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「急展開」と「案外時間がかかる」の2種類の波を乗り切るには

いつもとちょっと違う新年の幕開けでした。。

新年が明けてあっという間に一ヶ月が経とうとしていますが、皆様はここまでの2022年をどのようにお過ごしでしょうか。

私にとって今年の年始で印象的だったのは、元旦になった途端に、松の内がとうに過ぎてしまったかのような、普通の日常が既に始まったような感覚があったことでした。我が家はイギリス暮らしということと、家族の文化的なことがあるので、年末にクリスマスの飾りつけをするのですが、普段は1月の一週目の終わりごろ、遅い時には中旬ごろまで飾っておいたりするのに、今年は年が明けて早々さっさと片付けてしまいたい感じが。周囲の友人たちに聞いてみたところ、何人もの人が同じような体験をしたとのことでした。昨日電話でおしゃべりをした友人は、やはりいつも1月中旬くらいまでクリスマスの飾りをそのままにしておくボーイフレンドが、1月1日に飾りをさっさと片づけ始めたので驚いた、とか。

個人的には昨年あたりから、時代の変化が佳境に入り、仕上げ(?)に向かって加速度がついているような感覚があります。元旦が元旦ではないような印象は、「本当の意味での新年/新時代の幕開けはまだこれから」ということを、「自分の中にいる誰か」が感知しているということなのかもしれません。

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物事の二種類の展開の仕方

特に昨年あたりからの物事の展開の仕方や流れの中に身を置いていると、

1)急展開する

2)思ったよりも時間がかかる

という一見正反対の二種類の進み方を、その時々で感じることが多くなりました。内容は「小さな私」にとって嬉しい出来事だったり困った事だったり、また、社会事象であったり個人的な事であったり、と様々です。

1)の急展開に関しては本当はちゃんと観察していると兆候や予兆はあるかもしれませんが、それにしても、以前よりも大きく展開したり反転したりする感覚。心身の準備ができていないと、

 *怖くなったり、混乱してパニックになる

 *新しい動きをかたくなに否定する・元に戻ろうとする

という反応が起きるかもしれません。


2)の「思ったより時間がかかる」に関しては、

 *望む変化が起きないのでイライラしたりうつっぽくなる

 *夢のような希望を与えてくれる人、話、療法などに飛びつきたくなる

というような反応が起きたりします。

心身の基礎力をつけておく

これから政治経済、医療、科学など様々な分野で、昨年までよりも大きな変化がありそうで、個人的にはなんとなく「正念場」な感じがしている2022年。事象や物事の流れに振り回されるのではなく、自分が主体となって「普段から粛々と準備→展開する流れが来たら軽やかに乗る→じっくりと現実に着地させていく」といったリズムで生きられたら理想的だなー、と思う今日この頃です。私は体質、気質的にどうも昔から、「軽やかに移る」は得意だけど「じっくり・コツコツ」が課題になりがちなのですが、皆様はいかがでしょうか。人によってはその反対のケースということもあるかと思います。

いずれにしても、これから特に、早い流れや持久戦に耐えうる心身の基礎力・人間力のようなものを鍛錬しておくことが大切なのでは、と思っています。なぜ、「心の」ではなく「心身の」なのかというと、体質的なことや疲労などで身体がふらついていると、気をしっかり保つことも難しくなり、上記に書いたような反応をとっかかりに悪循環にハマってしまうことがあるからです。

この辺のカラクリや日頃から準備できることについて、自戒を込めて(笑)過去の記事、「逆三角形を三角形にする」や「変化の時代の心の救急箱」で書いてみましたので、よろしければご参考ください。

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鍛錬、といえばやはり武道

上記の記事、「逆三角形を〜」でも丹田や下半身に意識を向けることについて書いたのですが、ハラを意識することや「粛々と日頃から鍛錬しているからこそ、何かが来た時にリラックスした状態で素早い反応や良い判断ができる」というようなことについては、武道から学ぶものが本当に多いと感じます。

実は私もその昔、日本にいた頃、とある道場に通っていたことがあります。ウィークデーの夜は胴体の動きを徹底的に訓練し、週末はその動きを使って少林寺拳法、というやり方で教えて下さった先生で、日本を発つ前まで数年間、毎週3、4回、仕事の帰りや週末に通っていたのは今でも良い思い出です。(案外コツコツと頑張れていたかも!)。その後に始めた習い事だけでなく、仕事や日常に至るまで、あの頃教えていただいたことが土台になってくれている、と感じる場面が本当にたくさんあり、今は亡き恩師には感謝しかありません。

その頃から仲良くしてもらっている友人が、「あの頃先生に習っていたことと似ていて面白いよ!」と送ってきてくれたのが(ありがとう!)、空手の中達也先生とボクシングの村田諒太選手の対談のユーチューブ動画のリンク。体の使い方の実際だけでなく、日本の武道の伝統に息づく精神と型との関係のことなどがぎゅっと詰まった対談です。動画は昨年のものですが、今見直してみると、まさに2022年を乗り切るためのヒントに満ちていると感じました。

続きのこちらの動画は、12分あたりから「ハラの重さを動きに伝える」ということについて語られていますが、ここで実演されている「ハラにスッとおさめる」というやり方などは、武道をする、しないに関わらず、誰もが実践したら良いのでは、と思います。私もこの動画を観てから「ちょっと浮足立ってしまったな」と思った時や気づいた時にやるようになりました。ここで私が間違って伝えてしまってはいけないので、ぜひ動画で本物の動きをご覧になってください。

空手とボクシング、と分野は違っても、世界レベルの方たちはお互いに通じ合うものがあるし、何よりも印象的だったのは、お二人とも語られる言葉の一つ一つに、生きた体験に裏打ちされた重み、知恵、謙虚さ、自信が感じられたことです。「このような方たちは、何があってもどこでも生きていける底力をお持ちなのだな」と尊敬と憧れの気持ちで動画を見入ってしまったのでした。

変化の時代とお稽古事

武道に限らず、日本のお稽古事は、礼儀をはじめとした精神性、繰り返し型を練習すること、型の中にある身体の使い方、心身一如など、人間力を総合的に鍛錬する素晴らしい伝統だとつくづく感じます。何か一つお稽古事や「〜道」と名のつくものをとにかく淡々と続けていくことは、今のような時代の流れ方に耐えうる力をつけるという意味で、今後特に大切になってくるかもしれません。

私は海外暮らしのため、日本という場に支えられた形でのお稽古事をすることができないのがとても残念ですが、ここ7、8年はご縁から歌のレッスンを続けています。こちらもハラを意識するとか重心を落とすことが肝となる習い事で、肩が上がりがちな私には良い学びとなっています。レッスンの内容は西洋でも、これからは日本のお稽古事の心の構えも意識しながらやっていこうと、書きながら思い立った次第です。

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ここまでお読みくださりありがとうございました。

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