映画【鬼滅の刃】から学ぶヒットの要因👺

こんにちは!WEB/動画制作会社SPECTRUM株式会社です。
今回は動画マーケティングの話はお休みして、今大ヒット上映中の映画劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のヒットの要因についての考察を書きたいと思います。(職務放棄w)

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編は公開10日で興行収入100億円を最速記録で突破。
CINEMAランキング通信によれば、2020年11月23日現在でタイタニックに次いで3位につけており、このままのペースでいけば19年間破られなかった「千と千尋の神隠し」越えの可能性もあるメガヒット映画です。

スクリーンショット 2020-11-28 17.35.43

(出典:http://www.kogyotsushin.com/archives/alltime/)

会社公式アカウントで書いているので、なぜこのタイトルでnoteを書くのか言い訳を書いておきますw
今この記事を書いている中の人は、30代になった今も少年の心を忘れずに毎週月曜日にジャンプを読むことをを生きがいにしているので、当然「鬼滅の刃」も全集中しながら第1話から最終話までしっかりと読んでいました。 しかし、当時は正直こんなに映画がヒットするとは思っていませんでした。(あくまで中の人個人の感想です)


そこでヒットの要因を色々と調べてみたところ、私たちの仕事にも関係していることがあると気付き、会社公式アカウントでnoteを書くことに決めました。(職権乱用の正当化w)

さて、前置きが長くなりましたが、今回はこの流れで書いていきたいと思います。

鬼滅の刃がヒットするまでの軌跡

「鬼滅の刃」がどのような時系列で人気が出てきたのか、一つの指標として
ジャンプ連載開始の2016年2月15日から現在までGoogleで「鬼滅の刃」と検索された数の推移を【Google Trends】で調べてみました。
下のグラフは映画公開時の一番検索された時の検索数を100として、連載開始時から現在までどのような検索数で推移してきたかを表しています。

プレゼンテーション1

すると、アニメ化が始まった2019年4月からアニメ終了の9月までに検索数が急激に増加し、漫画の連載の終わる2020年5月20日まで増減を繰り返しながらその増加を続けてきたことがわかります。
アニメは2019年9月にTVでは終了していますが、他の配信サイトで視聴可能なため、アニメ化が今回のヒットの要因になっていることが推測されます。


ヒットした理由

先ほど、ヒットの要因としてアニメ化を上げましたが、もう少し詳しく掘り下げると「鬼滅の刃」では漫画もアニメもストーリーに大きな変わりはありません。
では、何がアニメと漫画で違うのか。それは「映像が劇的に綺麗になった点」が大きいと思われます。

同じシーンを漫画とアニメで比較してみましょう。
主人公が、水の呼吸・弐ノ型「水車(みずぐるま)」という技で、敵を切りながら捕まっている人を助けるシーンです。

漫画

画像3

(鬼滅の刃1巻より引用)

アニメ

画像4

(出典:https://gifmagazine.net/post_images/3579392)

アニメ化によりキャラクターの動きや技のビジュアルが加わり、とても見やすく映像的にも美しく表現されています。

「鬼滅の刃」では話の中で様々な技が登場します。もともとのストーリーの良さに加え、その技の動きがアニメで非常にわかりやすく美しく表現されたことでより一層の人気へとつながったのだと考察しています。

この素晴らしい映像は『劇場版「空の境界」』や『Fate』シリーズなどを手掛けているアニメーション制作会社である「ufotable(ユーフォーテーブル)」社が手掛けています。
そして、このufotable社の手掛ける美しく分かりやすいアニメーションの制作には作画だけでなく「最新のCG技術」が数多く使われています。

先ほど例に出した主人公の使用する技の映像は、3ds Maxというソフトを使いCGで試作を作り、その試作を見ながら制作していたそうです。
例:実際の水の呼吸の試作 (出典:https://www.youtube.com/watch?v=4yDimosTK-U&feature=emb_logo)

他にも城の中をどこまでも走り抜けていくシーンで城を丸ごとCGで表現されていたりもします。
(出典:https://www.youtube.com/watch?v=4LkkjsqjHbg&feature=emb_logo)


作画が得意な場所は作画で、CGが得意な場所はCGで使い分けながら制作することでコストとクオリティを両立させているようです。
まとめると「鬼滅の刃」のヒットの大きな要因は、【作画とCGの融合】により生み出された、美しく分かりやすい映像表現にあると思われます。

まとめ

今回「鬼滅の刃」のヒットの要因というテーマで、映像技術について書かせて頂きました。
私たちSPECTRUM株式会社の理念である「理解りづらいを、理解りやすく 興味深く」する映像表現に通ずるものを感じるとともに、やはり映像には無限の可能性があるなと改めて確信を持ちました。

因みに弊社でも「鬼滅の刃」で使われている3ds Maxというソフトを使用しており、映画並みのクオリティのCG動画を企業様へご提供しております。
興味のある方は是非一度弊社ホームページをご覧ください。
(制作事例:https://spectruminc.io/home/portfolio/)

最後に、「鬼滅の刃」のヒットには映像表現に加えてもう一つとても大きな要因があります。
それは「難しい局面で行動を起こしたこと」です。

2020年10~11月の映画は「鬼滅の刃」以外に目ぼしい映画が無く、「鬼滅の刃」に集客が集中していることが今のヒットに大きく関わっています。
なぜそのような状況を作れたか、それは他の映画が公開時期を決めかねるまたは延期しているタイミングで公開に踏み切ったからです。
「鬼滅の刃」公開時期のアナウンスは2020年4月上旬でまさに緊急事態宣言などコロナに対する風当たりが最もひどい時期に決定しています。
実際当初10月公開予定だった映画は「エヴァンゲリオン」「ムーラン(ディズニー)」などがありましたが、全部コロナの影響を踏まえ来年に公開時期が延びています。
どちらの選択が正しいのかそれは全く分かりません。しかし、この選択をしたことが「鬼滅の刃」のメガヒットに繋がっているのも事実です。

今まさに多くの企業様で次にどういう打ち手を取るべきか、難しい局面で判断を求められる状況が続いています。
ですが、ヒットを生むには"動く"しかありません。
「動画は興味あるけど、まだうちには・・・」とお考えの方もいらっしゃるかと存じますが、まずは情報交換からでも一緒に動き出しませんか?
貴社の課題に、お役に立てることを私たちSPECTRUM社員一同、心よりお待ちしております。

動画制作やwebデザインを依頼したい方はこちら!


参考文献
・世界を虜にしたアニメ『鬼滅の刃』はどう作られたのか ufotableにしかできない作画とCGの融合 

前編
https://area.autodesk.jp/case/animation/kimetsu-01/


後編
https://area.autodesk.jp/case/animation/kimetsu-02/


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