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【童話】 そら の つばさ (第2話)

僕は歩きながら、3羽のカモの言葉を繰り返し繰り返し口に出していた。

風、光、力。風、光、力。

風、光、力。

風、光、力。

風、光、力。

風、光、力。


そして、ふっと気づいた。

風や光は、自分で 身につけたり、 鍛えたりすることはできない。

けれど、力はどうだ。

力は自分で鍛えることができるじゃないか。

そうだ、鍛えれば鍛えるほど 力がつく。

どんどん強い力を身につけれるはずだ。

3羽のカモが 大切にしているという風、光、力 。

もしそれらをうまく使えば 、もしかしたら・・・僕は思った。

もしかしたら僕も飛べるんじゃないか。

僕も力を鍛えれば、空を飛べるんじゃないか。

僕は歩きながら、そう思った。

飛べる。

僕は、飛べる。

そうだ、鍛えるんだ。

思って、鍛えれば、叶う。

鍛えれば、僕だって、飛べるんだ。

僕は青空を見上げ、そしてその中に僕がいることを夢見た。

僕は今飛んでいる。

そう飛んでいるんだ。

僕は夢想する。

そして、空から、今いる僕を見つめた。


飛んでいる!

飛んでいる!!

僕は飛んでいる。

ああ~、なんて気持ちがいいんだ!!!

僕は自由に 空を飛んでいるんだ。

飛べるから 頑張れ 。

僕は、 空から 陸上の僕に そう言った。

僕の視点は、空から 陸上に戻る。

そして強く思う。

あ~、飛びたい。

どうしても飛びたい!!

人間、やる気になれば、なんでもできる。

飛ぶぞ、飛ぶぞ、絶対飛ぶぞ。

僕は空高く飛ぶんだ。

飛びたい気持ちがどんどん 高まっていく 。 


思えば、叶う。


フフフフフ、と思わずにやけてくる。

あ~っ、ワクワクするなぁ。

僕の歩調が、だんだん速くなっていった。

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