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子どもたちの遊びの中に、隠された学びの仕掛けをデザインする楽しさ

今まで、僕は年間を通じた野外教育を設計してきました。

まあ実際、やってきたことは、野外教育というよりも、キャリア教育に近いイメージでしたが。

子どもたちの遊びに様々なステップを設計し、学びをデザインしていきます。ただ、個人的には、これをみんなで学ぼう!とあからさまに出すよりも、実は遊びの中にこんな学びが隠されていました!みたいな方が僕は好き。笑

そしてその学びが気づかないうちに、遊びながら、積み重なって自分のモノになっているみたいなデザインにワクワクするわけです笑

例えば、、、

名古屋の3大商店街を自分たちで周り、食べ歩きをする遊びを作ります。子どもたちにとっては、完全に楽しい遊びです。めちゃくちゃ興奮しながら回り始めます。でも、その裏側には、自分のお金を計画的に使ったり、発展しているお店と、そうでないお店を比較しながら、物の売り方を知るキッカケになっていきます。活動後の振り返りでの問いかけは大切ですけどね。

そこでの学びを元に、自分たちで仮想の屋台を作ってみるという野外炊事を行う。スーパーで実際に仕入れを行い、仮想のお金を使って、子どもたち同士で販売を行いながら、利益がどのぐらい出るのかを試してみる。

そして、街に目を向けてきたところで、名古屋市の鉄道を使って、リアル双六を行う。鶴舞線の端から端までを、サイコロを使いながら進んでいくわけです。止まった駅では、お題が出されて、街に目を向ける課題を達成しながら進んでいく。

ここでかなり電車での移動には慣れていくわけです。そんな遊びを踏まえて、名古屋から県を越えて移動できる遊びを設定します。子どもたち自身の力で、滋賀県の琵琶湖まで行ってみようと。

そうやって、自分で行動できる枠組みを広げていった上で、行き先から、移動手段、かかる費用まで、全て子どもたちで考える修学旅行を企画していきます。

この修学旅行の企画、いきなり自分たちで企画しろって言っても、ただのイベントになっちゃうんですね。例えるならば、学級活動でやりたい遊びを極めていく多数決みたいな。個人的には、そうなっちゃうとあんまり意味が無いな~と思っています。

だからこそ、そこにたどり着くまでの、学びのステップをデザインする必要があるのだと思います。遊びって突き詰めていくと、学びの積み重ねがないと面白くないんですね。


こうやって振り返ってみると、僕がやっていることが野外教育なのかは、かなり怪しい気がしてきます。やっぱりどちらかと言えば、キャリア教育なんでしょうね~。まあ、この辺りは言葉の使い方だけなのでどちらでも良いんですけどね^^;


どちらにしても大切にしていることは、子どもたちの遊びを一回の体験で終わらせないようにデザインしていくことです。

楽しかった~!!で終わらせるのではなく、実は次の遊びにも繋がっているみたいに。そうやって体験と体験を繋いでいき、経験に変えていく仕掛けのデザインをしていきたいと思っています。


そういう意味で、体験を売っているというよりも、習慣や考え方を売っているという方が近いのかなと思っています。

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