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【連載】セ・パ名曲歌合戦 〜高校野球と応援歌・後編〜

こんにちは、入社2年目の野球好き社員・カマタです。

前編では、「美爆音」と呼ばれる応援が有名な習志野高校と、野球ゲーム「パワプロ」の曲を応援歌に採用した大阪桐蔭高校についてご紹介しました。後編では、全国制覇の経験がある2校の名門校について、伝統的な応援歌をご紹介します。


3.智辯和歌山高校(和歌山県)

智辯和歌山高校は3度の全国制覇を誇る高校野球界の名門校です。現在プロ野球で活躍している選手には、ヤクルトの西川遥輝選手や中日の岡田俊哉選手らがいます。智辯和歌山高校は応援ももちろん有名なのですが、高校野球の歴史に残る名勝負や高嶋前監督の逸話など数々の伝説がございます。今回は応援2曲とプチ情報3つをご紹介させていただきます!

アフリカン・シンフォニー

「アフリカン・シンフォニー」は高校野球を観戦したことがある方なら、誰しも一度は聴いたことがある名曲です。智辯和歌山高校では1987年から使用されており、代表曲とも言えます。実はこの曲、PL学園が1978年に最初に使用したのですが、1987年の大会で智辯和歌山高校が披露し、同校が勝ち進んだことにより、全国的に広まったといわれております。かなり重厚なメロディーから、4番打者など中軸の選手に使われることが多い印象です。

智辯和歌山高校は毎年強力打線を作り上げることで有名なのですが、その打線の中軸を担う打者にふさわしい曲ですよね。この曲は他の高校でもかなりの確率で使われていますので、今年の甲子園でも聴けるチャンス大です!


ジョックロック

「ジョックロック」も智辯和歌山高校を代表する応援歌です。「アフリカン・シンフォニー」とは違いテンポの良い曲調で、チャンスの場面に使われることが多い曲です。実はこの曲は「魔曲」と呼ばれており、応援が開始されると智辯和歌山が得点するという、相手にとっては恐怖の応援歌なのです。

実際にジョックロックが流れると得点をすることが多く、監督の中谷仁さんもこの曲にはかなり思い入れがあるようです。


高嶋仁さん(前監督)の逸話

高嶋さんは智辯和歌山を2度の日本一に導き、多くの選手をプロ野球に送り込んだ名将です。甲子園歴代最多勝利数の記録も保持しており、まさに高校野球界のレジェンドと言えます。

そんな高嶋さんには数々の伝説があるのですが、中でも有名なのがノックの精度の高さです。
ノックは監督が野手に向けてゴロを打ち、野手が捕るという基本的な守備練習です。この練習で野手はグラブを下から上に運んでボールを取るという守備の基本を身に着けていきます。しかし、この基本姿勢がなかなか難しく、内野手のエラーの多くはグラブを上から下に動かしてしまうことにより起こります。そしてこの動作ができていない部員に対し、高嶋さんは「グラブをそこにおいとけ」と指示するのです。そして、グラブに向けて寸分の狂いもなくボールを打ち込んだそうです!
私も野球をやっていたので、ノックを打つ機会はありましたが、絶対にできないです(笑)。おそらく、グラブを置く=グラブを下から使うという基本を教えるためにこんな神技を披露したのではないかと思います。そんな高嶋さんは引退の理由もノックが満足に打てなくなったからとのことで、相当なこだわりがあったと伺えますね。

「智辯学園vs智辯和歌山」

2021年夏の甲子園大会決勝はまさかの「智辯対決」でした。兄弟校である奈良県の智辯学園と和歌山県の智辯和歌山高校が甲子園を勝ち上がったことにより実現したのですが、注目されたのは両チームのユニフォームです。どちらも赤のメインカラーで、胸元には「智辯」の文字があり、はたから見ると紅白戦にみえる状況で試合が行われました。結果は智辯和歌山が智辯学園に9-2で快勝し、21年ぶり3度目の夏の甲子園優勝を果たしました。

