金澤流都

名前は「かねざわるつ」と読みます。ヘドロ人生を送る30代無職女。ライトノベル作家になり…

金澤流都

名前は「かねざわるつ」と読みます。ヘドロ人生を送る30代無職女。ライトノベル作家になりたい。ここには猫の話をUPします。日曜日はエッセイでなく創作です。カクヨム→ https://kakuyomu.jp/users/kanezya

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  • きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん

    聡太くんの日常とたまちゃんの思い出です。

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    フィクションの創作です。

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    ヘドロ飼い主が考えたことをつらつら書きます。

最近の記事

きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/8

 きのう、父氏が酒のアテにサバ缶を所望したのでサバ缶を買ってきた。家で夕飯を支度して、サバ缶をぱきゅっと開けたところ、聡太くんはもちろん食べたわけでないが刻んだネギがあるのにもかかわらずサバ缶に突進した。  こらこらと捕まえてケージに入れようとしたら激しく抵抗して猛獣と化した。腕がまたボロボロになった。よほど食べたかったに違いない。  今朝そのサバ缶の残りを納豆に投入したときも「それをくわせろ!!!!」と大騒ぎしたのでケージに入れた。食べたこともないくせにおいしいと分かるのだ

    • ヘドロの創作 2024/7/7

       (承前)  キジ太郎たちはいったん王都に戻ることにした。ただ魔族を倒すだけではこの戦いは終わらない。魔族を倒せば魔族は猫の子を捕まえて魔族にし、それを倒せば別の魔族がまた猫の子を攫う。それでは結局同胞を殺し続けることになるのではないか、と王に直訴するためだ。  だいいち、この大陸にいる魔族を、キジ太郎たちだけで倒すのは全くもって現実的でない。もしかしたらこの大陸の外にも魔族はいるかもしれない。そうなったとき王は遠征手段を与えてくれるのか。  それを直訴するために王都に戻っ

      • きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/6

         紺色の夏のワンピースを着られる季節になってきた。なにか羽織ればカジュアルに着られるし、アクセサリーをつければちゃんとした印象になるのでとても気に入っているワンピースだ。  ただ難点がある。紺色とか黒の洋服は、気がつけば毛まみれになっているのである。それはたまちゃんと暮らしていたころからずっとだ。猫の毛は黒猫もグレーの猫も、濃い色の洋服につくとだいたい白っぽく光る。コロコロで毛をとっても気がつけば抱っこを要求してくる。永久機関だ。  聡太くんはブラシが嫌いだ。イボ付き軍手で撫

        • きょうの聡太くん 2024/7/5

           きのうの昼、聡太くんは人間の食べているパンを食べたがった。レーズンが入っているのでだめだよ、と注意したものの、「だんこ! だんだんこ! それをたべます!」と大騒ぎし、大きなレーズンパンを切ったまな板やナイフをなめようとした、もしかしたらちょっとなめたかもしれない。でもとりあえず具合は悪そうでなかったのでレーズンを摂取してしまったわけではなく、ほっと安心したのだが、聡太くんの野心はそれでおさまることはなかったのである……。  夕方。父氏は歌舞伎揚げをアテにビールを飲み始めた

        きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/8

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          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/4

           さいきん家の中でなにかを踏むとだいたい猫トイレの砂である。まあもっとヤバいものを踏んだんでなくてよかった、とは思うものの、毎度「なしてこんたところサ猫トイレの砂落ちてらんだ!?」となるようなところで砂を踏む。  たまちゃんの猫トイレは人間のトイレの前に置かれていて、新聞紙を砂の上に敷いてやらねば用を足してくれなかったので、基本的に砂が散らかることはなかった。だが聡太くんは砂にダイレクトに用を足して砂をシャカシャカとかき混ぜて、ときどき肉球に挟んで出てくる。なので砂は激しく散

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/4

          きょうの聡太くん 2024/7/3

           きのう聡太くんは人間の食べているハムステーキをたいそう食べたがり、人間がハムステーキをくれないとわかると台所にいって流しにひっくり返して置いてあるフライパンにチョッカイを出そうとして、フライパンの柄にある小さな穴に爪が引っかかって身動きとれなくなっていた。  とりあえずフライパンもろとも抱き上げたものの、抱えているわたし1人では外せないので、母氏に応援を頼んだ。母氏が外してくれて、聡太くんは「あーびっくりした!」という顔で逃げていった。  そもそも聡太くんはハムステーキなど

          きょうの聡太くん 2024/7/3

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/2

           聡太くんがご飯を欲しがる時間がちょっとずつだんだん早くなってきた。猫というのはおそらく24時間より微妙に生活サイクルが早いのではあるまいか、とずっと思っている。  なにが根拠かというとたまちゃんである。たまちゃんはお腹が丈夫だったのでいっとき食べたがるだけ食べさせてゴロンゴロンに太らせてしまったことがある。あの小ささで5キロあったのだから相当なおデブちゃんだ。  そのときたまちゃんは深夜に母氏を起こしてカリカリを食べていた。たまちゃんのご飯はカリカリとお水だけだったので、用

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/2

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/1

           聡太くんがゴキブリを追いかけ回して口に入れようとするので、何らかの対策が必要ということになった。お腹を壊したりお腹に虫がわいたりしたら大変だからだ。ただ吐くにしたって猫の体力だ、消耗することであろう。  置いておくタイプのゴキブリ用殺虫剤は、猫がみると「なんだこれは?」とド突きまわして遊ぶ、と母氏がどこかで聞いてきたそうで、オーソドックスにゴキブリホイホイを仕掛けることにした。ホームセンターで10枚セットのやつを買ってきて、そのうち5個組み立てて設置することにした。  する

