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韓国語!複数形の概念

韓国語では「사람이 많다」、「사람들이 많다」と両方言えるため、複数形にするかどうかの自由度は比較的高いと言えます。ただし前者は一般的な事実を述べる時に使われ、後者は「単独ではない」という数的なところを問題にしています。 
 
(例) 
요즘 스마트폰을 이용하는 사람이 많다.
(最近、スマートフォンを利用する人が多い → 世間の一般的な現象) 

우리 회사를 그만둔 사람들이 너무 많은 거야. 
(うちの会社をやめた人がとても多いんだよ → 会社を辞めた人は一人ではなく、多いという数的な問題を強調)
 
 
一般的な事実とは、その人の捉え方により曖昧になるので、ウチとソトの概念で考えた方が分かりやすいかもしれません。例えば「그녀는 친구에게 인기가 있으니까 (彼女は友達に人気があるから)」という発言が出た場合、それは既に話者と聞き手の間で身近に起こっていることで、お互いが既にその情報を共有していると考えられます。これがウチの例です。(つまりこの2人の間では一般化されている共通の情報で、친구들と들はつけず、そのまま친구としている)

一方ソトの例は、「우리 학교는 외국인 학생들도 많아요. (私たちの学校は外国人学生も多いです)」という発言で、話者が聞き手に未知の情報を初めて与えるような場合です。この場合、聞き手は話者が持っている情報の範疇から外れていて、初めてその情報を聞き得たことになります。(聞き手に取っては一般化された共通の情報ではなく、初耳の情報。ゆえに数的な問題も含め、외국인 학생들としている)
 
また数的なところを問題にするとは、本来「들」は複数を表し、例えば話者が「어제 친구를 만났어」と言えば、聞き手は友人が一人だと認識し、また「어제 친구들을 만났어」と言えば、聞く方は友人が複数いたのだなということが分かるのです。 
 
さらに以下の例文で複数形の使い方を見て行きましょう。 
 
( <外国で> 大量虐殺により、多くの人が亡くなった ) 
① 대량학살로 인해 사람이 죽었다.  
② 대량학살로 인해 많은 사람들이 죽었다.  
③ 대량학살로 인해 많은 사람이 죽었다.
  
 
これを最も正確な韓国語で表しているのは②です。この場合もちろん「들」がなくても、「대량학살」の「대」、あるいは「많이」という言葉から「複数」であることは容易に分かりますが、韓国語では「複数形」をしつこいくらいに一つの文で表現しても、その文がぎこちなくなったり、わずらわしくなることはまずありません。③は許容される文ですが、②に比べると正確性の点では落ちます。一方①は前節の「대량학살」が後節の「사람(単数)」と合っておらず、数を強調する語「많이, 많은」等も出て来ていないことから、このような文を作成する韓国人は最も少なくなります。また「大量虐殺」とはある国の、ある特定の集団を対象にされるものと考えると、後節の「사람(単数形)」をそこら中で行われている世間一般的な話(ウチの話〈一般化された共通の話し〉)として結び付けるのもなかなか困難になります。 

以上、本日は韓国語の「複数形の概念」についてお話しいたしました。他にも韓国語学習に関して、日本人学習者が躓くところを記事にしておりますので、よろしければフォロー、及びご一読のほど、よろしくお願いいたします。(無料、及び一部有料記事あり)


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