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【治療】 FTM 性別適合手術(SRS) 国内


2021年7月19日(月)
ついに性別適合手術
(SRS=Sex Reassignment Surgery)を
受けてきました。
別名: 子宮・卵巣摘出手術

まず初めに手術を受ける理由について
お話ししておこうと思います。

簡単に書くと、
子宮卵巣を摘出しないと
戸籍上の性別が変更できないから
」です。

戸籍上の性別を変更するためには
以下の項目を満たす必要があります。

1. 二人以上の医師により,性同一性障害であることが診断されていること
2. 20歳以上であること
3. 現に婚姻をしていないこと
4. 現に未成年の子がいないこと
5. 生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
6. 他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること


※ちなみに、名前の変更は戸籍変更前でも
診断書があればできます。


これから手術を受ける人や、
お世話になっている人、興味のある人に向けて
詳細を書いていこうと思います。


■手術の詳細

・場所 (日本)


国内
タイでする人も多いですが
自分は何かあったら怖いなーと思い
日本で手術を受けました。

ちなみに料金は圧倒的に海外の方が
安いみたいです。

・術式 (腹腔鏡下手術)


2つの手術方法を提案していただきました。


①開腹手術
約10cmほどお腹を切り、摘出する方法。
術後の痛みが強く回復も遅い。
価格が腹腔鏡下(単孔)手術と比べて
30万円ほど安い。

②腹腔鏡下(単孔)手術
おへその下から腹腔鏡を通して
摘出する方法。傷が小さく回復も早い。

痛いのが本当に嫌だったので
「腹腔鏡下(単孔)手術でお願いします」と
即答しました。笑

傷が本当に小さくて痛みも思ってたより
全然なかったのでこっちにしてよかったです。
溶ける糸を使っているため抜糸も
なかったです。

・費用


手術代や入院代、ホテル代、その他
もろもろ含めて130万円くらいでした。
詳しく知りたい方はご連絡ください!

■体験談

・3日前〜前日


3日前

コロナ禍の手術でしたので、
PCR検査を実施。

前々日
おへそから下の剃毛

前日
病院近くのホテルに前泊。
夜に人生初の浣腸。
夕食は軽めで21時以降は絶飲食。

・当日(術前)〜当日(術後)



朝またまた浣腸。
そして手術へ向かいます。
胸のときが結構痛い思い出があったので
すごく緊張してました。
到着後、着替えて着圧ソックスを履く。
すぐに手術が始まりました。

麻酔
① 硬膜外麻酔 (背中から)
② 全身麻酔


起きたら終わってました!笑
多分1時間くらいです。

手術後、取れた子宮卵巣を見せてもらいました。
教科書で見たまんまの形で
うわーほんとにあったんやーって笑

そのまま24時間以上寝転んだままで
腰がぶっ壊れそうでした。
ちょっとなら寝返り打ってもいいよー
って言われてコロコロコロコロしてました。

次の日の朝までは背中からの麻酔が
ずっと入ってきていたので痛みは
ほとんど感じませんでした。
術後は下から血がでるため、
ナプキンをして過ごします。

・1日目〜5日目


手術翌日

麻酔が切れてきて急に下腹部に痛みが
出てきました。
生理痛のもっと痛いようなおもーい感じ。
さすがに冷や汗かいてきたので
看護師さんに坐薬を入れてもらいました。

オナラが出たのを確認後、
お水を飲んで朝はゼリー、昼からは
お粥と味噌汁とゼリーを食べました。
夜からは辛いものや脂っぽいもの以外は
食べていいとのことでした。


手術前は男性ホルモン注射を5ヶ月ほど
打ってなかったので、
(なんか手術には悪影響らしい)
エナルモンデポー と ネビド の
両方をそれぞれ肩、お尻に打ちました。

夕方にタクシーでホテルへ移動。
この日から病院近くのホテル生活です。

2日目
もう完全に横向いたりゆっくり
歩いたりすることができました。
多分ダメだけど歩いてコメダとかも
行きました笑

3〜5日目
思ってたより全然痛みがなく
安心してます。
傷口も1センチもないくらい。
下からの出血もほぼほぼ止まりました。

4日目からシャワー可能。
食欲やご飯の量も普通に戻り、
先生から治りが順調なので5日目
家に帰ってもいいと言われました!
やっほーい!笑

とは言っても大きな手術だったため
当分は安静に過ごします。

激しい運動は1ヶ月後くらいから可能
だそうです。
事務作業の人は早期復帰が可能っぽいです。
自分はジムのパーソナルトレーナーの
仕事をしているため
ちゃんと1ヶ月休もうと思います。

画像1

↑術後4日目のぽんぽこりんのお腹。
苦手な人いたらすいません!


■自分1人ではここまでこれなかった



・周りへの感謝


サッカー選手を引退してから約1年半。
胸オペから始まり、ホルモン注射、
子宮卵巣摘出手術まで、
自分の生きたい性別で生きるために
治療を続けてきました。

今まで関わってくれた人たち全員に
感謝したいです。
幼少期からの苦しみも、社会に出た時の
違和感も、自分の性に向き合った時間も、
ありのままを受け入れてくれた人たちも、
全てがあったからこそ、今の自分が
いる
と思います。

カミングアウトしたときはみんなが
受け入れてくれて、応援もしてくれて
連絡くれたりして、
「あ、このままの自分でいいんだ。」と
感じることができました。

入院中もお見舞いに来てくれたり
心配してくれて自分がどれだけ
周りに恵まれているかを実感しました。

自分が自分らしく生きていけるのは
周りの皆さんがいてくれるからこそです。
本当に本当にありがとうございます。


・今後について



今後は、戸籍を女性→男性に変更して
男性として堂々と社会で生きていきます。
手術が終わり、精神的にもホッとしていて
やっと第2の人生が始まるなーと
ワクワクしております。

これから仕事も住む場所もなーんにも
決めてません。笑 
しかし環境や周りに左右されず、
自分の内側の声に耳を傾け、
常にワクワクする人生を歩んでいきたいと
思っています。

今日も読んでいただいてありがとう
ございました!


※一患者としての経験談ですので
ご参考程度にお願いします。

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