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さよなら「アラレちゃん」「悟空」鳥山明さんを襲った脳卒中を考える

脳卒中の後遺症により半身不随になり、自分の意思で思い通りに動くことができない、これほど残酷で惨めなことはない。

なぜ、生きながらえたのか!

いっそあの時に人生を終わらせることができていたらどれほどよかったことか・・・

炎上しそうな書き出しだが、苦しんでいる人たちの多くが口にする言葉なのだ。

本人も辛いが、周りの家族も多くの苦しみを共有することになる。

本人の苦しみ、家族の苦しみ

私も子供の頃、祖母が半身不随となり、両親が介護を中心とする生活を強いられた。その苦労で幸せだった家族がバラバラになった、そんな経験がある。

今では反省をしているのだが、当時はそんな原因を生んだ祖母を憎んでいた。

口をひらけば恨み言ばかりの祖母を、なんで生きながらえたのかと本気で思っていた。僕たちの明るい家庭を返せと憤りを感じていたのだ。

後に、多くの介護が必要な人やその家族と接する機会を持つ時期があり、彼らの苦しみを客観的に見ることができるようになった。

だれ一人幸せになることのない事実は避けなければならない。

自分自身が、その可能性が高い年齢となり、今回は啓蒙の意味で、その前兆や可能性、もしもの場合の対処法などを検証しておこうと思う!

脳卒中で死ぬ人、生きる人、苦しむ人」

脳卒中で死ぬ人

脳の血管が詰まったり、破れたりすることでひき起こされ、脳に障害が残ったり死亡に至る病気のことの総称が脳卒中と呼ばれている。

脳の血管が詰まり、血液の循環が悪くなるものを「脳梗塞」脳内の内面の血管が破れる「脳出血」脳の外側の血管か破れる「くも膜下出血」大きく分けるとこの3タイプがある。

我が国の脳卒中が原因となる死亡者数は年間約11万人。死因の1位はがんの約37万人、2位は心疾患の約21万人、3位は僅差で老衰が約11万人だが、老衰が原因の死亡者は主に80歳以降が中心となるので、我々60代は特に気にすべき病気といえよう。

国立循環器病研究センターの調査にると、脳卒中で入院をした患者の中での30日以内に院内で死亡した確率は、脳梗塞4.4%、脳内出血16:0%、くも幕下出血26:6%という結果が報告されている。

脳内の,細かい血管の破裂である脳内出血に比べ、脳を覆う外部に流れる血管くも幕下出血は血管が太く出血量も多くなり、血液が脳内を圧迫するのでより危険で生存率は低くなってるので死亡率は高い。

いずれも、発症をしたら時間との戦いとなる。

脳卒中で生還できる確率


運よく脳卒中で一命を取り留めた場合の、その後の生存率だが、脳卒中全体では62.3%である。決して高くはない数字だ。(国立研究開発法人科学時術振興機構レポートより)

さらに、1年再発率は10%, 5年で35% 10年で50%となっている(大塚製薬公式HPより)

これらのデーターは、時代や国、更には医療機関や調査の前提条件によって著しく変わるので鵜呑みにはできないが、上記の報告よりもかなり深刻なデータも多くある。

脳卒中の後遺症で苦しむ日々

脳梗塞、脳出血、くも幕下出血を発症し、運よく命を取り留めたとしてもなんらかの後遺症を患う人は全体の73%で完全に完治できるのは約20%。

リハビリと治療を続け可能な限り改善を行い、再発しないよう最善を尽くしながら日常を取り戻していく必要があるのだ。

発症した部位や、程度、初期治療の敏速さによって後遺症の程度は大きく変わる。

後遺症の症状も様々で運動障害、言語障害、味覚障害、視覚障害などの麻痺、意識は明確だが思うように動作ができないケースや、意識自体がもうろうとしたり、認知症となる方も多い。

少なくない確率で、心を失ったような状態や、逆に怒りっぽくなるようなこともある。

意識ははっきりしているのに、体が思うように動かないというのは相当なストレスであり、そんな自分にもどかしさを感じたり、感情を爆発させてしまうという気持ちは理解できるだけに辛い。

脳卒中の前兆を見逃すな


一過性脳虚血発作

「食事中や作業中に急に片手に力が入らなくなり、片足に力が入らず立ち上がれない。5分ほど経つと元通りに戻った」

これは、一過性脳虚血障害の典型的な例で、心臓の血管内にできた血栓が脳に流れ、脳血管が詰まった場合に起こる。または、脳の血管に血栓ができて血管が細くなった場合も同じような症状を起こす。五分ほどで収まるのは、血栓が流れて症状が回復したと考えられるだろう。

しかし、一過性脳虚血障害は脳梗塞を引き起こす前兆で、余震のようなものなので、放置しておくと高い確率で本震に襲われかねない。迷わず病院で相談するべきだ。

一過性脳虚血発作

「食事中や作業中に急に片手に力が入らなくなり、片足に力が入らず立ち上がれない。5分ほど経つと元通りに戻った」

これは、一過性脳虚血障害の典型的な例で心臓の血管中にできた血栓が脳に流れ、脳血管が詰まった場合に起こる。

または、脳の血管に血栓ができて血管が細くなった場合も同じような症状となる。

五分ほどで収まるのは、血栓が流れて症状が回復したと考えられます。

一過性脳虚血障害は脳梗塞を引き起こす前兆で余震のようなものと考えられる。

放置しておくと高い確率で本震に襲われますので必ず迷わず病院に行ってください。

脳卒中前兆チェック項目

いかに挙げる症状を感じた場合注意が必要なので、意識をしてほしい

・急に片側の手や足が痺れる
・顔の半分が痺れる
・痙攣や発作が起きる
・激しい頭痛が起きる
・意識がもうろうとする
・舌がもつれてうまく話せない
・話したいことがうまく話せない
・片方の目が見えなくなる、見にくくなる。
・めまいがする
・箸をうまく使えない
・立っているとバランスが取れない
・頻繁につまずく

いずれも、脳梗塞、脳卒中、くも幕下出血を引き起こす前兆とかんがえられる。
前述した通り、一度発症すると非常に厄介で、残りの人生を棒に振る可能性だって十分に考えらるのがこの病気の特徴だ!

「注意一秒、怪我一生」「転ばぬ先の杖」

60代の健康は不公平です、はっきり言っていつ何があっても不思議ではない。

ここまで生かされてきたのだからそれはそれで感謝の気持ちは持ちたい。

しかし、この病気になればあなたも辛いが、家族も辛い。あなたと、あなたの大事な家族のために臆病なくらいでちょうど良いのだ。用心一つで人生は大きく変わるということを肝に銘じておきましょう。


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