下剋上球児 5話感想
毎週日曜日21時から放送中の下剋上球児
いよいよ南雲先生の教員免許偽造が明るみにでた第5話!
早速感想を書いていこうと思います。
1.あらすじ
越山高校では南雲修二氏の教員免許偽造問題について、保護者への説明を実施します。
一方、自宅で取調中の南雲氏は担当弁護士に教師を目指した経緯を話します。
両親は蒸発してしまったこと、
その時小学校の担任の先生が面倒をみてくれたこと、
高校では賀門先生が野球部に誘ってくれたこと
これまで関わった先生たちのおかげで今があることからどうしても教師になるという思いを捨てられず、志したことを話します。
また、越山高校に入ってからはすぐにやめるつもりではあったが、1人の生徒の変化を見て、辞められなくなってしまったことを告げます。
そんな中、野球部では新しい監督が就任します。
新監督はエース犬塚翔くんは使えるが、他は全然ダメと切り捨て、スカウトに力を入れることにします。
練習にもほとんど顔を出さないことから山住先生が練習のサポートをしています。
そんな折、南雲氏の自宅を訪ねる山住先生。
処分はまだ決まらないかなどを話をする中、最近の野球部の話になります。
南雲氏は野球部のことが頭から離れず、各生徒の弱点や強化ポイントをまとめたノートを山住先生に見せ、
山住先生はそれを基に練習メニューを組みます。
また、新監督の方針に合わせ、スカウト活動にも力を入れます。
その甲斐あってか、新入生として1人有望な選手が加入することになりました。
新戦力が加入した越山高校野球部の練習が厳しくなる中、離島から通っている根室くんが行方不明になってしまいます。
登下校の時間が長く、さらに練習とアルバイトがあることから疲労がたまり、
電車で寝過ごしてしまいました。
登下校の負担を減らすため、南雲氏の自宅から通学することになりました。
とある日、根室くんが南雲氏の自宅へ帰宅しますが、他の野球部員も南雲氏に会いたいということで一緒に訪ねてきます。
みんなの野球に対する思いなどを聞くうち、
やる気のなかった生徒たちが希望に満ちていることを感じ、涙を流す南雲氏。
そんな中、担当弁護士から電話が入ります。
処分が決まったと…!
2.南雲氏について
南雲氏の壮絶な過去が明らかとなりました。
小学生時代、両親が蒸発してしまっていたとは、
驚きですね。
そんな南雲氏の面倒をみてくれたのが当時担任だった寿先生。
勉強のみならず、生活面でもいろいろ教わった人であり、南雲氏の大恩人な訳です。
高校卒業後、働いていたわけですが、
そんな経験からどうしても教師になりたかった南雲氏は大学に入り直したわけです。
必要単位の登録をし忘れて、大学は卒業できなかったわけですが…!
しかし、妻・美香が妊娠中でお金が必要だった南雲氏は教員免許を偽造して越山高校教師になってしまうわけです。
そして、着任後は生徒指導を任されることになります。
当初はいけないことをしている罪悪感もあり、すぐに辞めることを考えていた南雲氏。
しかし、パパ活により問題となっていた越前さんという女子生徒と出会ったことで辞められなくなってしまいました。
校外では会わない方がいいと他の教師から忠告されている中、
辞めるつもりの南雲氏は周りの忠告を無視し、
越前さんのパパ活を阻止しにいきます。
カラオケや喫茶店にいるところなど、
何度も越前さんとおじさんがいるところへ南雲氏は乱入し、越前さんを自宅へ連れて帰ります。
それでも越前さんはパパ活を繰り返すため、
向き合い方を変えなくてはと悩んでいた矢先、
越前さんがアルバイトを開始し、パパ活をやめます。
そんな越前さんの変化を目撃した南雲氏は
「奇跡が起きた」
と感動してしまうわけです。
かつて自分が寿先生のおかげで変わったように、
越前さんが自分のおかげで変わった姿を見て、
快感を感じてしまったのです。
陸上400メートルハードルの日本記録保持者である為末大氏はかつてこのようなことをおっしゃってました。
「教師になりたいという人は他者に自分の影響を残したいという欲求が混ざる」
南雲先生もまたかつての自分の経験から
誰かの助けになりたい、
問題を抱えた生徒に希望があることを伝えたい、人は変われるんだよということを実感してほしい
というような影響を与えたいと考えていたのだと思います。
そんな自分の願いが叶った瞬間は快感でしょう。
この快感が病みつきとなり、彼はすぐに教師を辞められなくなったのだと理解しました。
どんな人でも変われるんだというのが彼の根底にはあり、それを実際に目撃したこと、
それが彼の教師としての指針であり、
野球部に向き合う時にも度々口にしていたことでした。
ただいい先生を演じていたわけではなく、心の底からこの信念を実行していた訳ですね。
この熱は越山高校の生徒にも伝わり、
生徒たちが変わる姿に希望を持った校長先生が南雲氏を引き止めることになっていたわけです。
教師を続けていいはずがないと分かっていながらも自分の言動で変わった生徒がいる
そして、自分を慕ってくれる生徒がいる
そんな生徒たちが闇教師であることを知ったときまた元に戻ってしまうのではないか。
せっかくいい方向に動き出した生徒たちがまた自分のせいで悪い方向にいってしまうのではないか
こんな葛藤が南雲氏の判断を鈍らせてしまったのかもしれませんね。
南雲氏のうぬぼれではあるかもしれませんが、人の悩みとはそういうものですよね。
そもそも教員免許偽造という犯罪を犯しているため、辞めなくてはいけない人
というか教師をやってはいけない人なので
葛藤している場合でもないし、
悩んでいる場合でもないのですが…
これから罪を償って、本物の教師として堂々と生徒たちと真摯に向き合う南雲先生になっていくことを期待しています!
