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出会いと別れは重要なことなのか、それともありきたりなことなのか

出会い別れについて考える機会があったので、考えをまとめておくことにしました。


一期一会という言葉がある。

一期一会(いちごいちえ)とは、茶道に由来する日本のことわざ・四字熟語。茶会に臨む際には、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす心構えを意味する。

ウィキペディアより

茶会に限らず、広く「あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをしましょう」という含意で用いられ、さらに「これからも何度でも会うことはあるだろうが、もしかしたら二度とは会えないかもしれないという覚悟で人には接しなさい」と言う言葉。

ウィキペディアより

この言葉を今強く意識している。なぜなら、この2-3か月で3人の同僚が辞めていったからだ。しかも、全員突然会社に来なくなったのだ。

そのうちの2名は一緒に仕事をする機会も少なく、お互いを良く知る前に辞めてしまった。辞めた理由もよくわからない。

でも、最後の1人は、私と机は隣り合わせだし、この半年間一緒に仕事をした仲だったから、寂しさや残念さなどで複雑な気持ちになっている。

学校での「出会い別れ」は一大イベント

私は長く学校が職場だったが、学校は出会いと別れを盛大に行う。
入学式、卒業式、新入生歓迎会、6年生を送る会など出会い別れはだいたい式や会として盛大に行われる。皆さんも練習が大変だったりした思いがないだろうか。
特別支援学級を担当していた時は、毎年、新しい人を迎える会が大きなイベントだった。まあ準備も大変だし参加してもらうのも大変だしで思い出深い。
式が盛大なのは子どもだけではなく、先生も同じ。離任式では1人1人発言の機会があるし、その後の先生だけのお別れ会的なものも私がいた学校では面白可笑しくやっていた。離任式は2回経験したがどちらも盛大に送り出してもらうことができて幸せだったと思う。

どうやら社会は違うらしい

しかし、学校を離れていわゆる一般的な社会に出てみると、出会い別れは重視されないようだ。
最初に述べた2名は突然来て突然やめた(というか来なくなった)。
私のいる部署だけではない。隣の部署(といっても同じ部屋の、私の後ろの席にある)のリーダー的存在だった方がある日を境に長期休みに入った。有給消化か?と思っていたら、実は退職が決まっていた。聞くところによるとプレッシャーに耐えられなかったとか。
これはうちの会社だけかもしれないが、退職や休職がアナウンスされない。だから噂を聞かなかったらなぜいなくなったのかもわからない。なんか嫌な会社。

状況が違うので一概には比べられないけど

そもそも学校と会社では人の出入りに違いがあるため簡単に比べることはできない。

学校は基本的に人の移動(異動)は3月末と4月頭に一気に進む。別れも加入も時期が限定的だ。また、教育的意味も大きいためイベントになっている面もある。お世話になった人とのお別れは感謝を伝えるのに絶好の機会だ。

会社(企業)は人の出入りが激しい。転職活動をしてみて感じるが、いつでも何かしらの求人が出ている。採用されたら合格から1か月後には仕事が始まる。忙しい時期にピンポイントで人を入れることもある。ここにいたらいちいち歓送迎会なんてやってられないのかもしれない。


それから別れの質も違う。
学校は時期が来たら強制的にお別れになる。子どもの進級、卒業もそうだし、教員の異動だって確定するのは3月下旬になるまでわからないし、異動は避けられない。もっと一緒にいたかったのに、という思いがあるから別れが悲しくなる。

会社の場合は、というかここまで私が今の仕事で経験したお別れは、みんな「仕事・会社が嫌になった」なのだから、お別れ会など本人がしたくないだろう。別れの挨拶がないのも仕方ない。

あとは好き嫌い

個人的には、歓送迎会はきちんとやった方がいいと思うので、簡単な挨拶でもいいからやったほうが良い。学校にいた時は歓送迎会(飲み会など)は面倒なだけだったが、何も言わずにお別れよりはマシだと思う。

ただ、私の考えは甘いのかもしれない。
突然抜ける人がいるということは、その人がやるはずだった仕事を誰かが代わりにやらなくてはいなくなる。まず穴埋めの手配をしなくてはいけないし、実際に代わる人は仕事量も増える。だから、「いなくなる=迷惑」なのだ。

学校ってこういう点でも特殊性があるんだなと勉強になった。

これからもう少し「一期一会」を意識して仕事をしていこう。


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