠誠を表明するための儀式です。

しかし、
ここで契約への忠誠を誓ったのは、
なんとアブラハムではありませんでした。


まず神が、契約への忠誠を誓われたのです。


そしてアブラハムとその子孫たちが、
何度も契約を反故にしたにも関わらず、

神の側が
キリストの十字架としての罰を受けることによって、

このアブラハムとの契約は
今日に至るまで守られつづけています。


私たちの信仰は
しばしば個人的な問題に留まり、

やがては「自分の心のあり方」のみに
集中して
矮小化してしまうことがあります。

跡取りをどうしようかと悩む
アブラハムを外に連れ出して
天を見上げさせたように、

神は私たちの目を世界宣教へと見上げさせます。


私たちの祝福もまた、
アブラハムと同じように
地上のすべての部族の祝福のためであるからです。

世界宣教の先には、
イスラエルの救いがあります(ロマ11:25-27)。

どのようにしてなされるのかはわかりません。

中東の問題は、
理解することさえ困難を極めるほどに、複雑です。

しかし私たちは目をあげて、
世界のために、
そしてイスラエルのために、
またパレスチナのために祈ることを
励まされています。

私たちの救いは、
目に見える範囲にのみで終わるのではありません。

神の知恵と知識は、
私たちの想像をはるかに超えて深いからです。

信仰を、
理解できる範囲にとどめず、
契約を今日も守ってくださる神に信頼して見上げる者として、
新しい1週間を歩みましょう。

本日の説教を振り返るために

① 複雑さを極める中東情勢のため、また世界宣教のために祈りましょう。

② 自己啓発的なものが薦める「心のあり方」と、私たちの信仰とに、共通点はあると思いますか?また、相違点はなんだと思いますか?


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