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#読書感想文 切り取ることが何よりも雄弁

『蕎麦湯が来ない』せきしろ×又吉直樹(2020)

自由律俳句とエッセイ。


又吉さんの『第2図書係補佐』(読書体験エッセイ)で

尾崎放哉の自由律俳句に出会った感動を、こんな風に書いていらして。

思春期から、やり場のない暗い感情をノートに書きなぐっていた
日の目を見なかった言葉達に対して、

あった、あったと思った。あいつらの居場所あったぞと思った。


私も上記のノートが何冊もあり、
自分ごと受け入れてもらったようで、うれしく。

優しい。


句は、短い言葉なのに
情景がありありと浮かんで、

ごく日常の一部を切り取っている分、
自分の生活や思い出を確かに肯定してくれる感じを
勝手に受けています。


私が好きな句 2つ!


近所まで蹴り育てた石を諦める




ラも唄う人だった




どうポジティブに振り返っても無駄
若い時間を捨てた後悔は数えきれないほどあって。

みんな立派で困っちゃう。
又吉さんの文は、
隣にただ座ってくれるから、好き。

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