2.野球部員について
各部員、南雲氏に対して思うことはあるようですが、
多くの部員は南雲氏を慕っているようです。
中でも根室くんは南雲氏をずっと信頼していますね。
根室くんは離島から越山高校へ通っており、
登下校に多くの時間を要します。
さらに、家庭の事情でお金を稼ぐ必要もある苦学生なわけです。
そんな彼をサポートしていたのが南雲氏であり、
野球部へ入ることを後押ししたのも南雲氏です。
また、根室くんは中学時代の軟式グローブを高校入学後も使用していました。
高校は硬式野球ですので、通常硬式用グローブを使います。
軟式用では皮が薄く、硬式球を捕球すると手が痛いし、グローブがすぐに破けちゃうんですよね。皮が薄いので。
ただ根室くんはお金がなく、軟式用をそのまま使っていました。
そんな根室くんに南雲氏は高校時代に使っていた硬式用グローブをプレゼントしています。
そんな経緯もあり、根室くんは野球部のなかでも誰よりも南雲氏を慕っているわけです。
また、5話では根室くんの行方不明事件が発生します。
学校・部活・アルバイトさらに長い登下校時間で疲弊してしまった根室くんは電車で寝過ごしてしまいます。
車掌は根室くんに気付かず、そのまま電車を車庫に入れてしまい、
根室くんもそこでずっと眠っていたわけです。
そんな事件もあり、根室くんは南雲邸から学校に通うことになりました。
そして、ある日南雲邸に帰宅した際、他の野球部員もついてきました。
その時のメンバーは根室くん含む以下の7人です。
犬塚翔くん、富島くん、椿谷くん、久我原くん、日沖誠と壮磨、そして根室くん。
日沖ブラザーズの兄・誠は越山高校を卒業し、スーパーに就職したようですが、差し入れを持参でやってきました。
彼らの話を聞くうち、南雲氏は涙を流してしまいます。
全然やる気のなかった野球部員たちが
もっと勝ちたい、いや、楽しめばいいんだよ
と希望に満ちあふれて討論している姿を見て、
感極まってしまった様子。
そんな南雲氏の涙を見て泣いてしまったのが久我原くんです。
他のメンバーも思うところはあったようですが、
久我原くんは堪えることができませんでした。
いつもはおちゃらけており、楽しむことをモットーにしている久我原くん。
トレーニングシーンでもみんな辛そうな顔をしている中、1人笑顔で取り組んでいました。
普段明るい人は裏では泣いていたり、辛い思いをしているなんて言われたりしますが、
久我原くんもそういうタイプなのかもしれませんね。
ただのひょうきんものではなかったようです。
南雲氏も野球部員たちの前では明るく振る舞っていましたが、泣いてしまいました。
久我原くんはそんな南雲氏の姿を見て、
自分と重ね合わせてしまったのかもしれません。
久我原くんは高い共感力をもつ人だということがわかるシーンでした。
そんな久我原くんの横に座っていた
日沖ブラザーズ弟の壮磨も辛そうな顔してましたよね。
久我原くんが泣き出したことで
「なんでお前が泣いてんねん」
と茶化していましたが、久我原くんが泣かなければ壮磨が泣いてたのでは?
