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米大統領選候補の政策比較リスト作りを地政学的観点からしてみた

いろいろ両候補の比較が出てますが、シンプルにしすぎて本質が欠けてしまっている感MAX。そのあたりを少し修正しながら、両候補のバックグラウンドやひとまず出している政策案を並べてみます。

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ちょっとまだ作りかけです。まだ詳細が判明していないところもあるし、理解不足のところもあります。為念。

本人・副大統領候補・政党。そのバックグラウンドの大方針

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意外に書いてないのだが、共和党の「小さな政府」「保守」民主党の「大きな政府」「リベラル」というバックグラウンドを無視している比較記事が多すぎる。「自分でやれ」トランプ陣営、「ぜんぶカバーしてやる」バイデン陣営。その大方針からすべての政策案が出ているのをつなげないから、よくわからなくなる。

減税VS増税(に見える)背景

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経済活性化で歳入を増やせば、税金は減税しても増えるよね?(だからここで頑張ってね!)な共和党は、思い切り「小さな政府」カラーでまくっている。一方、バイデン陣営はカバーするかわりに基礎資金としての税収がもっと必要で、それを取りますよ、という「大きな政府」カラー。

で、今の政権で何が達成されて何が行われているのか、というのが左にちょいとまとめた。不動産投資優遇は、アメリカは不動産投資が資産運用のキーカテゴリーで活発。ここが動けば動くほど、それをとりまく金融や建築などが潤うよね、ということ。

10月にさんざん株価材料になった追加経済対策が通る・通らないの話。共和党は株価上昇で経済が上向いているから、これ以上の財政出動には消極的。一方、なんでもあげちゃう民主党は、共和党の倍以上の経済対策を、国民がしこたま預金を積んでオプションに突っ込んでいても「出せ!」とごねていた。これもバックグラウンド差での駆け引きが続いている、のは、両党の方針を知るだけでもかなり理解できるはずだ。

環境投資という集中投資策の民主党VS経済の障害になるものはいっさい取り入れない共和党

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とりあえず、このヘッドラインを頭に置いといてね。

トランプはパリ協定離脱や石油産業の保護をしていて温暖化を否定しているように見えるが、これは枠組みに参加せずに公害垂れ流しで経済でもうけすぎている中国など「経済泥棒国家」への対抗策という一択だ。石油ガス産業を推進しているのは、さらにあとで書く。

アメリカは石油輸出国になった!を誰も書かないのはなぜ?

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最近、中東和平がほいほい妥結している。これはアメリカが石油輸出国になって発言力が上がったのと、アラブ諸国の発言力が下がったことが関連している。「いやなら自分たちでやるからいいですよ。だって、石油あるから」ということが言えるようになった。ここで邪魔なのは脱炭素社会という論調。シェールオイルをばんばん掘って、輸出して稼いで、かつ発言力も高めるなんて、一石二鳥。これを脱炭素で奪われるのはやばい。

ここで登場するのは「アメリカファースト」。

自国優先主義思想は共和党の十八番だが、それに石油という武器を得てパワーアップ。この「アメリカファースト」は、地政学的に軍拡上同盟国にもっと武器を買わせ、駐留経費負担を増額させ、自国の歳出を減らす効果も狙った。浮いたお金は何に使うのか。中国対策で、トランプ政権は終始一貫して対中国にあてられている。

ヘルスケアなど内政はゆるやかな「やるやる詐欺」

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オバマケアは一部無効かされたが完全撤廃には至っていない。これは保険業界など金融の体力を奪うことにもなり、慎重。薬価引き下げも両党は公約しているが、徹底的にやるアクションを私は見つけられない。

環境問題のところでインフラ整備も触れたが、トランプ政権はインフラ整備に本気で取り組んでいるとは言えない結果になっている。基本的に歳入が足らない、という見方だと思うが、今回はコロナで大失業なので、この余った労働力を使う意味としてインフラ投資はある程度進むかもしれない。が、これらの整備の具体策がないように見える。

銃規制も何人も犠牲者が出ているにもかかわらず、進んでいない。逃げ口上はすべて「複雑な問題が絡んでいる」という共通言語だ。これらを解説している人たちも含めて、この言葉を使ってすませている。

アメリカは、ダイナミズムの国だ。本気で動くときは本当に動く。

選挙対策。いろいろ記事が出すぎていてフォローしきれていない。が、はっきりわかることは、「おらが村に大統領さ来ただよ!!」というインパクトは相当強い、ということだ。私がアメリカに住んでいた時、人口5万人くらいの町に大統領が遊説にやってきた。もう、地域の住民たちはそわそわエキサイトしまくっているわけで。ゆえにトランプ大統領がコロナを無視して大規模集会を開きまくるのは、そのそわそわで魅了して票をゲットするため。

ここまでのまとめ。

ヘッドラインをならべると、だいたいまとめになります。

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