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#発達障害

発達障害の未成年の人に精神障害者手帳を勧めるとき

今回は知的障害は無~ごく軽度の発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD など)の未成年の人に精神障害者手帳を説明し進めるときに作成した資料である。

軽度以上の知的障害のある未成年の人は精神障害者手帳ではなく療育手帳を取得することになり、基本的には小学生以下のときに作成するので、本人への説明や意志確認はほとんどされていない。

知的障害がほぼない発達障害の場合は、中学生~高校生で精神障害者手帳を取得

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発達障害で困ったときに相談するところ

発達障害で困ったときに相談するところ

発達障害の人とその親が困って助けを求めようと思った時にどうしたら良いか。

もちろん何を困っているかによって大分異なる。

1.診断をして欲しい

2.得意分野・不得意分野を検査や評価をしてほしい

3.「問題行動」が続いている

4.これからどうしたら良いか途方に暮れている

5.誰かに今の気持ちを聞いてもらいたい

などがある。

相談する場所としては、病院などの医療機関、療育センターや児童相

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自閉スペクトラム症の診断とは

自閉スペクトラム症の診断とは

示唆に富んだ文章を紹介する。

誰がどう見ても、自閉スペクトラム症ということが分かる人は問題ない。
この場合の問題ないとは、診断し支援することに誰も異論がないという意味である。

違う病名で治療中の人で情報が増えたり、状況が変わることで発達障害的な要素が強く表れたりしたため発達障害の可能性を疑った人は、発達障害の診断が難しいことが良くある。

診断基準が結構あいまい自閉スペクトラム症(広汎性発達障

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発達障害の特性に合わせた対応の前に

発達障害の特性に合わせた対応の前に

発達障害のある子どもに対して、

他の子と同じように扱って欲しいと思う親

障害にあった適切な配慮をしっかりとして欲しい親

両方いる。

最近よく見かける論調は、発達障害の子どもがすぐ暴力を振ったり、場の雰囲気を壊したり、ルールを無視したりしてしまうのは発達障害の特性上、ある程度は仕方がない。強く叱ったり、体罰的なことはしないで気持ちをしっかり聞いて安心できるようにしてあげるようにするのがよい。

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発達障害の人のアルコール依存は他と少し異なる

発達障害の人のアルコール依存は他と少し異なる

アルコール依存症の人を理解したり治療することはなかなか難しい。しかし発達障害の人の依存症は、依存症そのものの特徴に加え、発達障害の特性も加わるため複雑になってくる。従来の不完全とは言えこれまでの試行錯誤から生まれてきた依存症に対する治療もうまくいかないことが多い。

今回の話は純粋な自閉スペクトラム症(広汎性発達障害)だけでなく、境界ラインいわゆるグレーゾーンの人を含んだ広い範囲での発達障害の人が

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