これまでの歩み3 -「好き」ってこういう感じなんだ-
僕のこれまでの歩み。３回目の今回は、高校生の時の思い出をふりかえってみます。前回の記事はこちらへどうぞ。
1. 勉強と部活と生徒会と
中学校を卒業した僕は、同じ市内の公立高校に入学しました。一応「進学校」ではあったので、授業はそれなりにきちんと取り組まないとついていけなくなります。毎週末には数学の課題が出され、週明けには英単語・漢字・古文の小テストと盛りだくさん。
中学校の頃とは違った雰囲気に慣れるまでは大変でしたが、そんな中でもクラスで何人か話す人ができました。そのうちの一人が「一緒に新しい部活を作らない？」と誘ってくれて、僕はその人を含めた数人の同級生とともに、まずは非公式の同好会を立ち上げました。（部活については機会があれば書きたいと思います。ちなみに科学系サークルのようなものです。）
勉強・部活の他に生徒会役員に立候補しました。当時、生徒会役員選挙は定員割れで再募集となり…。中学生の時に委員会の委員長等は経験がありましたが、生徒会役員の経験はなかったため、「それならやってみよう！」ということで立候補してみました。
勉強と部活と生徒会。高校1年生の時は意外と忙しく、一瞬で過ぎてしまったような気がします。
2. Cくんとの出会い
2年生になった僕は、新しいクラスで新しい人に出会います。Cくんと呼ぶことにしましょう。Cくんは、僕の友達の友達だったので、1年生の頃から顔見知りで、少し話したこともありました。
Cくんは穏やかな感じで、クラスの中ではあまり目立つ方ではありませんでした。僕も、生徒会役員をやっていながらそれほど目立つ方ではなく、Cくんとはすぐに仲良くなりました。休み時間や放課後にCくんとよく話すようになり、「良い友達に出会えたなぁ」と思っていました。
さて、高校2年生の行事というと...忘れもしない、修学旅行。沖縄へ行きました。
1日目は、南部の平和祈念公園や戦跡をクラスごとにバスで見学。バスの座席はクラスで予め決めていました。自由に決めて良かったので、僕とCくんは目配せして「うんうん」と頷き、隣の席になりました。
沖縄は何度か訪れていましたが、同級生と行くのはもちろん初めて。空港行きの電車に乗る頃からすでにワクワクしていました。無事に到着し、1日目の行程が終了。時間が押していたのに加え、宿泊地が本部（沖縄本島の北部）だったので、移動中に辺りはすっかり暗くなってしまいました。
そして、1日の疲れが出たのか、Cくんは隣の席でスヤスヤと眠り始めたのです。と、その時…僕の心にビビッとくる何かが！僕は、鼓動が速くなるのを確かに感じていました。
「…っ、かわいい。」
男の子に対してこんなにもドキドキするのは初めてでした。ほんの２、３０分前まではそんなこと思ってもいなかったのに、可愛い寝顔から目が離せなくなってしまったのです（…恥ずかしっ）。
Cくんとは活動班も宿泊班も一緒だったので、その後も行動を共にしました。修学旅行の記念にという理由をつけて、行く先々で一緒に写真を撮れたのがとても嬉しくて、このまま帰りたくない…とさえ思い始めました。
この時僕は、初めて男の子を好きになると自覚したわけですが、意外にも戸惑いとか、自己嫌悪はありませんでした。それよりも、修学旅行が終わった後もクラスで毎日Cくんに会えて、話せることがとても嬉しかったのです。
修学旅行が終わり、行事も落ち着いた秋、来年に向けて文系クラス・理系クラスを選択します。僕は生物が好きでしたが、数学は苦手だったので、この選択で非常に迷いました。Cくんといつものように話す中で、この話題になりました。
「文系と理系どっちにする？」
「俺は理系かなぁ、物理選択だもん。」
「なるほど…（頑張って理系にしたら、同じクラスになれるかも…）。」
悩んだ結果、生物を選択したかったことと、運が良ければCくんと同じクラスになれるかもという理由（もちろんここだけの話。笑）から、理系を選びました。
3. 初めて抱く感情
高校3年。そんなわけで理系クラスを選択した僕は、なんとCくんと同じクラスになりました。
でも…最初の頃、席が遠くて、Cくんと他の男の子が楽しそうに話しているのを見ると、なんとなく寂しくなるような、苦しくなるような。
「あぁ、これが嫉妬…なのかな？」初めてそんなことを思いました。今まで誰に対しても嫉妬なんてしたことはなかったのに。中学生の時には抱かなかった感情でした。
高校3年の後半は受験勉強もあり、自分の性的指向について考える時間はそれほどなかった気がします。でも、「Cくんのことが好き」という気持ちは、いつも頭の隅にはありました。
その後色々あって、叶いそうもない恋であることを悟り、結局何も伝えないまま「またね。」と。
卒業しちゃった…。
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