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文体の舵をとれ

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2023年5月の記事一覧

文体の舵をとれ 練習問題その1

 僕は詩を書いている。たまにだけど。良いものを書けばちやほやされるし、小説みたいな長編よりインスタントにその欲を満たせるからだ。それ以外の理由はなんもない。褒められたくなったら、他にやることがなくなったら、詩を書いている。
 ちやほやされることが3度の飯より大好きな僕は、他人の書いた文章を読むことに関してはそこまで好きではない。単純に面倒臭いのだ。とくに詩ってやつは短い文章の中にドン引きするほどの

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文体の舵をとれ 第一章 自分の文のひびき その2

 文体ってのはきみが必死で考えた設定やらストーリーやらを、決まったルールに則って読み手へと届けてくれる宅配便業者のお兄さんたちなんかじゃあ、ない。
 ないのだ。わかるか? 文体こそがきみそのものなんだ。
 僕のような過激派からすると文学ってのは「なにが書かれているか」なんてどうでもよくって。肝心なところは「どう書かれているか」なのだ。
 語り口の面白い配信者ならクソゲーでも面白いし、逆につまんねー

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文体の舵をとれ 第一章 自分の文のひびき その3

 問2だ。noteオキマリのなんかよくわからんおしゃんなテンプレ構文に倣って、毎回毎回ウィットに富んだ前置きを書くとか思ったら大間違いだ。うおお早速やってくぞ。

 リズムや流れでリアリティを演出して体現。ってなんかさらっと言われとるけど、おいおい。それって結構レベル高くないか? ヘイヘイ今すぐナウここでやれ! すぐにやれ! 明確にやれ! って言われたとき、具体的にどこをどう意識して書くのか。そこ

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文体の舵をとれ 第ニ章 句読点と文法 その1

 僕は過激派レトリックエクストリームバトラーなので句読点もこれまでに散々いじくり回してきたわけだが……それでもセミコロンなんて使ったことがないし、これから先も使わないと思っている。
 これは持論だけど、大衆の共通言語として普及してない記号、そして言葉に関しては、あえて使うメリットがほとんどない。そういった日常的に使われない言葉をわざわざ使う理由と言ったら、主に雰囲気付けだと思っているし、特に聞き覚

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【文章練習】文体の舵をとれの練習問題をやってみた#02

【文章練習】文体の舵をとれの練習問題をやってみた#02

 「文体の舵をとれ」練習問題#01の続き。

前回の分はこちら。

 今回は、練習問題①の【問2】と、前回のおさらいをしていきます。前回の練習で、リズムを意識するようになったと思いたいところですが、一回じゃちょっと難しいですね。何回か繰り返し挑戦したいと思います。まあ、あと一人だと、書いてるものがこれでOKなのか、ダメダメなのかわからん!

っていうことで、今回は

第三者にも問1を書いてもらいま

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【文章練習】「文体の舵をとれ」の練習問題をやってみた

【文章練習】「文体の舵をとれ」の練習問題をやってみた

 私は小説を書き始めてまだ半年ほどの初心者です。勢いと衝動で、なんとか長編を一作完結しましたが、まだまだレベルアップが必要だなと痛感しています。

 そこで、文章の勉強になればと、人伝に聞いたル・グヴィンの「文体の舵をとれ」を読み始めました。文章の教科書と練習問題が一緒になってるような本で、練習問題は出来ればグループワーク推奨のようです。自分にしか見えない場所で書くと、謎のハイパーブラックメンヘラ

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