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リクルートを退職して味噌汁屋になった話

自己紹介

はじめまして。味噌汁で予防医療を推進するD2Cサービス「MISOVATION」を運営しております、栄養士の斉藤と申します。

簡単な経歴ですが、1994年生まれ→東京農業大学(栄養士取得)→カゴメ→リクルートキャリア→起業。実はリクルートキャリアを退職したのが1週間前(2021年1月28日)、独立したてホヤホヤという状況です。

起業に至った経緯

もともと大学生の頃から、やんわりと「起業したい」という思いはありましたが、「人生をかけてでもこれをやりたい!」というレベルのやりたいことがずっと見つかりませんでした。

まずは少しでも好きなことを深めるためにアクションしようと思い、フードテック企業の社長にDMしてアポ取りまくったり、公園でサイファー(フリースタイルラップを回していく遊び)を主催したり、歌手のオーディションを受けてみたり(受かったけど100万円かかる言われたので辞退したw)、Youtubeはじめてみたり(登録者3人で挫折)。

中でも大きなターニングポイントになったのは以下2点。

①ビジコンに参加してみる

2019年〜2020年と、東京都主催のビジネスコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY(TSG)」に参加しました。このコンテストを通して、自分の中の小さい原体験に気づいたり、アイデアの原型が出来上がりました。TSGは毎年開催されているので気になる方はぜひ!

これまで様々なビジコンに参加しましたが、ブラッシュアップ型のコンテストなので「起業したいけどやりたいことはない」という方にはぴったりだと思います。

選考の中で「リーン・スタートアップ」という講義があるのですが、スタートアップを立ち上げる上での必要な知識が盛り沢山で、これだけでも参加した価値がありました。宿題もあり実戦形式なので事業がかなり進みます。※「リーン・スタートアップ」でググると本やネット記事が色々と出てきます

2019年は2次選考で落ちてしまったのですが、2020年はセミファイナリストまで進むことができたことからアイデアへの自信が増し、事業化(商品化)を進めることになりました。

②転職活動してみる

やりたいことをやるなら「自分で起業する」か「既にやりたいことを事業化している会社に転職する」か。迷ったことはありませんか?

上述の通り、これまでフードテック企業の社長にDMして、アポを取りまくっていたのですが、当時はリクルートに在籍しながら業務委託として副業をさせていただけないか、を提案していました。しかし、お金に余裕がないスタートアップだからこそ、20代若手のノースキル人材を業務委託で雇うメリットは少ない...。なかなか業務委託の案件獲得には至らなかったのですが、何社か有り難いことに「正社員であれば検討したい」とのお声をいただくことができました。

この時にはじめて、やりたいことを実現できる前提で「起業」か「転職」かを真剣に悩みました。転職した場合、スタートアップなので相当の主体性と覚悟が求められる。その時に出した結論として、誰かがつくった事業に自分を100%コミットさせるのであれば、自分のつくった事業に100%コミットした方が幸福度は高いのではないか、と思いました。この時に改めて自分は起業したい(起業しないと幸せになれない)という感情に気づくことができました。

起業家=使命感を感じるような強烈な原体験がある人、という思い込みがずっとあったのですが、それが全てではないなと。自分の中でそのような原体験がないことにずっと悩んでいましたが、原体験がなくとも「挑戦の量」でカバーできるのかなと今では思っています。

リクルートの退職メールを公開します

人材輩出企業として有名なリクルートですが、その文化の一つに「退職メール」というものがあります。退職日に「リクルートでのこれまでのキャリア」「リクルート卒業後の進路」をまとめたメールを全社員にBCCで送る、というやつです。

退職を卒業と呼び、次のステップを全力で応援する。まさにリクルートらしい素敵な文化だなと思います。もちろん発信は強制ではなく有志で行うものなのですが、人それぞれの成長の過程やキャリアを知ることができるため、個人的に毎回楽しみにしていましたし、全て別フォルダで保存していました。笑

そんな私も退職メールを送ってみたところ、予想以上の反響がありました。これまで関わりのなかった方や会ったことのない方からも、たくさんの応援のメッセージをいただきました。実は当日にクラウドファンディングを開始したのですが、このメールを見て応援購入してくださった方もおり、私自身大変驚きました。

そのため、私の自己紹介(リクルートを退職して味噌汁屋になるまで)も兼ねて、このnoteでも同様の内容を発信しようと思った次第です。

「何者かになりたいけど、やりたいこともないし、どうしていいか分からない」
「今の仕事でなかなか成果が出せず苦しんでいる」

上記のような方々の参考になれば幸いです。

以下、実際の退職メールです。生々しいリアルな話もありますが、より手触り感が伝わればいいなと思い、ほぼ原文で公開しています。

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お世話になった皆さまへ

※月末のお忙しい中でのご連絡失礼いたします。ご面識のない方にもお送りしておりますが、温かい気持ちで見守っていただけますと幸いです。

 お疲れ様です。エージェント事業本部〜〜〜の斉藤悠斗と申します。この度、2月末をもちましてリクルートキャリアを退職することとなりました。本日が最終出社日となります。お一人お一人に直接会ってご挨拶させていただきたいところですが、メールにて失礼いたします。

