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「あなたの目は見えなくなります」と告知された日

白杖の白状(こくはく)

明るい失明



”このままだと、見えなくなる可能性はとても高いのですよ!”

ひとしきりの診察を終えて、ぼやけてはっきりしないが、目の前に座るドクターに告げられた。

”ええぇっ〜!それって失明するってことですか????”

 水疱性角膜症、それがこの日告げられた、僕の目の病名。

 角膜の細胞が減少し、角膜内の水が上手く循環せず、レンズが機能しなくなり濁るために、目が見えなくなる・・・・簡単にいえばそういう病気らしい!

 減少した角膜の細胞は二度と増えることはなく、徐々に状態が進み、目の前が真っ白になる!明るい失明という訳だ。

目の前が真っ暗になる気持ちです!明るいけど!

白内障の手術は慎重に判断してください

 なぜ、このような状況に陥ったのか、考えられる要因は数年前に行った白内障症の手術に起因している可能性が高いとのことです。

 手術のダメージにより、角膜外傷によって内皮細胞が大量に減ってしまうこともあり、白内障手術の際にそれが引き金になったのではないかという事なのです。

 白内障は、加齢によって多くの人がかかる病気で、やはり放置していると目は見えなくなりますが、眼内レンズを人工のレンズに取り替えることで比較的簡単な日帰り手術で回復できます。

 一般的には、手術後は眼内レンズのおかげで信じられないくらい良く見えるようになると言われています。

 私の場合は、術後しばらく調子が悪かったのですが、やがて回復をして、数年間は普通に生活をしていました。

 私の目の角膜細胞が白内障の手術前にどのような状態で、術後どのように減少してきたのか?その過程はわかりません。

 もしこれから白内障の手術をされる方は、次の数値をぜひ参考にして予備知識としてください。

角膜内皮細胞の数は、細胞密度で表すことが多く、通常2000個/mm2(1平方ミリメートルあたり2000個)程度です。角膜に特別に強い障害をおこしたり、遺伝的に生まれつき角膜内皮が少なかったりして、500個/mm2以下になると、角膜内皮細胞数が少なすぎて角膜を透明に維持することができなくなります。

佐倉病院HPより

角膜移植を悩む日々


 薬や療養では決して治る病気ではなく、現在視力は右目0.04(矯正01)左目は測定不能で、基本的に晴れの日であっても摩周湖の霧の中のようば状態です。

 摩周湖の霧は体験上最も先が見えなかった霧で、人によってどこの霧でもよいと思います、そこは察してください。

 唯一の解決策は、角膜移植だそうです(汗)

 移植だなんて、なんだかビビります。

 大体ドナーがすぐに見つかるのか?あれこれ考えてしまいます。ところが、自費治療だと海外から輸入ができ、4ヶ月ほど待つと、すぐに実施が可能だそうです。

 それはそれで、いろいろ妄想してしまいます(涙)・・・

 実は左目は事情があって、移植をしても効果はなく、見えるようになる可能性があるのは右目だけ!

痺れますよね、手術は必ずしも成功する訳ではありません。

 30%くらいの確率で拒絶反応が起きたり、強度の乱視でヘルタースケルター状態に陥ったり、上手くいっても5年は持たないなど、なかなかシビアな選択を迫られております。

 というわけで、身障者手帳を懐に、白杖を振り回しながら、不惑知らずの毎日を過ごす困ったオヤジです。

 白内障手術、くれぐれも慎重に、お気をつけください。

 


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