シルク糸と染色の話 (後編)
アトリエを設立した頃、「ツチトカゼ」と命名したのには理由がある。
自分の手で染料になる植物を植え、染めて・・・と、終始一貫して自分の手で作品を作り上げたい。そういう想いがあった。その「染め」に必要になるのが「ツチトカゼ」
天然素材を染料とする場合、多くの染料は定着や発色のために媒染という対になるような要素が必要になる。主に鉄やアルミなどで、古代から引き継がれる知恵として土や灰などが活用されてきた。そこから「ツチ(土)」
そして染めた後、色をしっかりと保存定着(乾燥)する