見出し画像

curry menu archive 10 森のバターチキンカレー

10皿目は森のバターチキンカレーです。

私不覚にも、
「森って何が森なん?」
という愚かな質問をして恥ずかしい思いをしました。

海のミルクが牡蠣、畑の肉が大豆、というようにアボカドの別名は森のバターだということを店主のヨシフジから教わりました。

ということで、アボカドチキンカレーということになります。
バターチキンカレーの大流行しているスパイスカレー界にだじゃれで一石を投じようという試みです。

バターチキンカレーは偉大です。
バターとチキンとスパイスですから、当然うまいです。
みんな大好きバターチキンカレーです。
スパイスカレーにおける王道中の王道といえます。

なので、お店側も「バターチキンカレーは優秀だ」ということで当然メニューに採用します。
必然的にバターチキンカレーを置いている店が増えます。
そうしてバターチキンカレーの地位はうなぎのぼりです。

がしかし、バターチキンカレーが安易な発想であるのもまた事実です。
何も考えなくてもおいしいものが出来てしまうというのは、便利な反面、頭を使わなくなるという弊害もあります。

猫も杓子もバターチキンという状況はあまりよろしくないのではないかということで、バターチキンカレーのカウンターカレーとして森のバターチキンカレーを作ったそうです。

Avocados from Mexico.
アボカドはメキシコの名産ということで、副菜もメキシコで統一しました。

上の写真はワカモレというサルサの一種で、アボカドディップと呼んだりもするものです。
タコスなんかについてますね。

トマトサルサもセットでの提供となりました。
副菜だけみると完全にタコスです。

森のバターチキンカレーはメキシコカレーと言い換えることもできます。
瞳を閉じればソンブレロを被った髭のおじさん達の笑顔が瞼の裏に浮かびます。

森のバターの由縁も少し書いておきます。
アボカドが森のバターと形容されるのは、果物なのに多くの脂質を含んでいる、というところにあります。

バターの原料は牛乳ですから、動物性の脂質です。
対するアボカドは果物で、植物性の脂質です。
両者とも脂質は脂質ですから1gあたり9kcalというハイカロリーであることに変わりはありませんので、摂りすぎは良くないのでしょうが、脂質の内容に違いがあるようです。

アボカドは不飽和脂肪酸を多く含むということで、その中の一価脂肪酸のオレイン酸にはLDLコレステロールの上昇を抑える効果があるようです。

そんなことはどうでもいいとして、バターの代わりに大量のアボカドを使ったようですが、お金の面は大丈夫だったのでしょうか。

スーパーでアボカドを見かけますが、通常時では198円くらい。安売りしている時なら98円という印象です。
写真で見る限り、一皿あたり、少なくとも3個くらいはアボカドを使っているように見えます。

通常価格で買っていた場合、「森の」という洒落でバターチキンカレーへの傾倒に警鐘を鳴らすという啓蒙活動はかなり高くついているはずですが、この振り返りが森のバターチキンカレーへのレクイエムになれば、と思っています。

森のバターチキンカレー。
バターチキンカレーは相変わらず大人気ですよ。

森のバターチキンカレーを食べた記憶のある方からのコメント、ご連絡をお待ちしております。
リアルな感想が発掘できれば随時追記予定です。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
つづく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?