そとまがりかなも

人と話して表現する仕事をしています📰☡✍ 自分の考えたことをちょこっと共有。 私の世界…

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人と話して表現する仕事をしています📰☡✍ 自分の考えたことをちょこっと共有。 私の世界を広げる整理のためのnoteです。 書くことへの苦手意識克服。

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『連載 椅子のない部屋』vol.0 前夜

ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 その人との出会いはマッチングアプリ。 昨日初めて出会い、おうちに招待してもらって、 一緒のベッドに寝て、気付けば決まっていた。 『何だか小説の主人公みたい』 久しぶりに私の好奇心がにょきにょき芽生えて、 楽しそう、やってみたいと思った。 私は『集団行動』なんてものが大の苦手。 気持ち悪いと思ってしまう。 新入社員研修の全

    • 暗闇の中でなにを見つめるべきか。

      『映画は最後まで見るべきだ』。 そう人はいうものの、あの時間はみんな何を考えてエンドロールを見つめているのだろう。 私は映画が好きだ。 なにより映画館が好きだ。 ふかふか?のシートで、大きな画面で、良質なサウンドのなかで、作品に浸る優越感。最高だ。 私もエンドロール中は絶対に待機するタイプの人間だ。毎回映画通ぶって、映画音楽を聞きながらエンドロールでは余韻に浸っているものの、『この文字すべて、端から端までくまなくみる人はどれくらいいるのだろうか』と考えてしまう。

      • 『連載 椅子のない部屋』vol.7 終わり

        ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 ワタナベくんとの生活が土曜日に終わった。 正確にいうと、10月26日の夕方16:09にお別れをした。彼の最寄駅を出たのがその時間。 朝、歯医者に向かった彼を待って、 スーパーに買い物に出かけ、お昼は親子丼を作った。 「たまねぎ、1個でいいよ」というワタナベくんのアドバイスを無視して、2つ買ったら、たまねぎだらけになった。 い

        • 『連載 椅子のない部屋』vol.6 金曜日

          ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 休みの日はただ体を休めるためにあった。 いつも通りの時間に起きて、布団でごにゃごにゃ。 二度寝しても慌てなくていい。 「体を休める」ために外にはあまり出ない。 疲れるから極力人に会わない。 読書して、テレビ見て、たまに出かけて、ご飯食べて、寝る。 そんな休日が結構好きだった。 金曜日に特別な期待を抱かない。 仕事とプライベート

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        『連載 椅子のない部屋』vol.0 前夜

          『連載 椅子のない部屋』vol.5 深夜のアイス

          ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 深夜に食べるアイスは麻薬。 甘くて、濃厚なバニラを口に含むだけで、柔らかな香りが私をつつみ、幸せな気分をくれる。 その日に起こったことを全て忘れさせ、豊かな今日があったように錯覚させる。そして、明日の自分を少しだけ幸福にしてくれる。 実は昨日の朝からワタナベくんに対して嫌な態度をとっていた。 ふとしたことがきっかけだった。

          『連載 椅子のない部屋』vol.5 深夜のアイス

          『連載 椅子のない部屋』vol.4 話したくない

          ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 今日の夜、ワタナベくんはセミナーに。 私は仕事終わりスタバで原稿を書く。 その後合流し、彼おすすめの蕎麦屋でご飯を食べてきた。 電車での帰り道、彼はスマートフォンで読書をしていた。私はそれをぼんやり眺めていた。 「スマホ触ってばっかなの嫌?」と彼は聞いてきた。 私も読書しようかなと考えていたので、嫌ではなかった。が、 「別

          『連載 椅子のない部屋』vol.4 話したくない

          『連載 椅子のない部屋』vol.3 帰りたくなる家

          ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 今日は朝からワタナベくんと映画に出かけて、 私のオススメのサラダランチのお店でご飯を食べた。 彼は美味しいといい、黙々と食べてくれた。 そこからワタナベくんオススメのパティスリーにケーキを買いに行くために歩く。 お互い好みがハッキリしているからこそ、出来たお出かけだったのかもしれないと、ふと思う。 そこでお互い3日過ごすか

          『連載 椅子のない部屋』vol.3 帰りたくなる家

          『連載 椅子のない部屋』vol.2締切と帰宅

          ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 今日は締切の日だった。 定時に上がって、そのまま居候先に帰る。 はずだったけれど、会社を出たのはその1時間後。 そしてその後は編集長に誘われて飲みに出かけた。 家に着いたのは21:30を回った頃。 そこから豚汁を作って、また質素な食事をした。 案外上手く暮らしている。 こまめにゴミも捨てるし、食器も洗う。 自分の荷物も散ら

          『連載 椅子のない部屋』vol.2締切と帰宅

          『連載 椅子のない部屋』vol.1 ワタナベくん

          ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 「ラグビーは一緒に見る?」 日中用事のあった彼と会ったのは18時。 試合が始まる1時間15分前だった。 お土産として金沢で買ったお漬物を持っていった。 多分こういうのは好きだろうと思ったから。 夜ご飯は、そのお漬物となめ茸のお味噌汁、黒豆、ししゃもになった。まるでサークルの合宿の朝ごはんみたい。 とりあえずご飯を作りながら、

          『連載 椅子のない部屋』vol.1 ワタナベくん

          『連載 椅子のない部屋』エッセイを楽しむ前に

          ひょんなことから彼氏でもなんでもない人と一緒に住むことになった。 1週間くらいの期間限定。今日決まったことなのに、何故こうなったかは思い出せない。 同棲相手とはマッチングアプリで出会ったが、 私が登録した理由は仕事のリサーチのため。 どんな風に人を選んで、マッチして、会うのか。 どんな人が登録してるのか。 兎にも角にも、『人』を欲していた。 要は言いたいことは、ただの婚活女子(一応彼氏もいる…)が気になる人と一緒に生活できるから、浮き足立ってる、ということでは無いこと

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