闇の教科書
先ずは結びの言葉を引用しよう。
香港の民主化は完全に潰えてしまった。
これは明日の台湾であり、あるいは日本の姿かもしれない。
中国問題は二十一世紀の世界の課題であり、とくに隣国である日本にとって中国の本質を見定めることは、国家の生死にかかわることであることを肝に銘じるべきなのだ。
このように最大級の警戒心を黄さんは訴えている。
この本には今まで日本で親しみを持って読まれてきた三國志、司馬遷の史記、孟子孔子、春秋、そう言った書、朱子学、儒教、そう言った哲学の過激差、民俗学をミックスして中国の残虐な歴史を紐解いている。
チベット、ウイグル、モンゴル、ベトナム、アフガン、ミャンマー、朝鮮、中国と隣接する国に対する残虐な目を背けたくなる、読むのも憚れる、本当に人がそこまでするのか?
そんなことをして正気なのかというとんでもない暴力のジェノサイド歴史が詰め込まれている。
夷や蛮や狄と野蛮人と嘲笑して隣人をサクリファイスするという恐ろしい殺戮が書いてある。
そのもっとも恐ろしい例として引用しよう。
それは新疆ウイグル自治区は中国の核実験場にされ、ウイグル人の健康に大きな被害をもたらした。
延べ46回
総爆発出力およそ20メガトン
広島原爆の1000倍の核爆発実験を行う。
そのうち地下表核爆発は12回
空中核爆発は11回
地下核爆発は23回
それを周辺住民に事前に予告し避難させることもなく、核実験そのものの存在すら知らせなかったという。
なんとも恐ろしい。
本当に人道上極めて許せない事件だと思った。
最近よく中国人や台湾の人の本を読むがなぜ歩み寄り仲良く民主的にお互いを認め、文化交流が出来ないのかを想像する良い資料になる一冊でした。
新しい知見を頂けた黄さんに感謝。
また命の危険もあるのに書き続ける勇気に感銘を受けました。
ありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?