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シンプルなリフが心地いい邦楽ロック:プレイリスト雑談

spotifyでどなたかが作ったプレイリストを楽しんでる最近でございます。
思うところがあって久しぶりに自分でもつくってみました。
タイトル通り「シンプルなリフが心地いい邦楽ロック」です。

リフレインが叫んでる?

リフってリフレイン(繰り返される旋律)のこと。
ここに集めたのは、ギターで淡々と8分音符を刻んでるようなシンプルなリフの曲達です。
シンプルなリフには、次の展開を想像させる響きがあります。リズムがじわじわ染みてくる感じも大好物です。
是非一聴下さい。

未知との遭遇?

話は変わりますが、7年ほど前に友人家族とカラオケにいった時のこと。
私が「若者のすべて」を歌ったら、そこの娘さんに「誰の曲ですか?」と尋ねられおしえると、すぐさま検索してその場でiPhoneにダウンロードしてました。
まだspotifyは日本でサービスを始めてないダウンロードが主流だった頃のお話です。

近ごろはこんな曲の聴き方するのだと、宇宙人と出会ったような衝撃を受けたのを覚えてます。もちろん宇宙人と出会ったことありません。

今はサブスクで聴くことが多くなりましたが、出会い方、聴き方がどうであれ、力がある曲は世代を超えて伝わるものだと再認識したエピソードでした。
このリストは全曲こうした力のある曲ばかりです。

アルバムを聴く楽しみ

音楽には曲を楽しむ以外に、アルバム通して聴くという楽しみ方もあります。曲頭15秒でスキップされる忙しい方には難しそうですが。

こちらは私がギターで一番コピーしたアルバムです。L.A.メタルです。
Dokken / Tooth and Nail
はじめはどれも同じ曲に聴こえ良さをまったく理解できませんでしたが、聴き込んでいくたびに新しい発見があり、通して聴いて初めて生まれる気持ちもあります。

まだLPレコードがある頃でしたので、1曲目~5曲目がA面、6曲目~10曲目がB面と、大きく2つのグループに分けられます。
A面は、暗く怪しい雰囲気のアルペジオのインストで始まり、徐々に彼らの世界観があらわになってくるような曲順に組まれていて、ラストを疾走感のある8ビートで締めてあります。
ここでフーと大きく息を吐きながら呼吸を整えレコードをひっくり返します。このレコード固有のタイム感がいいよね!
B面はメンバー個性が強く現れた粒ぞろいの曲たち。ミックの重たく響くスネア、リードもとれるジェフのコーラスと分厚いサウンドメイク、ジョージの緊迫感のある尖ったギターフレーズ、ドンの美しく影のあるボーカル。ラストはまた疾走感のある16ビートシャッフルで締めています。

最後の曲が終わると、緊張感が解け、充実感が湧いてきて、フーと大きく息を吐いてしまいます。
時間にして49分間、アルバムを通して聴くと、1曲だけでは見えてこないアーティストの作家性が見えてきます。時代背景やメンバーの趣味趣向などを含めるとさらにおもしろくなります。
ギタリスト的には、ジョージのプレイがカミソリギターと呼ばれる所以が感じ取れる名盤です。

アルバムという聴き方、サブスクでも全然出来ますので、やったこと無い方は是非お試し下さい。

プレイリストを考える

だからプレイリスト?というわけではありません。
もしプレイリストからなにか見えるとしたら私の趣味趣向くらいです。
そもそもいろんなアーティストが入り混じってる時点で作家性もありませんし。アルバムとプレイリストは別レイヤーと考えてます。

どちらかと言えば近いのはカラオケの方で、
プレイリストは未知の1曲との出会いを作る手段です。

プレイリストの性質上、全く知らないアーティストや曲ばかりだと、プレイリストを見つけてもらえなかったり、見つけても再生ボタンを押す動機になり得なかったりするので、プレイリストを聴いてもらのは大変ハードルが高いことだと思ってます。

