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陸のゴミは海のゴミ!「ゴミ0(ゼロ)活動」が目指すもの

サンシャインシティグループの有志による「ゴミ0(ゼロ)活動」。毎月“5”のつく日を“ゴミゼロ”の日として活動中です。チームを代表して、株式会社サンシャインエンタプライズ 事業企画部の高宮一浩さんと山辺英生さん、株式会社サンシャインシティ 総務部の中山映未さんの3名にお話を伺いました。

海を守るために、陸のゴミを0(ゼロ)にしたい。

――サンシャインシティの運営に携わる関係者が手を組んだ「ゴミ0(ゼロ)活動」が発足した経緯について教えてください。

高宮
最初は「ゴミ拾いをやりたいね」ということを、となりの席の山辺さんに声をかけたところからスタートしました。

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山辺
私はサンシャインシティのサステナビリティを発信するWEBサイトを立ち上げるプロジェクトに携わっていたのですが、それがひと段落してからも引き続きサステナブルな活動をしていきたいということは部内で話していたんですよね。そんなときに高宮さんから話があり、ゴミ拾いをどんな形でやるのがいいか考えているうちに、自然とチームができていった感じです。

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――そこにサンシャインシティが参画することになったのですね。

中山
はい。趣旨を伺って、水族館を運営している立場として、これはサンシャインシティグループみんなで一緒にやらなくてはいけないなと思い、二つ返事でぜひ、やりましょう、と。

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――「ゴミ0(ゼロ)活動」キャッチフレーズの「陸のゴミは海のゴミ」という言葉も印象的でした。

山辺
モノをたくさん生産し消費をしていくなかで、もちろんゴミの分別もされているのですが、実際のデータを見てみると、どこに行ったかわからないゴミが大きな数を占めているんですよね。例えば、まちの中に捨てられたゴミが風に吹かれて川に落ちて流され海へとたどり着く。その後はどうなったのかよく分からないということが、実はとても身近なところにあって。通勤途中にも食べかけのパンや、その袋のプラスチックゴミが落ちているのを目にすることも多いです。

“ついでに” “気軽に” 始められる場づくりから。

――企業が行うゴミ拾いは、半ば強制的な号令のもとで業務の一貫として作業するというイメージがあるのですが、「ゴミ0(ゼロ)活動」の参加心得には“ボランティア”や“趣味”という言葉が入っていて、とても楽しそうな印象を受けました。

高宮
私は今、事業企画部に所属しているのですが、以前は水族館で飼育担当をしていたんです。そのなかで、お客様に海の大切さとか、サンゴを保全する活動を伝えてきたのですが、伝えるだけじゃなくて何か実際にアクションに繋げなければダメだなと思っていました。さらに仕事としてアクションするのではなく、仕事じゃない部分、一人の人間として、アクションを起こすことがとても重要なことじゃないのかなと。

――そういう意味でも、自分たち自身が楽しもうという思いが心得に表れているのでしょうね。

中山
そうですね。今はコロナ禍ということもあり各自好きな時間にゴミを拾うスタイルで実施しているのですが、参加してくれた人たちとはチャットで「今日はこんな変なゴミが落ちていたよ」など、ちょっとした会話を通して楽しんでもらえるような工夫をしています。結構思いがけないものが落ちていたりするんですよ!

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ゴミ拾いをしていると、色々な発見があります。

――ゴミ拾いが盛り上がりそうですね!また、チーム内のコミュニケーションだけでなく、まちの方との交流も積極的に行なっているとか。

山辺
ちょうど前回の活動中に、自宅の前を掃除されている方に「ありがとね」と話しかけてもらいました。地域の方と会話することは普段はあまりないものですから、嬉しいですね。

高宮
声をかけていただくことは多いですよね。こちらもお声がけしたいのですが、ついゴミ拾いに夢中になって無言で進んでしまうことも(笑)。

中山
集中しすぎて、一緒に回っていたはずのメンバーとはぐれたこともあります(笑)

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ゴミゼロ活動の頼もしい相棒。活動に欠かせないオリジナル軍手&トング。


――地域の企業や団体とも連携されているそうですが、そのきっかけはなんだったのですか?

