よく使われるリサーチ方法~内容分析
ここまで、ベースとなる話をいろいろとしてきたので、今回は、スポーツPRの分野でよく使われるリサーチの方法を一つ紹介します。
コンテンツ・アナリシス、内容分析と呼ばれるものです。
書籍、新聞、雑誌などの文章の内容を、テキストベースで客観的、数量的に分析する方法です。調べたい情報源が映像や音声の場合は、文字に書き起こして、リサーチします。
政治のコミュニケーション研究で知られるハロルド・ラスウェル(Harold Lasswell)がつくったモデルによると、内容分析とは
誰が
何を
どの手段方法で
誰に対して
どんな効果を持って
行っているのかを分析すると定義されています。
その観点から、文章やメッセージを分類して、何を意味しているのかとカテゴリーに分けて考えます。このカテゴリー分けが一つの大きな鍵になるので、この分野を研究する先人が考えた分類を当てはめたり、それを基に自分なりアレンジします。
このリサーチ方法の利点の一つは、情報源にアクセスしやすいということです。図書館に行けば本や新聞、雑誌などの文献はかなり古いものまで容易に見ることができます。この20年くらいのものなら、オンラインの検索で網羅されているので、そこで見つけることができます。
また、数字で数えるので、カテゴリーごとに比較できることも強みです。文字情報は古いものも残っているので、時代をさかのぼったものと今日のものを比べることも簡単にできます。
さまざまな調査方法の中でも、初心者でもできて、かなりわかりやすく結果が見えるものでもあります。
デメリットもあります。
一つは、時間が非常にかかるということです。
先ほど言ったように、情報を集めるのは比較的簡単なので、大量に集めることもできますが、それを一つずつ分析するのには、かなりの時間を要します。仮説やリサーチ・クエスチョンに基づいて、どのサンプルを選ぶのかも、決して簡単ではありません。
仮説を立てた後に、少し調べてみて、分類がうまくできない場合は、いろいろと見直しをすることも必要になります。この点も、時間が長くかかる要因となります。
内容分析を使った研究を、私が平易に、実践に使えるようにまとめたものがありますので、このリンクの記事を読んでみてください。
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