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テーマ読書:男性学/ジェンダー(2月見聞録【読書編】)

 せっかく読書をするのなら、テーマを設けてそれを深掘りする形でした方がより身になりそうだなぁと思って、先月から取り入れてみている。自分が思いついた方法のように書いているけれど、ハヤカワ五味さんの推薦図書のnoteが好きで、読み方を真似してみたのがきっかけ。2月はずっと興味があった「ジェンダーについて」。その中でも、「男性学」を掘ってみた。自分とは違う性だからこそ、どういう視点で研究されているのかを知りたかったから。


【男性学の新展開/田中俊之】
東洋経済新聞だったかと記憶しているが、私が「男性学」という単語を知るにいたったきっかけのコラムを書いていたのが田中俊之さんだ。だったら彼の本から読んでみるのがいいんじゃないかと思って、まずはこれを手に取った。「男性学とはなにか?」、「男らしさや男性性とはなにか?」を解説しながら、男性特有の生きづらさの構造を解き明かしている。


【男がつらいよ 絶望の時代の希望の男性学/田中俊之】
田中さんの本2冊目。こちらから読んだ方がわかりやすかったかも。現代の男性を取り巻く身近な問題(仕事、恋愛、結婚)を起点に、やさしく解説。専門書というよりはビジネス本なので、言葉遣いも平易。知りたいけど難しいのはなぁ、と思う人はこちらから読んでみるのがおすすめ。


【女性学/男性学(ヒューマニティーズ)/千田有紀】
専門書ですが、文体が平易なので読みやすい。女性学をメインに据え、歴史の流れから女性解放の動きを紐解いて行きつつ、男性学についても触れていくという感じ。女性学/男性学の骨子を知るにはここから入ってみてもいいかも。それにしても、2世紀から18世紀までは「男女の体の構造は同一」だと思われていたという話は衝撃的だったなぁ。18世紀に「男女は別物」ということが「発見」されたそう。結局、事実に対してなにをどう定義づけるかは人間が勝手に決めることで、その人間の決めたことで解明できるものもあれば、路頭に迷ってしまうものもあるんだなと。「枠」に囚われる、その枠をつくってるのは私たちだ。そして壊せるのも私たち。つくって壊してを繰り返して、社会はできているのだなぁと、ジェンダーと関係ない気づきも得ました。笑。


 テーマ読書をすると、情報を点でなく線で得ることができるので、そのテーマや分野の仕組みや構造を大まかに理解することができておもしろい。それを知ることによって、ものの見方も変わってくる。結構新鮮な読書体験だったので、これからも続けてみようと思う。

 ちなみに、テーマ読書をする際に私が踏んだステップは下記の通り。学術本、専門書は高価なので、図書館をよく活用させていただいております。ありがたや。

0.興味のあるテーマ、分野をピックアップ
1.掘りたいテーマや分野を決める
2.そのテーマや分野で活躍している方が書いた本を読む
3.その本で紹介されている本、その本の参考文献、もしくは本屋や図書館で同じ棚、近くの棚に置かれている本の中から惹かれるものを選んで読む


 まだまだ他のやり方もありそう。これからも、読み方をどんどんブラッシュアップしていきます。もしオリジナルの「本の読み方」を持っている人は、ぜひ教えてくださいな。

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