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「ご近所の記憶を1万年辿ろう」という話

「ご近所未来会議」の発足

いつもStaple Noteを読んでいただきありがとうございます!今回も代表の岡がお送りします。Stapleという名前になってからちょうど1年が経った日に、もっと面白い未来を予感させるリリースを出すことができました。

創業以来4年間で出会った瀬戸田や日本橋という「ご近所」で心地よい多様性を目指し、地域の入り口となる場を育ててきましたが、これからは次の30年を見据えて更なる広がりをどのようにつくり、Stapleが関わる地域がその土地らしい豊かな発展をどのように迎えられるのか?までを思考し、その第一歩となる向こう3年のアクションを創造したいと考えています。そのための対話の場としてすんばらしいアドバイザーたちをお迎えして「ご近所未来会議」を発足したという内容です(詳細は以下のリンクから)。

Staple Noteではリリースには書き切れなかった補足的な説明や「なぜ」を書いておこうと思います。

なぜ今、このメンバーで、「ご近所」の未来を語り合うのか

「ご近所」と30年付き合いきり、次代へと波及させる覚悟

創業以来瀬戸田や日本橋という「ご近所」と出会い、付き合い、関係性を深めてきました。その中で社内外様々な方から

「その地域とどこまで深く付き合っていくのか?沼なのでは?」
「事業複雑だよね。ワンプロダクトに絞って展開しないの?」

という問いを何度も投げかけられましたが、その度に思考して見つけたブレない答えは、

「とことん付き合い切る。ワンプロダクトに絞らない代わりに地域を絞る。【ご近所】というフィールドで長く戦っていくために有機的に事業を展開・成長させていく(その時見つけた課題に対して柔軟に対峙していく)。自分のもてる時間(30年)を注ぎ続け、それが次の代へ波及していく波を残す。」でした。

今回発足した「ご近所未来会議」は我々がこれから30年、愛する地域と生きていくための思考の基盤を作る会議です。今までは社内で思考し、ホテルやレストランなど、地域を代表する景色となる場を創造してきましたが、これからは教育、福祉、エネルギー、医療様々な領域の課題を理解し、多様な方々を巻き込みながら「ご近所」をさらなる上昇気流にのせる必要性を感じています。そのためには社内や既存の我々のネットワーク内だけでなく、外部からの知恵や思考を借りなければならないと思ったのが会議発足のきっかけでした。そして6月にStapleの新社外取締役に就任いただいた梅田さんと会議の在り方を議論し、協力を仰ぐためにこのお二人のもとへ向かったのでした。

御立 尚資(みたち たかし / 御立さん)

あらゆるメディアにていつも鋭く深いインサイトを唱えるキレッキレなイメージの御立さん。Stapleの活動を発表する機会をいただいた「瀬戸内デザイン会議」にて出会いました。瀬戸田にホスピタリティの学校を作りたいという構想を話すと、「いつやるのか?どうやるのか?とにかく応援する。」といきなり自分ごとかのように反応してくれたのが印象的でした。地域における教育の在り方やエネルギーの自給率を上げることなど、「ご近所」で必ず必要になる議論をするためには御立さんしかいないと思い、勇気を振り絞って参画を打診し、快諾いただけた。

(先日の初回にて)開口一番「今から30年についてのプランニングをする前に、大きな文脈を理解しよう。付き合う土地の記憶を1万年辿り、どの文脈に乗って30年を過ごすのか一緒に考えて行こう。」という言葉をいただき、開始直後でいきなりご近所未来会議の存在意義が産み落とされ、さすがとしか言いようがありません。

澁江 俊一(しぶえ しゅんいち / 澁江さん)

「人生に、野遊びを。 - Snow Peak」や「この星が呼んでいる。 - HIS」など、僕が何度も心奪われた言葉たちを紡いできた澁江さんの存在はずっと知っていた。だからこそ昨年僕の尊敬する経営者 A0(エーゼロ)の牧大介さんに紹介頂けた時は大感動。Stapleを知ってもらわねばと思い、ひたすらに語りました。それをとにかく一生懸命にうんうんと聞いてくれたあとに、「2100年(私たちの寿命のその先にある世界)まで残っていくべきビジネスとともに歩みたいと思って2100という会社を仲間と始めた。Stapleの事業はまさにそんな未来を作る会社だね。」と言っていただけたことで僕も澁江さんと時間をともにしたい思いが強くなりました。

我々が使っている「地方」「地域」「ネイバーフッド」「町」などの言葉を大きく差別化せずに使っていることに気づき、Stapleが舞台とする徒歩20分圏内の手が届く範囲のことをさらっと「ご近所だね。」と言い当てたことは一瞬の出来事でしたが、今後Stapleが一番使っていく言葉が生まれた瞬間でもあったように思います。

こうして御立さんと澁江さんをアドバイザーとして迎え発足した「ご近所未来会議」の最初に議論されるトピックは、

「Stapleの関わる土地の記憶を1万年辿り、付き合っていくご近所の大きな文脈を理解した上で、これからの30年を紡ぐ。」

となったのでした。会議で話し合われたことは今後Noteなどでも発信していくのでお楽しみに!

プロフィール
岡 雄大 | YUTA OKA
代表取締役 
岡山に生まれ、米コネチカットと東京で育つ。育つ過程で触れた世界の多様性や、旅をする中で触れた日本の地域毎の文化的ルーツの複雑性に魅了され、旅をし続けることを仕事にしたいと考えるようになる。大学卒業後は、スターウッドキャピタルグループの東京及びサンフランシスコオフィスで不動産やホテルブランドへの投資業務に従事。その後シンガポールで独立し、ホテルブランドへの投資戦略や経営企画に関するコンサルティングを行うが、2019年からはInsitu Japan(現 Staple)の本格稼働を開始。広島県 瀬戸田と東京都 日本橋に拠点を置き、都市一極集中ではない社会を見据えた場やまちの企画・開発・運営に情熱を燃やす。仕事をしていない時はスノーボードかバスケかお酒。山大好き。海は好きだけど泳げない。
早稲田大学 政治経済学部 卒業