防波堤

先日

生きていればそれでいいよ

の記事にも書いた防波堤の話を書きたい。

その記事にも書いたように私は以前付き合っていた人からの裏切りで心身に不調をきたした。私は元来、明るく悩みのない人間だと思っていたし、周りにもそう思われていたように思う。しかしながら、彼の裏切りにより新たに発見したことがあった。私は非常に弱い人間だと。そのことに気がついた時にはすでに不調をきたしていた。ご飯は食べれなくなり、毎日カントリーマーム2枚が精一杯だった。

何故自分は恋愛でこんなに悩むのか

何故自分はこんなに弱いのか

何故彼はわたしに不必要に連絡してきたのか

何故彼は私のことをもう好きでもないのにそう思わせてくるのか

何故彼と彼の彼女は何も知らず楽しくお付き合いしているのに私だけが悩み苦しまなければならないのか

頭の中を様々な何故が駆け巡りわたしは過呼吸になった。雨の日は特にそうだった。 

あまりにも体重が落ちた私は病院に行った。心療内科だった。その心療内科は小さく窓側に面談室があった。初めてそこで話して、泣いたことを今でも忘れないと思う。今思うと初対面の人にたくさんの過去を話し、泣くと言う、全てを曝け出す行為は今となっては考えられないが、当時の心理状態はとても不安定だったのだと改めて思った。

その時の心理士さんにこう言われたのだ

貴方は彼に守られてきたんですね

家族の問題や大学の友人など貴方に波を立てる人達から防波堤の様にずっとずっと守ってきてくれたんです

そんな信頼していた人が今度は貴方に向けて波を立ててきたんです

信頼していた人からの攻撃は貴方を傷つけて当然なのです

この言葉を言われた日、私はまた泣いた。

傷ついているのは、私がずっとずっとずっと、人より弱い人間だと思っていた。しかし、違った。誰もが私の立場になったら傷ついて当然なのだ。そう思えた。

失恋の歌や、恋愛の質問に答えているSNSは数数多ある。しかし誰1人として同じ経験はしてないのだ。それなのに、恋愛に振り回される、弱いなどと決めつけたりしている発言は少なくない。人の防波堤は、個人差があると思う。防波堤の高さ、脆さ、そして私の様に防波堤が崩れてしまうこと。

誰しも自分の中に防波堤はあるのだから、誰かと比べたらする必要はないのだ。傷つく時は誰でも傷つくのだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?