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/7/1

          ヘドロの創作 2024/6/30

           (承前)  キジ太郎は落ち込んでいた。寝言でぴいぴいと夜泣きするほど落ち込んでいた。  チャチビがいなかったのがショックだったのだ。猫族の男親が子猫にこうまで執着するのは珍しい。たいてい女親に子猫を全て任せて働いているからだ。そもそもチャチビはキジ太郎の子供ではないのだが。 「いつまで落ち込んでんだよ。落ち込む気持ちはわからんでもないが、なんでそんなに執着するんだ」  シロベエに静かに諭されても、キジ太郎は相変わらずしょんぼりとヒゲを落とすだけだった。 「そんなにしょ

          ヘドロの創作 2024/6/30

          きょうの聡太くん 2024/6/29

           さっき宗教のおばさん二人組がきた。以前の聡太くんなら玄関に飛んでいって「シャー!!!!」と怒ったと思うのだが、聡太くんはもう思慮分別があるのでむやみに玄関に行かないのであった。  ユニクロのドラえもん柄Tシャツにチェックのズボンというわたしのいでたちを見た宗教のおばさんは「休んでいらっしゃったところごめんなさいね」と言っていたわけだが、休んでいないと否定したら「忙しかったかしら」と言い出し、どこまでも好感度を上げようと頑張っていた。まあパンフレットを取り出したところでお引き

          きょうの聡太くん 2024/6/29

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/6/28

           聡太くんはようやく玄関チャイムをわくわくタイムの合図だと思わなくなったようだ。  いままで、玄関をピンポンされると「なんだ!? だれだ!?」と玄関にすっ飛んでいっては、しっぽをタヌキのごとくブワァと膨らませて、「こわい……」とやっていたのに、最近は玄関がピンポンされても玄関に飛び出さなくなったのだ。  素晴らしい。思慮分別が育ってきたのだ。それでこそ猫である。少なくともたまちゃんは玄関チャイムが鳴らされるとテーブルの下に隠れていた。それが普通だと思っていたので、聡太くんが玄

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/6/28

          きょうの聡太くん 2024/6/27

           きのうは絵画教室であった。先生は猫原理主義過激派のひとで、教室兼自宅にはオス猫ばかり3匹暮らしている。性格の合う合わないがやはりあるらしく、昨日はいちばん愛想のいい子は自宅のほうに引っ込んでいて、愛想のいい子とあまり仲のよくない穏やかな子と、野良猫だったときに人間にいじめられて人間不信になってしまった子が教室にいた。  人間不信になってしまった子が堂々と姿を見せるのはなかなか珍しく、先生が愛情を注いでいるからかタヌキのごとくまん丸に太っていた。かわいいがきっと触られるのは嫌

          きょうの聡太くん 2024/6/27

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/6/26

           きのう、聡太くんはずっと自分のお布団で寝ていた。昼ごはんのときは起きてきたのだが、そのあとはずっと寝ていた。  あまりによく寝る。そのずっと寝ている姿を見て、わたしはたまちゃんの晩年を思い出した。たまちゃんは体がつらかったのか、最晩年はトイレに行く以外ほとんど動こうとしなかった。  まあ猫というのは元来よく寝る生き物である。「猫」の語源は「寝る子」だから「ねこ」という説も、諸説ありますではあるのだろうがわりと真実味がある。とにかく、きのう聡太くんはひたすらずーっと、ずーっと

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/6/26

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/6/25

           聡太くんはなぜか右側から回り込む。  ソファに座っていて、左側に聡太くんがいるときに、「おいで」とやると、なぜかいったん人間の右側に移動してから膝に乗ってくるのだ。なんでだろう。  猫は「いつもと同じ」暮らしが好きだ。だから自分のなかにルールがあるのかもしれない。というかルールがあるのだろうと思うことはしょっちゅうある。  そしてそのルールは人間とは全く関係がない。なにがなんでもご飯は決まった時間がいいし、夜もボールで遊んでから寝る。きのうはいやいやえんをしなかったのできっ

          きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/6/25

          きょうの聡太くん 2024/6/24

           きょうは美容院に行ってきたので弊noteの更新が遅くなってしまった。しかし家にいる動物の話題というのは美容師さんとのに最適だなぁと思った。ばっさりやってもらって大変スッキリしたのであった。  最近聡太くんがいやいやえんする。イヤイヤ期だ。まあリアル2歳だから仕方がない。  夜にボールを転がして遊ぼうね、と物置から茶の間方面に誘導するとき、ボールを拾っている間にわざと元の場所に戻ったり、わざと奥まった段ボールの影に隠れたりして、いままでのように素直にテッテケテッテケ走ってく

          きょうの聡太くん 2024/6/24

          ヘドロの創作 2024/6/23

          (承前)  影の魔族にさらわれたチャチビを追いかけて、キジ太郎たちはなにやら不気味な渓谷にいた。空気がドンヨリと澱み、なにやら不穏な雰囲気で、血生臭い匂いが鼻を突く。  風が吹いて、一瞬霧が薄れた。霧の向こうには、不気味な塔が建っていた。 「どうすんだ、いくのかあれに」  シロベエが眉間に皺をよせた。 (ここでいかねば勇者ではない)  シャム蔵が真剣な顔をする。 「でも魔族の子供をそこまでして救いださねばならないの? 明らかに魔族がいる雰囲気じゃない」  クロ美が

          ヘドロの創作 2024/6/23