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インターネットの歴史と現在地

十年一昔(じゅうねんひとむかし)
→ 世の中の移りかわりが激しいことのたとえ。

世の中は加速して変化している。

そんな著しい変化が起きる要因となったきっかけは、間違いなくインターネットの台頭だ。

今や誰でも簡単に情報にアクセスできるようになったのは、インターネットのおかげだということは理解できるはずだ。

とはいえ、当たり前にインフラとなった現在では、インターネットというものがどういったものなのか、その実態を知っているという人も少ない気がしている。

ということで、IT企業であるstak, Inc. のCEOとして、インターネットについて解説していこう。

今さら聞けないインターネットってなぁに?

インターネットは、世界中のコンピュータが相互に接続されたグローバルな情報ネットワークのことをいう。

このネットワークを通じて、世界中の人々が電子メール、Webサイト、オンラインビデオなどの情報やサービスにアクセスすることができる。

つまり、インターネットは、世界中のコンピュータが相互に接続された大きなネットワークであり、そのネットワーク上で様々な情報やサービスが提供される仕組みのことを指す。

シンプルだが、インターネットは大きなネットワークだという概念だけ覚えておけばいい。

そんなインターネットの始まりはアメリカからだった。

インターネットの歴史

1960年代

インターネットは、1960年代後半にARPA(アメリカの防衛省高等研究計画局)が、国家防衛のための通信網として開発を始めたものが始まりだ。

最初のインターネットはARPANETと呼ばれ、1969年に4つの大学が接続された。

ARPANETは、パケット交換という方式を使い、データを小さな単位に分割して、目的地まで送信することができた。

せっかくなので、ARPANETについてもう少し詳しく解説しておこう。

くり返しになるが、ARPANETは当初、4つの大学が接続されたネットワークだった。

その後、数多くの研究機関や企業が加わり、インターネットの基礎となるネットワークとなった。

これもまたくり返しになるが、ARPANETの特徴は、パケット交換という方式を採用していたことだ。

この方式は、データを小さな単位(パケット)に分割し、目的地まで送信することで、複数の情報源からのデータを同時に送信でき、高速で信頼性の高い通信を実現したのである。

ARPANETは、当初は、主にアメリカの研究機関や大学が利用していたものだったが、1980年代に入ると、商用のインターネットが開発され、広く一般に普及するようになった。

また、ARPANETの開発に関わった人々の中には、後にインターネットの発展に大きな役割を果たすことになる人物が多数いる。

例えば、ARPANETの設計者であるロバート・テイラーは、後にXerox PARCやDigital Equipment Corporationなどで働き、イーサネットやコンピュータネットワークの発展に貢献した。

それから、ARPANETで働いていたボブ・メトカーフは、後にイーサネットの共同創設者となり、LANの発展に貢献した。

ARPANETは、インターネットの基礎を築いた技術の1つであるのと同時に、現代のコンピュータネットワークの発展に大きな影響を与えた重要な技術の1つだと覚えておくといい。

1980年代

そして、1980年代にはARPANETを基盤にして、商用のインターネットが開発され、広く一般に普及するようになった。

この時期には、電子メールやファイル転送などの基本的なインターネットサービスが登場し、また、ドメイン名システム(DNS)が開発された。

DNS(ドメイン名システム)は、インターネット上で使用されるコンピュータのIPアドレスと、それに対応するドメイン名の変換を行うための仕組みのことをいう。

インターネット上のコンピュータは、一意のIPアドレスで識別されるが、人間が覚えやすいドメイン名でアクセスできるようにすることで、利便性が向上する。

DNSは、このIPアドレスとドメイン名の対応を管理し、インターネット上の情報を検索するために不可欠なシステムなのである。

また、DNSは、階層的な構造を持ち、各レベルで管理されている。

最上位のレベルは、TLD(トップレベルドメイン)と呼ばれ、.com、.org、.jpなどのように、ドメイン名の最後に付けられる文字列だ。

それから、TLDの管理は、インターネット上での国際的な組織であるインターネット・コーポレーション・フォー・アサインド・ネームズ・アンド・ナンバーズ(ICANN)によって行われている。

TLD以下のドメイン名は、SLD(セカンドレベルドメイン)と呼ばれ、.com、.org、.jpなどのように、TLDとドメイン名の間に付けられる文字列を指す。

SLDは、TLDの管理者が許可する限り、自由に作成することができる。

DNSはクライアントがドメイン名を入力すると、ローカルのDNSキャッシュに問い合わせ、その情報が存在しない場合は、上位レベルのDNSサーバーに問合せ、最終的に対応するIPアドレスを取得する。

いずれにせよ、DNSはインターネット上での情報の取得に必要不可欠なシステムであり、インターネット上での通信や情報交換において、重要な役割を担っているのである。

1990年代

1990年代には、World Wide Web(WWW)が誕生し、インターネットはますます普及しました。

WWWは、情報をハイパーリンクで結び付け、簡単にアクセスできるようにすることで、インターネットの利便性を大きく向上させた。

また、インターネットブラウザの普及により、誰でも簡単にウェブサイトを閲覧することができるようになったのもこの頃だ。

World Wide Web(WWW)は、インターネット上で情報を共有するためのシステムだ。

WWWは、HTML(Hypertext Markup Language)と呼ばれる言語を使用して文書を作成し、それらをリンクすることで、膨大な量の情報を結びつけることができる。