伝説の名勝負「智辯和歌山vs帝京(東京)」

高校野球ファンに甲子園の名勝負を聞いたら、おそらくベスト10には入るであろう試合が2006年夏の甲子園の「智辯和歌山vs帝京」です。
智辯和歌山高校も帝京高校も毎年打撃が売りのチームを作ってくるのですが、この試合はそんな両チームの特徴がよく出た試合となりました。この試合、8回終了時点で8-4と智辯和歌山が4点をリードする展開となります。多くの人が智辯和歌山の勝利を予想しましたが、9回表に帝京がまさかの8得点!12-8と逆転に成功します。しかし、帝京はこの回の攻撃で投手に代打を出したことで、全ての投手を使い果たしてしまいます。急造で投手を用意するも、四球を連発し、逆転サヨナラ負けを喫しました。
5番手にはショートを守っていた当時1年生の杉谷拳士さん(元日本ハム)も登板しましたが、打者1人に死球を与え、降板しています。12-13というスコアを見るだけでも壮絶な試合ですが、9回に投手を変えてまで勝負に出た帝京の執念と、逆転されても最後まであきらめなかった智辯和歌山の底力は多くの人の記憶に残っています。


4.横浜高校(神奈川県)

横浜高校と言えば春夏連覇の実績もある名門で、「平成の怪物」と呼ばれた松坂大輔さんを輩出した高校です。現役でも筒香嘉智選手(横浜DeNA)や涌井秀章選手(中日)ら一流選手が並びます。今回は横浜高校の定番応援歌と横浜高校ファンで有名なあの俳優さんについてご紹介します。

「第1応援歌」、「B2」

横浜高校の応援歌は第1応援歌、B1、などの名前が付けられており、この時点でかなり伝統を感じますが、曲調も王道の野球応援歌となっています。(B1の「B」の由来がわからず、ご存知の方いましたら、コメントいただけると嬉しいです!)

そのなかで個人的なお気に入りは第1応援歌とB2です。なぜかと言うと、次に紹介する柳沢慎吾さんの「ひとり甲子園」のネタでよく登場するからです。横浜高校の応援を知らなくても聴いたことがあるという方は、柳沢慎吾さんの影響が大きいのではないかと思います。ちなみに「B2」に関しては、プロ野球で阪神タイガースの汎用応援歌(若手などまだ応援歌がない選手向け)として使われているため、プロ野球ファンにも馴染みがある応援歌です。

柳沢慎吾さん(俳優)

柳沢慎吾さんと言えば、人気ドラマ「ふぞろいの林檎たち」にも出演していた俳優さんですが、「ひとり甲子園」や「ひとり警察24時」などのひとりネタでも有名です。そんな柳沢さんの鉄板ネタ「ひとり甲子園」に横浜高校が登場します。

基本的には「横浜高校vs○○(強豪校)」の構図で、最終的に勝つのは横浜高校というお決まりのパターンなのですが、何度見ても面白いです。

今年の横浜高校は、残念ながら神奈川県大会決勝で東海大相模高校に敗れてしまいましたが(全国大会決勝戦レベルの好カード)、今年はキャプテンが2年生、ショートのレギュラーと中軸の3番を打つ選手が1年生など、来年以降に期待です!


※「ひとり甲子園」(習志野高校、智辯和歌山高校)

今回ご紹介した習志野高校と智辯和歌山高校についても、柳沢慎吾さんのレパートリーに含まれていましたので、ご紹介です。レパートリーが多すぎますよね(笑)。

習志野高校(レッツゴー習志野)

智辯和歌山高校(アフリカン・シンフォニー、ジョックロック)

ということで、今回は前後編にわたって高校野球応援のご紹介をさせていただきました!今年は8月7日(水)から夏の甲子園が始まりますので、ぜひ応援にも注目していただければと思います!
個人的にはまだまだ紹介したい応援がありますので、来春の選抜高校野球が始まるころに再び「高校野球応援」をテーマにした記事を書きたいと思います!


おまけ:カマタ注目の、来月のスカパー!番組その2

今回ご紹介した横浜高校が、1998年に全国制覇をした際の決勝戦をお送りします!松坂大輔さんがノーヒットノーランを達成した試合として有名で、最後の打者をスライダーで三振に打ち取るシーンは高校野球ファン必見です!

(前編でご紹介したおすすめ番組はこちらから)


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