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ヘドロの創作

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フィクションの創作です。
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2024年7月の記事一覧

ヘドロの創作 2024/7/28

ヘドロの創作 2024/7/28

 (承前)
 ミケ子を魔族から預けられたキジ太郎一行は、魔族との対話を求めて旅をしていた。魔族と出会うたびに、「敵ではない!」と言ったものの、問答無用で襲いかかってくる魔族も少なくなかった。
 ミケ子は猫として暮らし始めても、ちょっとしたことで毛を逆立て「フーッ!」と怒ることが多かった。それでも、ふつうの食べ物を与えられて食べるうちに、次第に猫の記憶を取り戻しはじめた。
 ミケ子は小さなころに魔族

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ヘドロの創作 2024/7/21

ヘドロの創作 2024/7/21

 (承前)
 キジ太郎一行は、王都を出て魔族出没の噂のある、旧時代の遺跡を目指していた。
 旧時代の遺跡はいまの時代とは違い、生贄として動物を捧げたり、子供を修行の旅にいかせたりする時代だったらしいことが分かっている。
 いまはずいぶんいい時代になったんだなあ……と思いつつ、キジ太郎たちは遠くに石積みの遺跡が見えてきたことに気づいた。

「あれだ。急ごう」

 キジ太郎は早足になる。クロ美がキジ太

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ヘドロの創作 2024/7/14

ヘドロの創作 2024/7/14

 (承前)
 司祭たちはキジ太郎たちを包囲していた。ここは王の城だ、剣を抜くことは許されない。司祭たちは棍棒を持っているが、それは血の出ない武器だから許されていることだ。いや棍棒で殴られたらふつうに血が出ると思うのだが、なぜか猫の法律ではそういうことになっていた。

「落ち着いて。話し合いましょう」

「魔族と和平を結ぼうというものと話し合えと? それは僧会の意志に反する」

 どうやらキジ太郎た

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ヘドロの創作 2024/7/7

ヘドロの創作 2024/7/7

 (承前)
 キジ太郎たちはいったん王都に戻ることにした。ただ魔族を倒すだけではこの戦いは終わらない。魔族を倒せば魔族は猫の子を捕まえて魔族にし、それを倒せば別の魔族がまた猫の子を攫う。それでは結局同胞を殺し続けることになるのではないか、と王に直訴するためだ。
 だいいち、この大陸にいる魔族を、キジ太郎たちだけで倒すのは全くもって現実的でない。もしかしたらこの大陸の外にも魔族はいるかもしれない。そ

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