WWWは、1989年にティム・バーナーズ = リーによって考案され、1990年代初頭に広く普及した。

また、WWWは膨大な量の情報を含むWebページを取得することができ、それらはWebブラウザと呼ばれるソフトウェアを使用して閲覧できる。

そして、WWWはHTTP(Hypertext Transfer Protocol)と呼ばれるプロトコルを使用して、WebサーバーからWebクライアントに情報を転送する。

HTTPは、Webページの要求と応答を制御するために使用され、HTTPS(HTTP Secure)と呼ばれるセキュアなバージョンもあることも知っておこう。

さらに、WWWには、Webページに埋め込まれたリンクによって、他のWebページに簡単に移動できるという特徴がある。

また、Webページは、テキスト、画像、動画、音声など、多くの種類のコンテンツを含むことができる。

つまり、WWWの普及により、インターネットは情報を取得するだけでなく、情報を共有するプラットフォームとしても機能するようになった。

WWWは、現代のビジネスや社会において、重要な役割を果たしている。

2000年代

21世紀に入ると、インターネットはますます重要な役割を担うようになった。

ソーシャルメディアやオンラインショッピング、ビデオストリーミングなど、多くの新しいサービスが登場していることは周知の事実だ。

また、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスの普及により、いつでもどこでもインターネットにアクセスできるようになった。

日本のインターネットの歴史

日本では実際にどのようにインターネットが普及していったのかについても触れておこう。

1980年代後半から1990年代初頭

JUNETの設立と普及 1984年に国際電信電話公社(現在のNTT)がJUNETという独自のネットワークを立ち上げ、これが日本における最初のインターネット接続環境となった。

JUNETは、大学や研究機関を中心に利用され、研究者たちは電子メールやファイル転送などを行うことができるようになった。

1990年代前半

商用ISPの登場と普及 1992年には、東京大学がJPNIC(Japan Network Information Center)を設立し、日本のドメイン名管理を開始した。

この頃から、商用ISPが登場し始め、ネットワークの普及が加速した。

1993年には、日本初の商用ISPであるIIJ(インターネットイニシアティブジャパン)が設立され、インターネットの普及がさらに進んだ。

1990年代中盤

Webブラウザの登場と普及 1994年には、日本初のWebブラウザ「Netscape Navigator」が登場し、Webサイトの閲覧が容易にななった。

これにより、インターネットが一般の人々にも身近な存在となったのである。

1990年代後半

モバイルインターネットの普及 1995年には、日本の携帯電話会社であるNTTドコモがiモードを開始し、モバイルインターネットの普及が始まった。

iモードは、HTMLを簡略化したiモード用のマークアップ言語を採用し、携帯電話でWebサイトを閲覧することができるきっかけとなった。

また、ITモードは、日本のモバイル市場において大きな成功を収め、今でも多くの人々に利用されている。

2000年代以降

高速インターネットと新しいサービスの登場 2000年代に入ると、ブロードバンドインターネットの普及が進み、高速で安定したインターネット接続が可能となった。

また、SNSや動画共有サイトなど、新しいサービスが登場し、インターネットがますます身近な存在になっている。

近年では、IoT(Internet of Things)やAI(Artificial Intelligence)など、新しい技術の発展により、インターネットがますます多様化し、社会生活において欠かせない存在となっている。

日本におけるインターネットの歴史は、世界的なインターネットの歴史と同様に、技術の進歩や新しいサービスの登場によって大きく変化してきた。

そして、今後もより高速で高機能なインターネットが求められ、さらなる発展が期待されている。

スマートフォンの歴史

最期に今や誰もが1台は所有するようになったスマートフォンの歴史についても簡単に触れておこう。

スマートフォンの歴史は、1992年にIBMがSimonという最初のスマートフォンを発表したことから始まる。

Simonには、ハンドヘルドデバイスでの通話やメール、ファクスの送受信など、現代のスマートフォンに似た機能があった。

ところが、大きさや重さなどの問題があり、一般的に普及することはなかった。

その後、2002年には、フィンランドのノキアがN-Gageというゲーム機とスマートフォンを組み合わせた製品を発表したが、この製品も市場での成功には至らなかった。

そして、2007年に、AppleがiPhoneというスマートフォンを発表した。

すると、iPhoneがユーザインターフェースやタッチスクリーンなどの革新的な機能を持っていて、大きな注目を集めた。

また、iPhoneはアプリストアを提供し、多くのサードパーティ開発者がiPhone用のアプリケーションを開発できるようになり、スマートフォン市場に大きな影響を与えた。

その後、GoogleがAndroidというオペレーティングシステムを開発し、多くのスマートフォンメーカーがAndroidベースのスマートフォンを製造し始めた。

2010年代には、SamsungやLGなどの大手メーカーが、高性能のスマートフォンを製造し、スマートフォン市場は急速に拡大した。

こうしてスマートフォンは、その後も進化し続け、より高性能で、より多くの機能を持つようになった。

現在、スマートフォンは、私たちの日常生活に欠かせないものとなっており、情報やコミュニケーション、エンターテインメントなど、多くの分野で利用されているというわけだ。

まとめ

少々長くなってしまったが、なぜ誰もが簡単に情報にアクセスできるようになったのか、そのきっかけとなったインターネットについては、軽くでも知っておいた方がいい。

なぜなら、その歴史を知っておくことで、新たなテクノロジーの登場にアレルギーなく対応できるようになるからだ。

インターネットの登場から次のゴールドラッシュに時代は変遷している。

その中心にいるのは、間違いなくAIだ。

もちろん、stak, Inc. もAIには注目しており、新規事業が始まっている。

少しずつ公開していくので、楽しみにしていただけると嬉しい限りだ。


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植田 振一郎 Twitter

株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。