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タフになるには、タフなことをするしかない

ハワイに住んでいて不満な点があるとすれば、物価が高いとか、車で旅行に行けないとか色々ありますが、一番の不満は住み心地が良すぎることです。

「おいおい、何言っちゃってるんだ!」

という声が聞こえてきそうですが、これは本当にそうです。誤解してほしくないのは、僕と嫁はハワイの住み心地が良いからハワイに住んでいます。気候も最高だし、ビーチもキレイだし、人も最高!

僕が言いたいのは、あまり住み心地の良すぎる生活を続けていて、人間としての成長が止まってしまうのが怖いという話です。「コタツに入ると出られない」という話はよくありますよね。あまり居心地の良いところに長くいると、精神的にも肉体的にもユルユルになって、新しいことに挑戦しようという意欲が奪われてしまいます。

近現代の人類の発展の歴史を地図上で見ると、新しい発見やアイディアは寒い地域で多いような気がしませんか? 学術的な話は知りませんが、ピリッと寒い地域にいることで脳の働きが良くなっているんじゃないか、というのが僕の持論です。

今日は、精神的・肉体的にタフになるためにはどうすべきか、というお話です。

痛みにお金を払う時代

障害物レースって知ってますか? スパルタンレースというのが有名ですが、壁をロープで登ったり、重たい石を運んだりといった体力的にきつい作業をしながら10キロくらいの距離を走って、最後はスパルタンにボコボコに叩かれながらゴールするレースです。アメリカでブームに火がついて、世界中で大人気になりました。

でも、これってよく考えるとお金を払ってわざわざ辛いことをしてませんか? 実はこういう例は他にもいっぱいあります。 マラソンとかトライアスロンなんかもブームになりましたが、自分の肉体に負荷をかけることにお金と労力を費やしているという意味では近いかもしれません。

つい50年前くらい前までは、「お金を払って走る」なんて考えられなかったと思います。人が痛くて辛いことにお金を払うということは、今の世の中が「痛み」を求めているということなんだと思います。

では何で人は痛みを求めているのでしょうか?

これも僕の持論で科学的な根拠は何もありませんが、普段の生活が便利で快適になりすぎていることに、体と心がある種の拒絶反応をしているんじゃないかと思っています。少なくとも僕はそれで納得しています。

死なない程度の苦痛は、人を強くする

英語に「What doesn't kill you makes you stronger」という言葉があります。意訳すると、「死なない程度の苦痛は、人を強くする」という意味です。

最近読んだ本で、スコット カーニー著「サバイバルボディー:人類の失われた身体能力を取り戻す」というのがあります。

英語の題名は、「WHAT DOESN’T KILL US」。著者のカーニーさんは、「死なない程度の苦痛」が体に与える良い影響を、体を張って検証していきます。

この本の冒頭に、通称アイスマンと呼ばれるウィム ホフというオランダ人が登場します。この人は、凍った湖の氷の下を57.5メートル泳いでギネス記録を作ったり、裸足で雪上ハーフマラソンの記録を作ったり、パンツ一丁でキリマンジャロを登頂したりと、まぁ色々とクレイジーな記録と伝説を持っている人です。海外のインテリ層やアスリートの間では結構有名な人で、彼が考案したウィム ホフ メソッドという独特の呼吸法やアイスバス(氷風呂)がよく知られています。

カーニーさんは、オランダでウィム ホフに弟子入りして、最後は自分もパンツ一丁でキリマンジャロ登頂を目指します。興味のある人は、ぜひ読んでみてください。

タフになるには、タフなことをするしかない

僕が好きでこの頃フォローしている人に、ジョコ ウィリンクという元米海軍特殊部隊長の人がいます。ウィリンクさんは、「Extreme Ownership」というリーダーシップ論の本を出版してベストセラーになっています。まだ、日本語には翻訳されていないようですね。自分が翻訳したいと思うくらい、今の日本には必要な本だと思います。 

彼のポッドキャストには、「タフになるにはタフなことをするしかない」というテーマの話がよく出ます。「人間には本来タフさが自然と備わっていて、現代人がそれを忘れているだけ。タフなことをすれば、誰でもタフになれる」、というのが彼の持論です。

僕は社会人になるまでほとんどスポーツをしたことのない人間でしたが、トライアスロンのアイアンマンを完走したことがあります。やってみて自分でもビックリしましたが、普通の人には考えられないような耐久性や可能性を持っていたんだということがわかりました。

居心地の良さに甘えず、新しい挑戦を探す

この頃、日本で働き方改革とかブラック企業に関する話題が多いですよね。長時間労働などの過酷な労働環境が問題視されています。かく言う自分も、新卒で入った会社は相当なブラック企業でした。サービス残業・週末出勤は当たり前。上司は疲労困憊で運転ができいないので、スタッフが毎朝迎えに行く。過去に過労死も出している。そんな会社に、リストラでクビになるまで3年間務めました。

今考えるとよくやったなぁ、と思います。当時は辛かったです。でも今思うと良かったこともあります。

「あれだけ働いて死ななかったんだから、自分はもっとできる」

と思えるようになったことです。ブラック企業はタフな環境ですが、間違いなくタフになります。何事も考え方しだいでポジティブに受け止めるのが、僕は得意です。

もしこれを読んでいる人で、ブラック企業に勤めている人がいたら、「あなたは相当タフです」と言いたい。その経験は、必ずあなたを強くします。

ただ、その環境に慣れる前に外に出てください。人間は、どんな環境にいても最後には慣れます。居心地の良さに甘えず、常に新しい挑戦を続けてください。

僕は明日も、朝4時から執筆を頑張ります。


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