韓国語の単語を覚える秘訣!!
初級者は単語を正攻法で覚えていく傾向があるが、知る人ぞ知る、実は韓国語には単語を覚える秘訣というものがある。とある統計によれば、韓国語の語彙数は全外国語中トップの約110万語に上る。勿論これら全てを覚えられるはずなどないのだが、そうは言っても元々語彙数が多い韓国語相手に、単語を正攻法で1つ1つ覚えていくのは効率が良くない。大学受験を目指している現役の高校生であれば、そうした正攻法での暗記も、なんなくこなしてしまうのかもしれないが、大抵の学習者にとっては決して楽な方法ではない。そこで下記に耳寄りな単語の覚え方(いわゆる単語を覚える秘訣)を解説していくことにする。
1. 漢字語について
まずは漢字語に関する覚え方を紹介しよう。これは漢字に相当するハングルをどんどん数珠つなぎに覚えていく方法で、具体的には例として次の表を見ていただきたい。
これを見ると縦横斜め、さらには飛び飛びに色々な熟語が成立するのが分かる。ざっと作れるものだけでも、後退、後進、退学、退出、学生、進学、進出、出生、出動、行動、動物、生物、進退などの語彙がある。これらを該当のハングルと組み合わせていくと、それぞれ、後退(후퇴)、後進(후진)、退学(퇴학)、退出(퇴출)、学生(학생)、進学(진학)、進出(진출)、出生(출생)、出動(출동)、行動(행동)、動物(동물)、生物(생물)となる。このように漢字語は数珠繋ぎで覚えて行くことが最も効率的だ。
2.「ㄴ」と「ㅇ」を区別する方法について
第二に「ㄴ」と「ㅇ」を区別する方法である。これは日本語をベースに考えると両方とも「ん」の発音になるため非常に紛らわしい。学習者にはこの2つに対するスペルミスが最も多いが、これを防ぐためには次のような方法がある。
それは漢字語を音読みに直してしまい、「ん」で終わるものは「ㄴ」、そして「う」で終わるものは「ㅇ」にすると覚える方法である。例外もあるが、これでほぼ間違えることは防げる。
それでは実際に例を挙げてみよう。
「状況」は韓国語で何と言うだろか?韓国語だと「상황」となる。「상환」でも「산황」でも「산환」でもない。その覚え方だが、ひらがなで音読みにすると「じょうきょう」となる。このように「う」が2回出て来る。「う」で終わるものは「ㅇ」になるので、答えは「상황」となる。では「更新」はどうだろうか?日本語で読むと「こうしん」になるので、前は「ㅇ」で後ろは「ㄴ」になる。よって「갱신」が正解となる。
以下、少し単語の問題をやってみることにしよう。
①新鮮だ ⇒ しんせん 両方とも「ん」なので신선하다
②境界線 ⇒ きょうかいせん、よって경계선
③観光 ⇒ かんこう、よって관광
④近所 ⇒ きんじょ、よって근처
⑤天真爛漫 ⇒ 「てんしんらんまん」で全て「ん」、よって천진난만
⑥誉める ⇒ 称賛 ⇒ しょうさん、よって칭찬하다
⑦富士山の頂上 ⇒ ふじさんのちょうじょう、よって후지산의 정상
⑧空港 ⇒ くうこう、よって공항
⑨電信網 ⇒ でんしんもう、よって전신망
⑩工場団地 ⇒ こうじょうだんち、よって공장단지
これで要領は分かっていただけたかと思う。また「生活」,「完成」,「形式」,「命令」など「い」で終わるものも「ㅇ」になる確率が高いと覚えておくとよい。それぞれ「생활」,「완성」,「형식」,「명령」となるのが分かるかと思う。ちなみに「完成」の「完(かん)」は「완」になっているのがお分かりだろうか?「王(おう)」の「왕」ではない。
もちろん例外があるので、このやり方で全ていけるというわけではないが、ほぼこの方法で大丈夫だと断言でき、少なくとも単語を覚える労力はかなり省けるはずである。これはそもそも漢字に相当するハングルをきちんと覚えておけばいいだけの話なのだが、ハングルの底の部分が「ㄴ」か「ㅇ」かを忘れてしまった場合でも正しく導ける裏技とでも言おうか、充分な保険策になる。
3. 韓国語の固有語について
最後に固有語に関してもこじつけ等で上手く覚えて行けるものもあるので、是非そうしたテクニックも駆使して覚えて行こう。下記にいくつか例を紹介することにする。
장난(いたずら)+감(道具)で장난감(おもちゃ)
금(金)+덩이(塊)で금덩이(金塊)
덩이(塊)+뿌리(根)で덩이뿌리(球根)
손(手)+가락(棒状の細い物)で손가락(指)
뒷(後ろの)+걸음(歩み)で뒷걸음(後ずさり)
거짓(偽り)+말(言葉)で거짓말(嘘)
홀(一つだけの)+몸(体/身) で홀몸(独身)
いかがだろうか?正攻法で単語を覚えている方、あるいは覚えようとしている方は、是非このように単語を覚える秘訣を駆使しながら学習に励んでいただきたい。