 これからのキャリアですが「味噌汁を通じた予防医療サービス」で起業することとなりました。リクルートで働くような忙しいビジネスパーソンの方へ、不足栄養素を補う完全栄養食の味噌汁を届けていきます。※実は…本日14:00よりクラウドファンディングを開始しました!開始40分で80%達成…!ご興味ある方いらっしゃましたらチェックいただけると嬉しいです。

たかだか3年間の社歴(エージェントのRA)、ずっと広島配属、全社クラスのハイパフォーマーでもない私が全体発信するのも大変恐縮なのですが「何者かになりたいけど、やりたいこともないし、どうしていいか分からない方」「イケてる人材が多く見えるリクルートに入ったものの、なかなか成果が出せず苦しんでいる方」に少しでも参考になるのではと思い、このメールを打っております。 以下長々と書きますが、サマると以下2行です。ご多用の方はここまでで結構です。

■これまでについて→挫折と成長

■これからについて→味噌汁屋として生きていく 

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■これまでについて→挫折と成長

2018年1月に中途で入社し、人生でもトップクラスの楽しい/つらい/悔しい/成長、すべてをRCAで経験させていただきました。周りの皆さまに支えていただいた中で得られたものだと思っています。本当にありがとうございました。 

もともとは東京農業大学を卒業して栄養士を取得し、食を通じた予防医療を広めたい、との思いで大手食品メーカーのカゴメに新卒入社。古き良きメーカーの社風が合わず1年半で退職して、「とにかく成長したい」との思いでRCAに中途入社しました。特に前職で大きな成果を出したわけでもなく、環境のせいにしていた部分もあったと、今振り返ると思います。いわゆるクソ2卒、プライドだけ高いやつでした。

そんな私が最初から活躍できるわけもなく…5Q連続でしっかり未達、入社2年目でも水曜の課会で行われる求人壁打ちで漏れなく毎回ボコボコにされ、担当エリアである福山市までの新幹線の中でGoogleで「挫折」と検索、自信が持てるタスクは朝一のダイレクトオファーのみ、抜け毛が増え、毛量と進捗が減っていく日々でした。今では暗黒時代と呼んでいます。※Facebookでぜひ毛量の変化をお楽しみください。今はフサフサです。

そんな中、SNSでキラキラした日常を発信している同期や、メディア等で活躍する同年代/自分より下の世代の人達を見ていく中で、まだ何者でもない自分に焦りを感じ、「このままではマジで市場価値のない人間になる」「本当にこのままでいいのか」と強く思いました。

そこから①これまでのプライドを捨て(アドバイスは一度すべて受け入れる)②あえて先輩に監視される環境を作り(PJTにGMを同席させたりアポ同行をマスト化することで過程含め「相談」を強制化)③緊急じゃないけど重要であるタスクをひたすらDOする(MUSTで満足しない)、いわゆるPDDDDDDCAサイクルを回して、MVPや部長賞など少しずつ成果が出るようになりました。 

そこからは徐々に自己肯定感が増し、自然と行動の質が上がり、お客様に高い価値を提供できるようになったと実感しています。インセンティブは全額を育毛剤に投資、毛量も進捗も増え続けました(湘南美容外科クリニックおすすめです)。この時期から「仕事ってこんなに楽しかったんだ」と人生ではじめて思いました。※楽しい仕事は100%の先にしかない、という共感しまくりの大好きな記事をシェアさせていただきます

もし当時の挫折している自分にアドバイスをするとしたら、「少なくとも2年間だけやりきろう、改善しなければ環境を変えよう」と言うと思います。リクルートのような恵まれている環境であればなおさらですが挫折は長くても2年しか続かない、ブレイクスルーは「不」から生まれる、という記事をどこかで読みました。入社して1年半ずっと挫折していたからこそ、本当にその通りだと思います。 

ちなみに、成長したい方、地方エリアおすすめです!私も当初は東京配属を夢見ていたものの、初回配属が広島となり、正直めちゃくちゃ嫌でした。笑が、「毎回2時間40分の講演をしてくれる社長アポ」「CAさんとの距離の近さ」など、地活ならではの魅力をこの3年間感じ、コロナ影響でオンライン化が当たり前となった今では、地方大好きになりました。

 ■これからについて→味噌汁屋として生きていく

前述の通り、これからは、リクルートで働くような忙しいビジネスパーソンの方へ不足栄養素を補う完全栄養食の味噌汁を届けていきます。いわゆる味噌汁のD2C、サプリメントの代わりになる味噌汁をパーソナライズ化して提供していきます。

もともと「食に関することでできれば起業してみたい」というふわっとした想いがありましたがコロナを通して自分の人生を見つめなおし、コーチングを通してその想いを強く自覚、ビジコンに参加しまくったり(RINGも然り)、社外の起業家と会いまくる(ひたすらTwitter/Facebook/企業HPからDM)中で、更に想いが増し、起業を決断することになりました。

これまでWILLがない(使命感を感じるような強烈な原体験がない)ことにずっと悩んでいましたが、原体験がなくとも「挑戦の量」でカバーできるのかな、と思っています。もし、やりたいことが分からない、ともやもやしている方がおりましたら、是非気兼ねなくご連絡ください! 

最後になりましたが、みなさまのご活躍とご健康、リクルートの更なる発展を心より祈っています。大変お世話になりました。ありがとうございました。

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今後もnoteにてリクルートでの学びや事業(MISOVATION)の詳細を発信していきます。

また、Twitterでは食品D2Cや起業1年目の学びを日々発信しておりますので、是非フォローお願いいたします!

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