と思うような顔をしていました。
南雲氏は担任でしたし、暴力事件があったときにもお世話になっているので、思うところがあったのでしょうね。
犬塚翔くんは祖父・樹生曰く、
南雲闇教師問題のショックでご飯をおかわりしなくなったようです。
食欲が落ちるほど心配している訳ですね。
このように南雲邸にやってきた部員たちは南雲氏を慕っており、
またとても心配しているわけですね。
問題を起こした人も見捨てない優しい部員たちです。
3.楡くんについて
お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、
南雲邸に行かなかったメンバーがいます。
新3年生メンバーでは富島くん以外の2人が来ていません。
そして、新2年生メンバーでは唯一来ていない人がいます。
それが楡くんです。
3年生の2人は置いといて、
楡くんが来なかったことは気になります。
彼は南雲大好きっ子だったはずです。
南雲氏が野球部に顔を出さない時も不満を露わにしていましたし、
南雲氏におにぎりをもらったときにはとても嬉しそうにしていました。
詳しくは3話感想にて記載しておりますので併せてご覧いただけますと幸いです。
そんな楡くんですが、5話冒頭南雲氏の闇教師問題を他の部員たちがいろいろと話している中、
その話には寄らず、1人素振りを繰り返していました。
気になっている様子ではありましたが、あえて会話には寄らない、そんな雰囲気でした。
そして、5話終盤の南雲邸には行っていない…
ここから導かれる答えは
なんでしょう?笑
裏切りやがってこの野郎と怒っているのか?
俺は憶測ではなにも喋らないよ、
本人の口から聞くまではな
ということでしょうか?
マイペースで不思議くんな楡くんがどのような行動にでるのか
6話で明らかになるはずです!
楡くんの見せ場になるかと思いますので楽しみです!!
4.犬塚樹生について
4話では越山高校を応援する!変わるよ!
と宣言していたわけですが、
まったく変わることなく、ぶれない樹生でした。
越山高校からの南雲闇教師問題の保護者への説明会では
率先して学校側を非難しています。
「南雲は先生だから信頼したのに、信頼して損したよ!」
というコメントが樹生の人間性をよく表しているなと思いました。
裏切られたとかがっかりしたとかまでは
他の保護者も思っていたことでしょうが、
この損したという言葉
樹生の自己中心的な言動であったり、
相手の気持ちに対する思いやりが欠けているところなど
樹生が損得勘定で動いている人間ということがしっかり表面化したなと思いました。
上記で記載した久我原くんのような共感力は持ち合わせていないようです。
しかし、樹生の良さは共感力が欠如しているが故のガツガツ感でもあります。
変わらないこと、
ぶれないこと、
裏表がないこと
これらを兼ね備えた樹生は裏切ることはなく、信頼できる人物とも言えるわけです…
そういう意味では南雲氏とは真逆の人物像として描かれているのかもしれませんね。
実際に犯罪を犯している南雲氏よりも慕われていなさそうなところが社会の難しさをよく表しています。
話は変わり、
樹生は新監督を招聘します。
山住先生へなんの断りもなく、監督を招聘しました。
これには山住先生も変わるって言っていたのに
全然変わってへんやん
ということで呆れ気味。
というか山住先生は樹生に対してずっと呆れてます。
新監督は現実的な考えをする人で部員の感情に寄り添うタイプではありません。
犬塚翔くん以外には全く期待していないし、
数字や結果を評価するタイプです。
南雲氏には
結果でしか人を見ないと評価されている樹生ですが、
自分と同じタイプの監督を連れてきました。
自分の価値観を共有できる監督を選任したあたり
樹生の越山野球部乗っ取り計画が始動したのかもしれませんね。
そんな冗談はさておき、
これから南雲氏が野球部に戻ってくることになりますが、
その際、樹生はどのように対応するのか?
おそらく孫・翔くんに説得されるのでしょうが、
今後の動きにも要注意です。
5.終わりに
南雲氏の闇教師問題により、多くの人が後ろ指を指す中、
これまで関わってきた野球部員や山住先生は南雲氏を恨んではいないようです。
応援してくれる人やこれまでと変わらずに接してくれる人がいるということは
問題を起こした本人にとっても大きなことだと思います。
もちろん罪を償うことは必要なわけですが、
償った後、帰る場所があることで腐らず、前を向ける
そんなこともこのドラマでは伝えたいことなのかなーとか思いました。
当初はもっといろんな野球の描写があるのかと思っていました。
5話では大事な冬の練習シーンもサクッと終わり、
すぐに春になり、新入生が入ってきてしまいました。
どんな風に取り組んで、どんなレベルアップを遂げているのかというところは不明ですが、
春以降、徐々に試合で勝てるようになってきているようです。
楡くんや犬塚翔くん、根室くん、日沖壮磨くんたち現在の2年生が主なメンバーとなる夏の大会以降、
南雲氏が本格的に復帰してから
野球シーンが増えるのでしょうか!?
いつ野球がメインになるのか密かに楽しみにしています。
6話感想も記載しましたので、
ご覧いただけますと、幸いです!
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