新たな分野の看護。地域医療への挑戦
病院Dでのキャリアチェンジの背景
病院Dでの働き始める前の状況
子育てを心地よく進められる場所を探し、私たち家族は田舎へ移り住むことにしました。この引っ越しは、私たちにとって大きな一歩です。
田舎に新しい家を購入しました。
子供たちはそれぞれ年長、小学5年生、中学1年生、中学3年生で、年の節目に合わせて引っ越しを行いました。
このタイミングでの移住は、子供たちが新しい環境にスムーズに適応しやすくするために選びました。
病院Dでのキャリアチェンジの動機
国の方針として地域医療の推進が進められている中、私もその流れに貢献したいと考えるようになりました。その結果、地域医療に力を入れている病院に就職することを決意しました。
具体的には、ベッド数200床未満の小規模な病院での勤務を選びました。この病院では、地域に根差した医療サービスを提供しており、そこで働くことで直接地域医療に関わることができると感じました。
私にとっては、新たな挑戦であり、未知の分野への一歩でしたが、地域医療に対する強い志を持って、この道を選びました。
病院Dでの最初の日々と感想
病院Dでのキャリアをスタートした私は、内科と小児科の外来に配属されました。子供のことを考え、夜勤は避けたいという思いからこの選択をしました。幸い、これまでの看護師としての経験があったため、比較的早く業務に慣れることができました。勤務を始めて1年半が経過した頃、訪問看護に興味を持ち、部署を移動しました。
訪問看護の仕事は決して甘くはなく、人の最期に関わることが多くありました。新人の頃に抱いた、人の死に直面することへの苦手意識が蘇りました。
数十年ぶりにターミナル期の患者に立ち会った時、その受容ができなかった自分に気づきました。
働き始めてすぐに、「この先、訪問看護師としてやっていけるだろうか」と自問自答しました。夜間の緊急コール、呼吸停止の現場に駆けつける度に、心臓のバクバクが止まらない経験を何度もしました。ターミナル期に関わる仕事は、私にとって重苦しい任務でした。
夜間の緊急コールによる身体的な負担は大きかったものの、患者やその家族からの感謝の言葉に、深いやりがいを感じました。
在籍中には主任に昇進するなど、キャリアも順調に進みました。
3年目には、訪問診療の前任者が急退職するという突然の変化に直面し、医師との連携が不可欠な新たな分野に挑戦することになりました。
この経験を通じて、医師との対話力が養われ、地域医療の魅力を改めて実感しました。
新たな環境での課題
課題は、国が医療費の削減を目指していることに始まります。この状況の中で、予防医療への注目が高まってきました。
生活習慣病の増加、特にがん患者が増加傾向にあるということを考えると、食生活の乱れ、ストレスの増大、運動不足といった現代社会の便利さがもたらす負の側面が明らかになります。
これらは、なるべくしてなった生活習慣病と言えるでしょう。
さらに、医療資源の少ない地域では、これらの課題にどのように対処しているのか、具体的な対策があるのかが気になるところです。
実際に、医療資源の少ない地域を訪れてみたいと思うようになりました。
そうした地域での医療提供の現状を知り、そこから学び取ることは、今後の看護師としてのキャリアにおいて貴重な経験となりうるでしょう。
キャリアチェンジのまとめ
感想
キャリアチェンジを経て、地域医療の推進に深く関わる機会を得たことは、私にとって大きな転機でした。
この過程で学んだのは、行政、病院、在宅医療、施設など、さまざまな医療関連機関の連携の重要性です。異なる分野や立場の人々が一丸となり、目標に向かって進むためには、効果的なコミュニケーションが不可欠であることを実感しました。
私が心がけたのは、寄り添う看護の実践です。患者さんとその家族のケアを通じて、ひとりひとりが持つ独自の物語に耳を傾けることが、看護師としての私の使命であると感じました。
患者さんだけでなく、働く仲間や自分自身にも、物語られるいのちがあり、それぞれが価値ある存在であることを再認識しました。
このキャリアチェンジを通じて得た経験と学びは、私の看護師としての物語に新たな章を加えました。
そして、自分の物語はまだまだ続いていきます。
これからも、地域医療の一員として、そして一人の看護師として、物語られるいのちに寄り添いながら、さらなる成長を目指していきたいと思います。
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