中山
サンシャインシティから声をかけさせていただきました。「Dear Ikebukuro」を合言葉にして、まずはお隣の公園「イケ・サンパーク」さんと「(一社)ハレザ池袋エリアマネジメント」さんと一緒に実施したのですが、この輪がどんどん広がって、ゆくゆくは池袋エリアの皆さんと一緒にできたらいいなと。ゴミ拾いなど地域のためになる活動をしたいけれどきっかけがないという企業さんもいらっしゃると思うので、「Dear Ikebukuro」をきっかけにして、もっと気軽に誰もが参加しやすい活動になっていければと思うんです。

――参加された企業や団体の皆さんからはどんな反応がありましたか?

山辺
皆さん同じような意識なんだと感じました。“まちのために”という考え方は、共通にあるんじゃないかなと。それと楽しそうに参加してくださっていたのも嬉しく思います。当社の経営陣も参加しているのですが、立場や年齢関係なく盛り上がっていて。こういう活動が広がれば、企業と企業ではなく、立場も超えて人と人とのコミュニケーションが生まれる場にもなると可能性を感じました。

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まちに関わる100名近くが集まってゴミ拾いを実施しました。

「ゴミ0(ゼロ)活動」を通しての気づきと、これからのこと。

――これまでの活動で皆さんが感じたことや、これからの展望など教えていただけますか?

山辺
やっぱり“楽しむ”という仕掛けを、もっと作っていきたいなと思いますね。社内での認知を広めるために、海の環境に関する映画を上映するなど、ゴミ問題をより自分ごととして考えてもらえるようなきっかけづくりはしてきましたが、もっと“楽しく”するためには、どういう仕掛けがいいか考えています。希望としては若い方たちにももっと気軽に参加してもらえると嬉しいですね。

中山
私はこの活動に参加する前から、まちに落ちているゴミの多さが気になっていました。これが全部、海に流れて生き物たちがエサと間違えて食べてしまうと考えると・・・つらいです。私が目の前のゴミを拾うだけでそういうことが少しでもなくなると思ったら、すごくやりがいを感じますし、いろんな人に一人ひとりの小さな行動が生き物たちを救うのだと知ってもらえたらと思っています。そして、継続して広くお伝えしていく必要も感じています。

高宮
とにかく本当にゴミが多いんですよね。皆で楽しくゴミ拾いをすることに加えて、そもそも道にゴミを捨てないような社会になってほしいなと思います。さらに、お弁当の入れ物や空き缶などを、売り手・作り手が回収できるシステムを作る必要があるな、とも感じています。

――このまちに関わる人やこのまちが、どんなふうになってほしいですか?

高宮
いろいろ立場が違う人が一緒に何かをするのは難しいこと。でも、ゴミ拾いに関しては簡単に垣根を越えられるんですよね。そしてまちがきれいになるという、とてもわかりやすい結果もついてきます。この活動がサンシャインシティから池袋へと広がって、さらにほかのまちにも広がっていってくれたら嬉しいですね。

中山
私も高宮さんと同じ意見です。いつでも誰でも簡単にできる活動なので、いずれは日にちを決めずに、誰もが自然とゴミを拾っているような社会になるといいなと思います。

山辺
ゴミのポイ捨てをしないまちを目指したいですね。ゴミ拾いをしているとお子さんと出会う機会もたくさんあるのですが、逆に言うとゴミやタバコを道に捨てている大人のことも見ているわけですから。子どもたちの成長するまちの景色として、見てもらいたい風景を作っていきたいです。
さらに、この取り組みを知ってもらって一緒にやってもらうのも嬉しいですし、別のところで仲間や会社などで独自に活動をしてもらっても嬉しいです。気軽に始められる、ゴミ拾いという誰もができる活動が、今後どんどん広がっていくといいなと期待しています。

サンシャインシティ サステナビリティサイトhttps://sunshinecity.jp/file/official/sustainability/

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