自分が聴くためのならば好きに並べれば良いだけですが、誰かに聴いてもらうのなら、よくよく考えてみるべきです。
全曲、私の趣味ですが、出会ってもらうために考えましたよ。

目的とターゲットとテーマ

誰にどんな曲を何のために届けたいかを言語化します。
普段邦楽ロックを聴いている方に向け、新たな出会いをしてもらうのがこのリストの目的。曲調を想像してもらえそうな言葉を選び、これをそのままタイトルにしました。

極端な例えですが「世界中の全員に聞いて欲しい邦楽リスト」を作ったとしましょうか。大変スケールの大きな志をお持ちのようですが、たぶん誰にも聴いて貰えないと思います。
それは、自分に関係あると感じられないからです。
街なかで「結婚してくれー」と叫んでるようなもの、変な人だとおもわれ無視されるのが落ちです。だれも自分が言われてるとは考ません。

反対に聴いてみたくなる場合を考えてみましょうか。
「プロテニスプレイヤを目指して頑張ってる◯◯さんに送る、試合前に集中力を上げる曲3選」
ターゲットは一個人、目的もテーマも具体的です。さらに3曲ならば長くても15分ほど、試合前の貴重な時間を食いつぶさないよう配慮されてる。
このリストなら対象に届くと思います。

さらにこのリストは◯◯さん以外の方に聴いてもらえる可能性があります。というのは、贈る側・贈られる側の両方に、共感を得られそうなリアリティを含んでいるからです。プロテニスプレイヤをサッカー選手やピアニスト、志望校合格に置き換える事もできますし、こんな配慮をされてみたい、してみたいとも感じます。
自分のことには自然と興味が向くもの、共感というやつです。

対象を一人に絞るという考え方は曲作りから得たもので、友人達が歌ってくれたり、レパートリーにしてくれてる曲って、元々一人に向けて書いた曲だったのです。その熱量にたまたま他の人も共感してもらえたのだろうと思います。
機会があればこうした作曲のエッセンスもnoteにしてみたいと思います。

選曲

好きな曲の中からテーマに沿った曲を選択しましたが、リストを見つけてもらうため、認知度の高い曲を多めという部分は意識しました。

曲順

特に一曲目が最重要。再生開始15秒で掴まないといけないので悩みました。
決め手はやはりイントロのピアノのリフですね。リバーブが効いたピアノの「タンタンタンタン」という明るく力強いリズムが、これから始まる物語への期待感を高めてくれます。
あとは季節感。夏の終わりが舞台になってますので、少し先の自分を想像し共感してもらい易いのではないかと考えての一曲目です。

最後まで聴いてもうためには緩急が必要です。
強く主張するところ引くところ、A面B面の間に吐いた息のような時間を曲順で作っていきます。
曲調にもよりますが馴染みのある曲には安心感を持つので緩急の緩の役割を持たせてます。緊張と緩和を程よくブレントしていきます。

そして締めの曲。曲が終わり無音になった時に湧き上がるのはどんな気持ちか、また聴きたいと思うのか、などなど想像を巡らせながら決めたラストです。

合計時間

聴き終わった時、「もうこんなに時間が経ってたのか、早!」と感じてもらえると理想的。短いと物足りないし、長いとお腹いっぱいになって二度と聴いてもらえなくなるので、程よい長さを考えます。
統計をとったことないので体感ですが50分〜55分くらいが良いころあいだと思います。たぶんこれはアルバムで聴く習慣からきた体感時間が元ですね。


こんな事を考えながらつくったプレイリストです。
もし、一曲でも知らない曲があって良いと感じて頂けたなら、このプレイリストを作った甲斐があったというものです。
気になったアーティストがいたら是非アルバムも聴いてみて下さい。

宜しければ、プレイリストの感想や、これは外しちゃいかんだろという曲など、コメント頂ければ幸いです。

ではまた。enjoy♪

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